私は,平成17年4月25日のJR西日本福知山線列車事故の遺族・負傷者の方々と接する機会を持っています。
 4・25ネットワーク(→HPはこちら)の活動支援も,その延長線上にあります。

 4・25ネットワークに参加している被害者の方々のうちの一部は,
   退任して天下りした役員と会って話を聞きたい
という強い願いを訴えていて,どうしたらよいだろうか,などを分科会で話し合ったりしていました。

 そんな中,昨日,突然に以下のようなニュースに接しました。
 天下り役員や,事故当時の社長,会長が,辞任するというのです。

 まさに青天の霹靂でした。

 これまで,あれほど頑なに拒んでいた態度は何だったのでしょうか?

 ところで,退任は当然としても,遺族の方々の願いは「辞めてくれ」ということではなく,一貫して,
   「どうして最愛の人が亡くなったのか説明して欲しい」
   「根本的な原因はどこにあったのか答えて欲しい」

というものでした。

 ですから,今回の退任人事は,遺族の方々が求めていた事柄から,ちょっとズレているのです。

 そして,
  「原因を説明して欲しい」
  「被害者と向き合って欲しい」

という願いに対しては,未だに正面から応対していません。

 なんかずれている。

 コンプライアンスセンターの郷原信郎先生は(→こちら),
   コンプライアンスは社会要請に的確に応えること
   (≠法令をただ守るだけ←これだと日本が滅びてしまう)

とおっしゃっています。

JR西日本は,コンプライアンスが欠如しているのかも知れません。
退任するよりも,もっと端的に,簡単に,ケジメをつける方法はあるだろうに。


(2007/05/19 神戸新聞より→こちら
元3役員退任へ 元会長・南谷相談役も JR西日本

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 写真/JR西日本の役員人事発表を受け、会見する遺族の浅野弥三一さん=尼崎市内(撮影・山崎 竜)


 JR西日本は十八日午後、尼崎脱線事故当時の社長だった垣内剛取締役(63)と会長だった南谷昌二郎相談役(65)の退任を発表した。六月二十二日の株主総会を経て正式に決まる。また、事故の責任を取って辞任した後にグループ会社に“天下り”した坂田正行・専務総合企画本部長(57)、徳岡研三・専務鉄道本部長(60)、橋本光人・執行役員大阪支社長(53)=肩書はいずれも当時=の三人も退任する。

 会見した山崎正夫社長は「ご遺族から批判を受けるなど被害者対応にいくつかの懸案があり、一定のけじめをつける必要があると判断した」と今回の人事の意図を説明。三人の“天下り”については「ご遺族などへの配慮が足りなかったことを率直に認める。(退任という区切りが)ここまで長引いたこともおわびしたい」と陳謝した。

 現在、事故被害者対応を担当している垣内、南谷の両氏は退任後、顧問として引き続き、被害者対応にあたる。垣内氏への退職慰労金支給は凍結する方針という。また、グループ会社に再就職していた三人のうち、坂田氏は本社の嘱託として被害者対応を担当する。

 “天下り”は昨年七月に発覚し、遺族らが強く反発していた。この日、坂田氏ら三人は「人事をめぐるご批判などを重く受け止め、一定の区切りをつけるべきとの考えに至った」などとのコメントを発表。その中で、徳岡、橋本の両氏はJR西グループを離れ、個人として被害者対応にあたる考えを表明した。(小森準平)


■脱線事故遺族ら天下り「解消当然」
 尼崎JR脱線事故で引責辞任したJR西日本の元役員三人が、関連会社社長などに就任した人事は十八日、遺族らの強い反発のため約一年で解消されることになった。三人との面会を求めてきた遺族らは「被害者の感情をないがしろにした人事で、解消は当然」とする一方、発覚後、遺族への直接の釈明を最後まで拒んだ元役員の姿勢に、不満の声が漏れた。

 長女を亡くした藤崎光子さん(67)=大阪市=は「天下りはJR西の傲(ごう)慢(まん)な体質を表している。事故を反省しているならすぐに退任すべきだった」とし、今回の決定を「遅すぎた」と批判した。

 長男を失った大前清人さん(65)=伊丹市=は「退任という結論ではなく、事故の責任にどう向き合っていくのかを直接聞きたかった。けじめをつける前に、遺族に真正面から対応してほしかった」と訴えた。

 大学生の二男を亡くした神戸市北区の上田弘志さん(52)も「今まで面会を求めていた元役員らが、何ら説明責任も果たさず、退任することに強い憤りを感じる」と話し「今後も、遺族にきちんと釈明するよう求める」と語気を強めた。

 妻と妹を失った浅野弥三一さん(65)=宝塚市=は「天下り問題を早く片づけて、賠償交渉を進めようという本音も見える。(遺族が)JR西に説明責任を求める姿勢は変わらない」と強調した。

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