災害の甚大さを伝える報道を見ていると,死者数や,倒壊した家屋,崩れた山肌を,大写しにするというのが慣例だ。
 確かに,災害の悲惨さを直接的に印象づけるには,もってこいであるし,一般市民の関心事も,被害そのものに向けられる。

 しかし,「学ぶ」という観点からすると,
   「生き残れた理由」
   「倒れなかった原因」
   「崩れなかったワケ」
というのも,非常に大切なことである。

 そういう意味では,震度もマグニチュードも似通った能登半島地震では,1人しか死亡しなかったというところに着目をすべきである(室崎益輝先生も,そこを強調しておられました)。

 倒壊家屋は,圧倒的に能登地震の方が多かったし,山崩れの箇所も少なくなかった。
 もし,何か違いがあるとすると,
   「伝統」 とか 「生活の知恵」 とか 「地域力」
といったものに答えがありそうだ。

 ・能登の家はほとんど全て木造伝統家屋であった(=住まいする居室の安全が保たれていた)

 ・当日は祭りの日だった(=多くの人が地域活動のため外出していた)

 ・能登では90歳を過ぎたおばあちゃんが現役だった(=それだけ足腰・体力が都会の人より勝っていたということ)

 ・ただちにお互いに声を掛け合い救助し合えた(=それだけコミュニティが充実していた) 


 被災地から学ぶべきものは,まだまだたくさんありそうだ。