正直に告白しますが,私は,これまで日弁連をみくびっていました。
 弁護士会は,いろいろと意見を言うけれども,しょせん一つの見解に過ぎないという程度の認識でした。
 最高裁判決の方が,(法的効力や社会的影響は言うまでもないですが)内容も質的にも勝っていると思っていました。

 しかし,今回,認識を改めなければならないと,痛感しました。

 これは,どうひいき目に見ても,

       日弁連意見書 > 最高裁判決

ですわ。
 質・量・深さ・格調・調査の綿密さ・明快さ,どれを取っても,日弁連意見書の方がずっと上です。
 失礼ながら,最高裁判決は駄文であると思えます。

 問題は,君が代強制問題に関する件です。
 実は日弁連でも,つい2週間前にこの問題について意見書を発表していたのです(→こちらです。全文は後掲します。)
 最高裁判決は,時を置かず,これに反駁するような結論を示したわけですが,藤田少数意見が示した見識は,これに通ずるものがあります。

 兵庫県にも,この日弁連意見書の作成や決議に携わった弁護士が何人かいますが,この意見書をまとめるまでに,激論に激論を重ねたとのことです。
 もちろん,検討メンバーには,君が代斉唱推進派の弁護士もいましたし,「右翼」と言われる弁護士もいました。彼らの意見も踏まえ,削ったり,方針を改めたり,侃々諤々の議論を尽くした結果がコレです。
(ちなみに,右翼代表のごとき西村慎吾議員も日弁連会員。最高裁判決で,全体主義・統一主義的な意見を付した那須裁判官も日弁連の重職を務めた経歴があります。日弁連は,世間が思っているようなサヨク団体ではありません。

 少なくとも,十分な民主的議論を経た上の労作ですから,最高裁判決よりも,ずっと深いものがあるのも当然でしょう。

 最高裁判決が出て悶々としている方々は,時間があったら意見書をご覧になってみて下さい。スッキリしますよ。
(ただし,超長文なのでお気を付け下さい。スッキリする前にぐったりするかも。引用するのに苦労した。)

 「判決が出たのに,こんなのいまさら読んでどうするの」という意見もあるかも知れません。
 しかし「原点に立ち戻る」という効能があります。悩んだときには一から考える!です。

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