昨日、国際ソロプチミスト尼崎が主催する、
   「命の尊さ伝えたい」
と題する講演会に行ってまいりました。

 講師は朝日放送の元DJの五十嵐有香さんでした。

 五十嵐さんは、2つの“死の危機”の体験を経て、かけがえのない「いのち」の大切さを実感したとのことで、2年前から、このテーマで朗読劇などの奉仕活動に取り組んでおられます。

 五十嵐さんの2つの体験というのは、
   ◆阪神・淡路大震災
  (=激震地に居て近隣の知人友人を多く失い、ご自身も生命の危険を感じた)
   ◆JR福知山線脱線事故
  (=事故車両に乗車し負傷。「そのとき」死を覚悟し、現場の惨状も目にした)
とのことです。

 優しい笑顔で淡々と当時のことを語って下さいましたが、そのリアルさは、会場の人々にものすごく強い印象を与えました。
 また,震災直後に第3子が宿っていることが判明し命の息吹の尊さを知ったということや、
脱線事故車両の当事者でなければ語れないエピソードは、私にとっても非常に印象的でした。

 五十嵐さんは、PTSDと思われる症状に人知れず悩まれたそうです。
 そして、もがき苦しむ中で、仲間と一緒に朗読劇を通じて「生命の大切さ」を伝える活動の中に、光を見出したそうです。

 昨日の講演でも、五十嵐さんが代表を務める朗読ボランティア「うぃっしゅ」のみなさんが(伴奏のギター、バイオリンは、「Roots」のおふたり/こちらも素晴らしかった!)、実際に朗読劇を実演してくださった、
   「火垂の墓」(舞台は、西宮~三宮で、まさに地元)
は、戦時下の悲劇としてあまりに有名ですが、非常にレベルの高い朗読劇にすっかり引き込まれ、会場に居た方々(多くは女性)のすすり泣く声でいっぱいでした。

 私は、
   ◆震災◆事故◆戦争◆いじめ自殺◆
という具体的な事象を通じて、命の大切さを語る五十嵐さんのメッセージに強い共感を感じました。

 五十嵐さんは、福知山線列車事故で出会った重傷者の鈴木順子さん鈴木順子さんのことは、こちらの神戸新聞の特集・連載でどうぞ)の話した言葉として、
   「人間は生きていることだけで芸術ではないか」
を紹介されましたが、本当に生死の淵を彷徨った方の言葉として、重みと真実を感じました。

 裏話があります。
 今年の4月25日に「追悼と安全の集い」(→こちらをどうぞ)があり、五十嵐さんとは、一緒に司会をさせていただきました。
 その際、被害者(遺族・負傷者・家族)の方々が自ら壇上で思いを語ったのですが、舞台裏でみなさんの話を聞きながら、五十嵐さんはずっと涙ぐんでいらっしゃいました。
 しかし、壇上で司会をするときには、打って変わって、凛とした笑顔で進行をなさいました。
 私は、その五十嵐さんの姿を垣間見て、当事者としての辛い思いや、同じ境遇の方々への深い共感を抱きつつも、ご自身の役割を実践していく心の強さや、社会に対する志の高さを感じました。

 昨日の講演を聴いて、真に命の大切さを実感しているところに五十嵐さんの強さや優しさがあるのではないかと感じ、4月25日の出来事への思いを新たにしました。


 JR福知山線脱線事故については、もうまもなく、航空・鉄道事故調査委員会の最終報告書が公表されます。
 本当の取り組みは、ここから始まります。


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