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 「理」と「情」

 これらを兼ね備えるのは人間としてなかなか至難の業だ。
 夏目漱石の『草枕』の「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される」というのは,今の世でも変わらない。

 こうした「理」「情」を,職業人として具備することが求められるのが「弁護士」稼業の難儀なところだ。

 「理」だけの弁護士は掃いて捨てるほどいる。
 しかし,「情」だけの弁護士ではプロとは言えない。
 その両方がなければダメなのだ。
 市民弁護士を標榜して仕事をやり続ける以上,これは永遠の難題なのである。


 秋元理匡さん(享年38才)は,極めて高い質の「理」と,底抜けに優しい「情」を兼ね備えた,希有な人材であった。
 職業の魂たる「理と情」において,並ぶ者のない傑出した弁護士だった。
 秋元さんの経験と勉強に裏打ちされた深い理論的な思考力に,どれだけ私たちが助けられ,
 秋元さんの社会的に弱い立場の人々に注ぐ無私の姿勢と真摯な志に,どれだけ私たちが刺激を受け,
 その甲高い声と,人懐っこい笑顔と,明るい人柄に,どれだけ私たちが頼ってきたか。


 こうして秋元さんのことを過去形で語らなければならないこと自体,
悲しいと言うよりも,
腹立たしさがこみ上げてくるというのが私の現在の偽らざる心境だ。

  「なぜ逝ったのか!」
  「これからどうしたらいいのか!」
  「君がいないとみんな困るじゃないか!」

という気持ちが口を突いて出てしまうのは正直なところだが,
しかし一方で,
  不勉強な自分たちのふがいなさ,
  何もかも頼り切っていた情けなさ,
  負担を掛けた申し訳なさ

などで,やはり無性に腹が立つ。

 本夕に執り行われた秋元さんの通夜で,声を掛け合った仲間の弁護士たちが,多かれ少なかれ,同じような思いをもっていたようだ。

 「彼のやり残したことを継がねばならぬ」

 通夜の葬儀のとき,お坊さんが「これだけ多くの人が来られたのは故人がそれだけ多くの貴重の働きをしてきたらだ。また,臨終の際に“もっとやりたいことがあった”,“もっと言いたいことがあった”と誰よりも苦しんだのが本人だ。だからお経を唱えたのです。」とお話しされた。
 少なからぬ数の葬儀に出たが,お坊さんの言うことがこれほど的確に思えたことはなかった。

 秋元さんの戒名は「法輝院情厚理正清居士」と授けられた。
 秋元さん,あなたの生き様そのまんまだ。


 ご葬儀の際に渡された挨拶状が,秋元さんのことを,秋元さんらしさを伝える,すばらしい文章だったので,恐縮だが,引用させていただきたい。

「力の限り駆け抜けた生涯を偲んで・・・」

 幼い頃から優しい息子でしたが,自分には甘えを許さない真面目な性分で,曲がったことは嫌い。社会的弱者を救う弁護士という職を志すようになったのは,自然の流れだったのかも知れません。

 持って生まれた“情”に,努力の末 法律の“知識”が加わると,息子は原発訴訟や布川事件に携わり力を尽くす毎日。頑張れば頑張るほど人との縁は仕事の枠をこえたものになり,酒を酌み交わすこともしばしばでした。そんな時間をもっと味わって欲しかったのですが,多くの出会いに支えられて理想を胸に生きた歳月は,年数だけでは はかれないほど中身の詰まったものだったとも思います。今はゆっくり休んでくれるように願い,「お疲れ様」と「ありがとう」を繰り返して安らぎの地へ見送ります。

 長男秋元理匡は,平成25年5月7日,満38歳にて短くも命輝く生涯を終えました。

 息子と出会い,ひとかたならぬご厚情を賜りましたすべての皆様へ,家族一同深く感謝申し上げます。
 本日はご多用中 ご会葬いただき,誠にありがとうございました。
 略儀ながら書状をもって謹んでお礼申し上げます。

   平成25年5月13日


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これ,迫力ある画像です!
demo.jpg

http://nobphoto01.sakura.ne.jp/qtvr/houimou2012/houimou2012.07.29.html

国民が,憲法が保障する「表現の自由」を使用する最も典型的な方法が「デモ」。

原子力基本法の三原則「民主・自主・公開」を,すべて体現するのが「デモ」。

この活動を,人権擁護と社会正義の具現化としてまもるのが「弁護士」

私も,見守り隊の気持ちを持って,参加してみようと思います。

関西電力大飯原子力発電所再稼働に反対する首相官邸前抗議行動について市民の表現の自由を尊重し、過剰警備をしないよう求める声明

2012年8月2日

                           弁護士有志


はじめに

 首相官邸前(以下「官邸前」という)では、2012年4月以降、毎週金曜日夕刻には、首都圏反原発連合のよびかけによる、関西電力大飯原子力発電所(以下「大飯原発」という)の再稼働に反対する抗議行動(以下「本件官邸前抗議行動」という)が続いており、6月下旬以降は、数万人以上が集まるという大規模なものとなっている。

 そうした中で、7月6日金曜日以降、警察は、警備体制を強化し、本件官邸前抗議行動が著しく制約され、また、参加者の撮影等肖像権侵害とみられる状況が発生している。

 こうした状況は、憲法21条によって保障された表現の自由、あるいは、憲法13条によって保障される肖像権、さらには憲法上の重要な価値である民主主義的な意思決定過程に対し、深刻な影響を及ぼしかねないものであって、私たち弁護士有志は、弁護士法に定める基本的人権の擁護を職責とする者として、非常な憂慮をいだくものであり、以下の通り、市民の表現の自由を尊重し、過剰警備をしないよう求める、声明を発表するものである。

第1 声明の趣旨

 1 本件官邸前抗議行動は、表現の自由という、民主主義の根幹にもかかわる、憲法上最大限の尊重が必要である権利、自由及び、市民の生命・身体の安全の確保に関わるものであり、その態様も平和的であり、警察その他の公権力が必要最小限度を超えて規制することは、あってはならない。

 2 7月6日及び7月13日に警察が行った本件官邸前抗議行動に対する制限・干渉は、十分な空きスペースがあるのに通行を制限したり、車道の通行を確保するためとして鉄柵や警察車両を用いて行動を制約したりする一方、車道を通行する車両に対してもそれを制限するなど、合理的理由のないものであるうえ、太鼓を抱えた参加者に対しては演奏を開始するとともに数十人の警察官が取囲む・写真撮影をするなどして威圧し、また、数ヶ所では、警察車両の上から本件官邸前抗議行動の参加者を威圧的な態度で見下ろし、参加者をビデオで撮影するなど、肖像権侵害等の妨害行為をするものであった。

 3 本件官邸前抗議行動に対するこうした制限・干渉は、警察法2条による規制権限の濫用であり、同条2項に違反し、憲法21条1項の保障する表現の自由を侵害するものであって、違憲・違法である。また、ビデオによる本件官邸前抗議行動の参加者の撮影行為も、警察法2条2項に違反する他、憲法13条の保障する肖像権の侵害であり、また、憲法21条の保障する表現の自由に対する侵害であり、違憲・違法である。
 したがって、こうした制限・干渉はすべきではない。

 4 真に本件官邸前抗議行動の参加者の生命・身体の安全を確保するためであれば、首相官邸前の道路(車道部分)又は・及び国会正門前の道路(車道部分)の解放こそ検討されるべきである。


  
 東日本大震災の被災地で金メダル級の活躍をされている弁護士が小口幸人さんです。

 今般,小口さんの肉声入りのパワポ解説の番組を配信することになりました。

 12分で分かる「被災ローン減免制度」

 ラストでも言っておられますが,「この制度は,被災者の方々のための制度です」ということを,一人でも多くの被災者の方々に知っていただきたい,ところです。

http://www.youtube.com/watch?v=gRGSIKMboFc&feature=youtu.be&noredirect=1




 このYoutube配信まで,ずいぶん時間が掛かりました。

 弁護士会というところはやたら腰が重いので,このパワポが完成してから2ヶ月近く経って,ようやく配信です。
 通称ヤメ蚊さん,日隅一雄弁護士さんを偲ぶ会が,東京會舘で盛大に行われている。

【ヤメ蚊さんのキャラ人形】
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 本当にたくさんの人々が参集している。

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 会場で発売されている本は,私も,今日初めて手にした遺作だ。
  『国民が本当の主権者になるための5つの方法』(現代書館)



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 この本をめくっていただくと,3つのサプライズに出会える。


 まず一つ目は,この本を脱稿したのが,亡くなるわずか2日前だった,ということだ。
 本当に,正真正銘,日隅さんのラストメッセージなのである。



 二つ目に,「あとがき」の中で,同僚だった海渡雄一弁護士が語っているが,日隅さんは,来る次の衆議院選挙への出馬を考えていた,ということだ。
 日隅さんは,この本のタイトルどおり「主権者となるための行動」を実践しようとしていたのである。



 三つ目に,この本には「大きな木の上の大きな目」という絵本が収録されている。
 これは,日隅さんがいう「みんなで見張る」ことのたいせつさが,やさしく伝わってくる。



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【生前,親交のあった,福島みずほさんや,澤地久枝さんらも駆けつけていた】

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 まもなく会が始まる。
 黙祷とともに,日隅さんの最後のメッセージを,あらためて心の中で,繰り返し繰り返し,反芻したい。

 ヤメ蚊さんこと,弁護士の日隅一雄先生が,6月12日午後8時28分,永眠されました。

 昨年5月25日,末期ガンで余命半年の告知を受けたにもかかわらず,それ以降も精力的にご活動され,
   『検証 福島原発事故・記者会見―東電・政府は何を隠したのか』   
などを発刊されました。

■TBSのドキュメンタリー『報道の魂』は,来る6月17日深夜,「バッチとペンと~日隅一雄の闘い~」を放送するとのことです。
 必見です。
(番組案内を末尾に添付します)
         ↓
http://www.tbs.co.jp/houtama/

hisumi.jpg

 





 今,私は,先生の遺された数多くのメッセージを,ひとつひとつ確認しなければ!という思いがあふれてきて,止まりません。

 ヤメ蚊さんとは,ブロガーとして交流をさせていただきました。
 その中で,ヤメ蚊さんからは,数知れない心地よい刺激と,在野人としての矜持と,尊敬すべき言葉の数々を,頂戴してまいりました。
 私は,何もお返しすることができず,忸怩たる思いが募ります。
 
 おそらくヤメ蚊さんの最後の著書であろう
    「主権者」は誰か--原発事故から考える(岩波ブックレット)
は,表紙に,

 「なぜ国民はこれほどまでにないがしろにされたのか 「主権在官」を打破し,私たちの社会をつくるために」


とあります。

 この著書は,戦後直後の文部省教科書『あたらしい憲法のはなし』をふんだんに引用し(←よくぞ,書いてくれた!という思いです。),最後に次のように締め括っています。

 「私たちが主権者として振る舞うために,「思慮深さ」を身につけたうえ,積極的に政治に参加していかなければ,この国は変わらず,また取り返しのつかない「何か」が必ず起こるだろう。」



 ヤメ蚊さんのメッセージを,たいせつに,たいせつに,していかなければなりません。
 その一つひとつの言葉に,ヤメ蚊さんの命を賭けた重みが込められているのですから。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■日隅先生のブログです。
 本当に多くの学びを得ました。
      ↓
新)http://yamebun.weblogs.jp/my-blog/
旧)http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005


■日隅先生のツイッターです。
 最後のツイートは,ほんの3日前(6/10)でした。
      ↓
https://twitter.com/#!/yamebun


■日隅先生が編集長を務めたNPJのページです。
 私のブログもちょくちょくお世話になりました。
      ↓
http://www.news-pj.net/index.html
※NPJ日隅一雄編集長は、6月12日午後8時28分がん性腹膜炎で亡くなりました。
 末期癌の告知を受けてからも病を乗り越えて発言と活動を活発に行ってきましたが、12日から急速に容態が悪化し、本日ご家族と親しい友人たちに見守られながら他界しました。
 まだなにかを語りかけているような最後の表情が印象的でした。
 暖かいご声援に心から感謝もうしあげます。ありがとうございました。
 2012.6.12 NPJ代表 梓澤和幸  事務局長 田場暁生


■日隅先生の著書です
 あらためて読み直さなければなりません。
      ↓
◇「主権者」は誰か――原発事故から考える (岩波ブックレット)

◇検証 福島原発事故・記者会見――東電・政府は何を隠したのか(岩波書店)

◇自由報道協会が追った3.11 (扶桑社)

◇マスコミはなぜ「マスゴミ」と呼ばれるのか? 権力に縛られたメディアのシステムを俯瞰する(現代人文社)

◇審議会革命―英国の公職任命コミッショナー制度に学ぶ(現代書館)




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TBS「報道の魂」6/17の予告(http://www.tbs.co.jp/houtama/)より
          ↓

日隅一雄。49歳。弁護士。元新聞記者。そして末期がん患者。福島原発事故発生後、日隅一雄は東京電力の記者会見に連日出席して、事故を過小評価しようとする東電や政府の幹部らを質してきた。弁護士と記者、両方の経験を持つ日隅の質問は鋭く、汚染水の海上放出、低線量被爆問題など、市民生活に直結する問題について、厳しく情報開示を迫った。

そんな日隅が腹部に異常を覚えたのは震災から2ヶ月経った2011年5月末のこと。医師による診断の結果、胆嚢にできた悪性腫瘍が大腸に転移したいわゆる末期ガンの状態で、余命半年であることを告げられた。

運命を悟った日隅は決意する。東電記者会見を通して見えてきた、この国の有り様を世に問い、社会に問題提起してゆこうと。弁護士と記者、両方の経験を持つ自分にだからこそ出来る「ニッポンの総括」をしようと。

余命告知後も日隅は、体調の許す限り東電記者会見に出席し続けた。精力的に講演活動などもこなした。そして余命宣告の半年を過ぎた頃に『検証・福島原発事故 記者会見』『主権者は誰か』といった著書を次々に発表してゆく。

番組は、そんな日隅一雄に密着した記録である。法律家であり同時にジャーナリストである日隅が、時に弁護士バッヂをつけ、時にペンを持って活動する日々を追った。

 津谷裕貴先生がお亡くなりになって明日で1年目を迎える。

 無念の思いは未だに続く。


 一周忌に際して,記念シンポジウムが開催され(→こちら),追悼論文集も発刊された(→こちら)。

 今なお,津谷先生の死を惜しみ,社会を問う動きは熱い。

 私も感じた。
 とにかく津谷先生の「思い」を受け継いで,誉めてもらえるような良い仕事をしていくぞ。
 それこそ,最善の供養である。
 そんな思いを新たにした日であった。
(特に共感したのは荒井弁護士のブログ→こちら

 ところで,津谷先生が,地元のヒューマンクラブというところで講演されたことがあり,その講演録を目にした。

 演題は「法律・写真・ワイン」という,大々自己紹介のような講演だったのだが,それだけに,御本人のお人柄がよく伝わってくる。

 今日は文化の日。
 「文化」について講演録には,次のようなくだりがある。

 
 弁護士の仕事は,本質的に人を幸せにすることだと私は考えています。・・・(中略)・・・
 文化とは,何のためにあるのだろうという話で,結局それは,人を勇気づける,元気づける,そして幸せにするためにある,と。
 これと同じことが,私の原点であったし,改めて,きちんと自覚しなければいけないと思っています。
 最初に申し上げました様に,死ななければいけない,どうしようかと,真っ暗な気持ちで私の法律事務所のドアを開けた人が,帰るときはほっとして希望を持って帰れるようにしたい,と心がけて仕事をしております。


 あらためて津谷先生のお考えに共感した。

 「文化」も「法」も,人の希望や幸せのためにある。
 文化の日(11/3)と憲法記念日(5/3)はワンセット,という話をしたことがあるが,それは「人の希望や幸せ」という目的を同じくしているからでもある。

 津谷先生を前にして恥ずかしくない仕事をしていこう。
日弁連が,ツイッターを始めました。

twitter-nichiben.jpg


 こちらから→http://twitter.com/#!/JFBAsaigai

 災害に関する情報をお届けするのですが,
 主として,立法提言や,政策意見など,日弁連としての動きを届けるものです。

 ネタはいくらでもあるのですが,それを発信する場がなかったのです。

 こうして,日弁連が新しい取り組みをするようになったのも,震災がきっかけです。

 せっかくですから活かしたいものです。
 ご利用ください。


 災害復興とそのミッション  qahisaisya1.jpg    iwanami2.jpg

 東日本大震災では,いろんな人が,いろんな立場で,がんばっている。
 私たちの暮らす法曹界でも,「法曹の卵」,司法修習生もがんばっている。

 この前,東北の地をい巡回したときに一緒に同行した修習生が,今,記録集をまとめてくれている。

 東京では,被災者に役立つ情報を冊子にまとめる作業をコツコツとやってくれている。

 まさに「裏方から始まる法律家の実務」だ。
 がんばってほしい。

 自分自身を重ね合わせて,最大限のエールを込めて,修習生のみなさんに向けて,私の平成9年当時に書いた会報の原稿を掲載しておく。


震災非体験者の体験記(平成9年神戸弁護士会会報震災特集号に掲載)

1 その時
 その時,私は,司注研修所の寮の最上階の7階の部屋で,二回試験を目前に控え勉強をしていた。
震源から遠い埼王県和光市では何も感じなかった。
 2~3分後,同期の友人から連絡があった。「つくちやん,さっき関西の方でえらい大きな地震があったらしいで。」「珍しいな。どの辺かな。」「ラジオでは神戸が震源やって言うてるよ。」驚いてラジオのスイッチをオンにした。
 「1月17日未明,淡路島北部を震源とする大地震が発生しました。神戸市東須磨のマンンョンが倒壊したという情報が入っています。新しい情報が入り次第続報いたします。」ラジオは同文句のアナウンスを延々と繰り返すばかりだった。「私は,須暦区の実家と尼崎市の婚約者に電話を入れた。電話器の向う側で,興奮している有様が手に取るように分かる。幸いにして,家族らは全員無事で,家も潰れていないとのことだったので簡略に用心を伝えて電話器を置いた。
 寮の修習生はほとんど寝ている。この事態を何も知らないはずてある。私は神戸,大阪に住まいのある寮生に片っ端から連絡を入れた。
 続いて阪神間に住む知人,友人等の安否が心配になり,次々 に電話を架けた,しかし,もう混線してしまってつながらない。
 午前7時を回りテレビニュースが始まった。ブラウン管を通して初めて被災状況を目にした。映し出される画像は阪紳高速道路の倒壊の様子,伊丹駅の倒壊の様子,各所の家々の倒壊の様子等々だった。
ラジオの報道からは想像もつかなかった惨状である。住み潰れた神戸の街が変わり果てたのを見て一時呆然となったが,すぐに途方に暮れた当地の人々の顔が思い浮かんだ。私は,「一人の神戸人として駆けつけ,何かしなければならない。」という思いに駆られたが,同時に,何もでさない自分の無力さを思い知った。仕方なく,ただただ画面に食い人るばかりだった。
 兵庫県弁護士会の坂口裕昭弁護士が,弁護士を休業し,球団代表の職に就くことになったそうです。

 びっくりました。

 坂口先生のことは,以前にもこのブログでご紹介したことがあります。
(⇒こちらの記事『夢を追い 法廷から球場へ』

 このときもびっくりして,しばらくボーゼン&ワクワクしたものですが,今回も,ふたたび仰天&羨望の心境です。

 坂口先生は,プロ野球独立リーグの四国・九州アイランドリーグの
   徳島インディゴソックス
の球団代表となり,球団経営業務に専念することになるとのこと。

 徳島インディゴソックスのHPを見たところ,選手の方々は,前職を捨てたり,学校を辞めて球団入りした方も少なくないようで,ホンモノの野球好きの集団だと,確信しました。

 坂口先生は,3年前の記事ではインタビューに答えて「大好きな野球を仕事にしたい。持てるものを全部出して、奇跡を起こしたい」とおっしゃっていましたが,
 今回の挨拶状で「これからは,若い野球選手と共に,汗と土にまみれて夢を追い,弁護士の肩書きを汚さぬよう,新しい価値観の創造を目指す」とコメントしておられました。
 すばらしい,といいますか,自分の夢をしっかりと実現する有言実行ぶりに,鳥肌が立ちます。

 独立リーグの球団代表って,何をするのか存じませんが,坂口先生のマルチな能力を存分に活かして,夢を実現していただきたいと思います。
 フレー,フレー,サカグチ!!

(しかし,4番打者を放出することになったわが弁護士会のドルフィンズは痛手ですねえ。
 名物連載ドルフィンズ奮戦記もしばらく休刊ですか。
 そうそう,兵庫県弁護士会のキモカワ系のゆるキャラ着ぐるみヒマリオンも,しばらく姿を消すことに・・・)
 先物取引被害全国研究会という弁護士の集団がある。
 数百人は所属しているだろう。

 全国各地で開催される毎年2回の研究会(学会みたいなもの)には2~300人が参加するかなり活発な研究会だ。
 日弁連の消費者問題対策委員会とも連携が深い。

 私も末端会員の1人であるが,この研究会でどれだけ多く触発され,良い刺激を受け,志を鍛えられたか分からない。
 ライフワークの一つだと思っているところだ。


 津谷裕貴先生は,この先物全国研のリーダーだった。

 私たち実働メンバーにとっては,
   憧憬すべき「先人」であり,
   自慢の「顔役」であり,
   親しみ深い「兄貴」であった。


 津谷先生が突然に世を去って1週間。


 未だに津谷先生のことに触れると,不意に呆然となり,頭の整理がおぼつかなくなる。
 気持ちの動揺が続いているのであろう。

 親しい親交があったというと不遜になるが,全国研で会えば気軽に声をかけてくれ,つまらないことでも電話して聞けば,私の長電話に付き合って下さった。
 つい先日も,宴席で津谷先生の物マネをさせていただいたのだが,津谷先生のおおらかで寛容なお人柄と,普段からユーモラスで人間味あふれる言動をしていたからこそ,できたことだった(なお,スベったのは私の芸の未熟さ故)。

 多くの仲間が,それぞれに津谷先生とのエピソードを語り,無念を惜しんでいるが,
そこに共通しているのは,津谷先生がいかに愛されていた人だったかということである。

 津谷先生の豊かな人格と,優れた見識については,朝日新聞の秋田版に連載していた「あきた時評」のレギュラーコメンテーターとして書か溜められたものがあるので,ここで紹介をしておきたい
あきた時評は,こちら → http://mytown.asahi.com/akita/newslist.php?d_id=0500049 )

 今,新聞等で見かける津谷先生の話題は,「殺人事件」としての報道や,警察の責任という文脈で語られているものがほとんどだ。
 しかし,私は,そういう記事の中で,津谷先生の名前を見たくない。
 津谷先生のことは,先生が活動してきた足跡として語られるべきだと思う。
 それだけ多くの貴重な足跡があり,私たちはそれを絶対に忘れてはならない。
 その足跡が目指していた先を,さらに踏み進め,津谷先生が目指していた目標に向かって頑張らないといけない。
 それこそが,津谷先生の無念を晴らし,喜んでいただけることに違いない。

 津谷先生の足跡として,3つだけ挙げておく。

 ■先物取引被害を不法行為で救済する最高裁判決
      → 裁判闘争の基礎を築く

 ■悪徳商品先物取引業者の撲滅活動
      → 彼らは今や虫の息

 ■不招請勧誘の禁止
      → 新たな切り札として活用


 詳しくは,以下のとおり。
 今週末は日弁連の人権大会ということで,全国の弁護士が,会場の盛岡市に結集し,社会的な問題に取り組んでいました。

 そんな活動は,いつまで続けられるのでしょうかね?

 「一日一冊」という弁護士ブログがありました。

 判例誌だとか,法律雑誌だとかを,きちんと読んで,かなりためになるレポートをしてくれるお役立ちブログでした。
 どなたなのかは知りませんでしたが,きちんとした弁護士さんなんだなぁと思ってました。

 ところが,突然の,廃業宣言!!

 今は,そのブログもさよならメッセージをのこすだけです。
 →http://lawbook.cocolog-nifty.com/blog/

 直前のブログでは,「この業界のお先が真っ暗だから,弁護士を辞めることにした」と宣言しておられました。

 そういえば,人権大会の盛り上がりも低調になりつつあるような気がします。

 53回目を迎えた人権大会のその日に
 弁護士の将来の不安を,現実の形で,知ることになりました。


ちなみに,今回の人権大会で採択された宣言等は以下のとおりです。

 ■貧困の連鎖を断ち切り、すべての子どもの生きる権利、成長し発達する権利の実現を求める決議
 
 ■「高度情報通信ネットワーク社会」におけるプライバシー権保障システムの実現を求める決議

 ■不法投棄等による被害の根絶と資源循環関連法制の抜本的改正を求める決議

 ■今こそ核兵器の廃絶を求める宣言


 一日一冊さんのショッキングな報告の前では,高らかに謳いあげる宣言も,なんとなく空しさを感じます。
 私は弁護士なので,これだけバッシングされている被疑者を見ると,自分だったらどうやって弁護するかを考えてしまう。

 証拠隠滅罪は「故意犯」(わざとやらかす犯罪)なので,「誤ってやっちゃったんです」といえば過失なので,無罪になる。
 なので,「過失を主張して無罪」という筋書きもアリだ。
(前田氏はそう思って否認してるのかも知れない。)


 でも,私はその方針には乗れない。


 やるなら,情状弁護,一本だ。

 
 組織や社会構図をあばき,時代を先取りするのが特捜部の使命だったのだから,
 情状も,組織や社会構図にメスを入れ,時代を先取りして考えるのがよいだろう。


 方針は3つ立てる。


 一つは,正義のためにやろうとしたことであり,動機に不純はないということである。
 被疑者は,特捜部という組織の一員であり,組織が決めた方針が正義なのだから,方針に従順でなければならない。
 検察の信頼が揺らぐ昨今,この事件をなんとかモノにすれば,組織の威信を保てる。
 被疑者は,あくまで組織の一員として,組織の正義のために,頑張ったのである。
 数々の事件で自白調書を量産した結果,「割り屋」として高く評価し,重宝してくれたのも検察組織だったではないか。
 もし,被疑者が責められるなら,被疑者をプレッシャーで追い詰めた組織にも責任があるぞ。


 ふたつめは,証拠捏造による実害などなかったということである。
 被疑者は,証拠を改ざんしたけれども,証拠として公判に提出しなかったし,しかも早々に返却したではないか。
 実際に,このFDの存在の有無にかかわらず,村木さんは無罪になったじゃないか。
 だいたい,検察にとって不利な証拠を提出しないのは,裁判実務では当たり前のこと。
 裁判官も,全ての証拠を出せなどとは言わない。
 弁護人も,滅多に証拠開示の要求などしない。
 裁判員制度になったから,裁判に提出される証拠は,ごくごく一部だけになった。
 段ボールで山積みされたほとんどの証拠は,日の目を見ることはない。
 たった一つのFDで,どうしてここまで厳しく追及されるのか。
 普段から不利な証拠の存在を隠しているのと何が違うのか,無理やり白状させたり自白調書を作文するのと何が違うのか。
 もし,これほど被疑者が責められるなら,証拠隠しを容認している現在の刑事手続きも問題だし,証拠の追及に甘い法曹三者も責められるべきじゃないか。

 
 三つ目は,今後,捜査の全面可視化に努力することを誓う,ということである。
 被疑者がこういう,しょうもないことをしたのも,捜査が密室で行われるからだ。
 上司に事後報告したから,それで御祓を済ませたと思っていたのは,確かに浅はかだった。
 検察組織の内部の論理しか考えていなかった,思慮の浅さを反省する。
 そもそも,改ざんの誘惑に駆られたのも,これを押し止める監視の仕組みがなかったからだと考える。
 本来,検事は,警察の行き過ぎ捜査をチェックするのも重大な職務だ。
 自分が特捜検事として捜査をするなら,それをチェックするための可視化は必要だろう。
 誤解のないように言っておくが,同僚の検事の多くは,きちんと取り調べをやっている。
 中には「全部ビデオに撮って見て欲しい。後であらぬ疑いを掛けられたり,弁護士から作文だなどと言われる方が心外だ。犯人が自ら自白する姿を,リアルに見てもらいたい。」とまで言う捜査官もいる。
 今回の過ちを二度と繰り返さないためにも,
 また,今後の捜査への信頼を取り戻すためにも,
 自分の罪の償いとして,
 「取り調べの全面可視化」を進める活動に取り組もう!


 ・・・うーん,こんな弁護方針では依頼者は納得しないだろうなあ。
 やっぱ,へっぽこ弁護士だな,俺は。
 兵庫県土地家屋調査士会と兵庫県弁護士会のコラボで,
    境界問題相談センターひょうご
というADR(裁判外紛争処理機関)をやっています(→HPはこちら

 私,そこの運営委員をやってますが,月に1回の委員会では,このセンターの活動推進のために,あれこれ考えてます。

 前置きはそれぐらいで,今日は,土地家屋調査士会で「名言」を聞いたので,嬉しくなってお伝えします。

 杭を残して,悔いを残さず

 いやあ,これって名言だわ。

 境界紛争って,だいたい例外なく深刻化しますし,解決も難しいです。
 そういえば,私が以前にやった刑事事件も,境界紛争がこじれた末の悲劇でした。
 
 「ここに,1本,境界杭さえあれば・・・・」
 という思いを感じることは少なくありません。

 この境界問題の専門家である,土地家屋調査士の先生方のプロフェッショナルには頭が下がります。
 この言葉は,職業的な教訓なんですね。

 「杭さえあれば・・・」と悔やまないように,
 杭を残して 悔いを残さず。
 コミュニティFM局「宝塚FM」
   教えて!!裁判員制度
ですが,第2部に入りました。
(→第10回までは,ネットで聞けます。→こちらです。

 なんだかんだで,いつの間にか半年続きました。
 編成上,年度内いっぱいは,続くそうです。

 第1部は,パーソナリティーのじゅんじゅんさん(棚橋さん)が演じるスーパーのおばちゃんと,私の掛け合いで,裁判員制度についてあれこれフリートークするという趣向でした。
(ホンマに,台本ナシで,ほとんどぶっつけ本番のフリートークです。ええんかいな?)

 第2部は,弁護士コメントは天の声のように,一人コメントするパターンになりました。
 もっとも,ノリはこれまでと一緒です。

 いつの間にやら,現実の裁判員制度も始まり,紹介役としては,慣れるよりも,むしろだんだん緊張感が増してくるような気がしています。

 リアル弁護士活動としては,先日,裁判員対象事件に当たって弁護活動していたのですが,起訴時に認定落ちして(=重い罪で逮捕されたが,捜査の結果,軽い罪で起訴された。),裁判員制度に引っかからないで済んで,ホッとしているところです。
 正直な気持ちです。

 うちの事務所のメンバーが,尼崎支部管内事件で,裁判員制度第1号に当たったようです。
 横の方から,興味津々でながめています。
 武本夕香子弁護士は,今,法曹界に吹き荒れている司法改革の荒波に向かって,
先頭に立って頑張っている第一人者です。

 司法改革について,日弁連が大きく舵を切ったのが,2000年11月1日の日弁連臨時総会でした。
 このときの総会は,前例のないほど,大荒れに荒れました。

 そのころ,私は,独立したばかりで,自分の事務所経営のことで頭がいっぱいでした。
 5年後,10年後の法曹界について,具体的なイメージを持つことさえできませんでした。

 しかし,武本弁護士は,未だ弁護士になって数年しか経っていないにもかかわらず,
弁護士会の会長選挙に出馬し,この司法改革の方向性に異を唱えました。
 もちろん,当選するはずもなかったのですが,司法改革の流れのアプリオリな雰囲気に対し,強い印象を与えました。

 それから数年経ちました。

 当時,懸念された「問題」がズバズバと当たっています。
 というか,それ以上に,司法をめぐる様々な状況は,
   単に法曹だけでなく,
   ロースクール生や司法試験の受験生,
   裁判員に参加する国民の方々,
   さらには司法の利用者である市民の方々も巻き込んで,
深刻な問題となっています。

 武本弁護士は,昨年度の弁護士会の選挙に再び出馬しました(結果落選)。
 私は,諸般の事情から,対立陣営の側で選挙に臨んだのですが,この選挙に前後して,武本弁護士は多くの有益な発信をし,数々の問題提起をしてくれました。

takemotoyukako.jpg


 それらを,今般,アーカイブスにまとめたそうなので,紹介します(→こちらです)。
 できれば,平成12年当時の選挙の際に配布した資料等もアップしてもらいたいですね。

 ちなみに,武本弁護士は,事件の相手方としては頗る手強いので,相手になるのはいやなんですが,JR脱線事故の弁護団の一員であり,味方にすると,たいへん心強い存在です。
 ジャンヌ・ダルクというのは,ちょっと持ち上げすぎかもしれませんが(笑),司法改革の盲目的推進派にとっての手強さは同等以上でしょう。

 引き続いて,多くの発信を期待しています。
 神戸地裁で,本日,裁判員裁判が始まりました。
 西日本では第1号になるそうで…。

 主任弁護人の西田雅年弁護士は,第1号事件ということで出動した切り札1号ですが,
 弁護士会きっての情報通で,毎朝ネット上の記事を含めあらゆる情報に最速アクセスし,
 社会の感覚を敏感につかんでおられます。

 どれだけ古い慣習や因習を脱ぎ捨てられるかが問われる裁判員制度で,
 これ以上ない人選でした。
 (とはいえ,さすがの西田先生も,この3日間は,ネットを見る時間も余裕もないことでしょう。おつかれさまです。)

 先日の青森の裁判員裁判では,求刑どおりの判決が出ました。
 これまでの例と比べると,重い刑になったという感覚です。

 今回の裁判は,逆に,いろいろ情状があるようで,
 青森と比べて,針が逆振れてしまうかどうかが,注目です。

 弁護士会では,会長声明が発されました。
 「3年後の見直しに向けて,検証を行う」
ということが一つのメッセージです。

 裁判員裁判そのものに対し,3年後には判決が下される,ということです。

 
兵庫県における裁判に制度第1号事件の公判開始にあたっての会長声明

 本日,裁判員が参加する初めての公判が神戸地方裁判所で始まりました。
 弁護士会は,従来から,市民の司法参加を主張していましたが,兵庫県においても,裁判員制度の初めての公判が始まったことは,大変重要な意義があります。

 裁判員制度は,市民が刑事裁判に参加して,裁判官と共に,被告人が有罪か否かを判断し,有罪の場合は,刑の重さまで決める制度です。
 このような市民の司法参加は,市民の健全な社会常識を裁判に反映させ,司法に民主主義を実現するものです。
 さまざまな経験や知識を持った市民が,その常識に照らして「有罪とするのに疑問の余地はない。」と確信できないときは,被告人は無罪とされます。
 このような「疑わしきは罰せず」という原則を貫いてこそ,無実の市民を誤って処罰する冤罪を防ぎ,かけがえのない自由と権利を守ることができます。

 裁判に制度は,始まったばかりであり,実施状況を検証し,よりよい刑事裁判を実現するために,3年後の見直しが予定されています。
 そこで,当会も弁護士・弁護人の立場から,裁判員制度の実施状況の検証を行う予定ですが,その前提として,裁判官と裁判員の評議がどのように行われたのかを明らかにするために,裁判員の守秘義務を緩和することが必要です。
 また,裁判員が被告人の自白の任意性・信用性を判断できるよう,捜査当局が取り調べの全過程を録画することが不可欠であり,当会は,取り調べの全過程の録画を強く求めます。 

 当会は,兵庫県における裁判員制度第1号事件の公判が開始された意義ある日を迎え,この制度がよりよいものになるよう,そのあり方を検証し,その制度改革と運用改善がなされるよう努めていく決意を表明するものです。

             2009年(平成21年)9月7日
             兵庫県弁護士会 会長 春名一典
 わかっちゃいるけどできないこと,っていくつもあります。
 弁護士の本業の一つに「法律相談」がありますが,
 悩める相談者の立場からすると,
 まずは「しっかり話を聞いてもらいたい」っていうことなんですよね。

20080315165624.jpg 9月3日は,鳥取県米子市に行きました。
 神戸大学法律相談部が開催する年に1度の
  「学生移動法律相談」
にOBとして顔を出してきました。

 学生に法律相談をしてどうするの?
 というプロ的な,上から目線の意見もあるかも知れませんけど,
 なんの,なんの,
 学生法律相談は,毎回,大繁盛。

 9月3日には,50件近い相談者が来訪しました。

 私らが相談に入ってしまうと,ついつい先読みして,
   「そういうことなら,こういうことです。」
   「そこはもう分かってますから結構です。」
   「答えはズバリこれこれです。」
などとやってしまうのですが,これでは双方向の「相談」にはなりません。
一方通行のアドバイザーで終わってしまいます。

しかし,さすが,後輩諸君の学生のみなさんは,
相談者のお話にしっかりと耳を傾け、
一緒に悩んで,答えを出す努力をします。

相談の原点は「聞く」にあり,
ということで,
私もちょくちょく神戸大学法律相談部の出張相談に顔を出させていただいているところです。
 明日,兵庫県弁護士会で,裁判員の劇をやります。

 原作;野口善國弁護士,
 脚本・演出;野口善國・徳岡宏一朗弁護士,
 出演;当会の弁護士一同

 「この子はどうなる?」

map-bengoshikaikan.gif 日 時   平成21年8月22日(土) 午後1時から3時30分

 場 所 兵庫県弁護士会館 4階講堂 神戸市中央区橘通1-4-3


 参加無料・予約不要です。

 詳しい案内は,

 弁護士会のHP(こちら)
      あるいは,
 徳岡宏一朗のブログ(こちら)

へどうぞ。

案内文からの抜粋です
 これまでのマスコミなどの報道を見ると、「成人の刑事事件について、裁判員裁判が始まるとどうなるのか?」ということについて議論されているのが大部分です。
 しかし、「少年の重大事件」についても「裁判員裁判」は実施されます。
 少年事件には、単に少年を罰するのではなく、「少年の健全な育成」を図るという「保護主義」の理念が働いています。少年法の理念は「裁判員裁判」であっても変わるものではありません。
 少年の重大事件について、「裁判員裁判」を行った場合、どのような問題がおこりうるのでしょうか?裁判員の皆様に少年法の理念を理解してもらうにはどうすればよいのでしょうか?
 これまで余り議論されてこなかった「少年事件裁判員裁判」について、兵庫県弁護士会所属弁護士が劇によるシミュレーションを行った上で、その課題について皆様と一緒に考えてみたいと思います。


 少年を扱う事件の,最大の特徴は,判断にあたって,
    「少年の保護」
という要素が加わることです。

 裁判員裁判は,
    「真実は何か」
    「どんな罰が妥当か」

という二点を取り扱うわけですが,「少年の保護」というのは,かなり異質の問題です。

 これを,
    「罰のあり方」「保護のあり方」
と混同してしまうと,間違えてしまいます。
(そういう誤りを,平気で口にする大臣も大勢いましたが…)。

 実務上の最大の問題は,
     調査官の調査記録
を,裁判員裁判の場でどのように扱うかということです。

 調査記録は,非公開の秘密資料で,きわめてプライベートな詳細資料です。
 その内容が,「少年の保護」のあり方を大きく左右します。

 しかし,裁判員裁判では,証拠の厳選を行い,公開の場で,限られた論点について,口頭主義で行います。
 調査官の調査記録の取り扱いのあり方は,未だ,決まっていません。

 そんな状況で少年が裁判員裁判にかけられたとしたら「この子はどうなる?」
 昨日,ある団体でセミナーをしてきました。

innfuruennza.jpg テーマは,
   新型インフルエンザ発生時における
   労務管理や契約等の法的課題

ということで,要するに,新型インフルエンザ対策の法律版です。

 インフルエンザの最大の法的課題は何か? というと,
・・・・・法的なことをほとんど考えていない(!?)ことです。

 だから,昨日の設定事例も,
   ・インフルエンザ感染対策のために臨時休業するかどうかの基準は?
   ・インフルエンザの影響で,納品遅れが生じたときの責任は?
   ・政府の自粛要請等を受けて会社を閉めた場合,給料を支払う義務があるか?
   ・従業員に対し,予防接種を強制することができるか?
などという,なんとも言いようのないものばかりでしたが,インフルエンザ蔓延の兆しが再び出てきたばかりなので,当たり前のようなことでも緊急課題として考えておかないといけませんね。

 最後のまとめは,
   ◆法的には,権利と義務のバランス,事の限界を考えること。
   ◆理念的には,誰のために,何のために,危機管理をするのかを考えること。
   ◆行動としては,①事前対策と,②緊急対応と,③事後処置の各場面を想定すること
という,なんだか当然のところに落ち着きましたが,こうしてみると,兵庫県弁護士会が最初に出した会長声明はよくできているなあと改めて感心します(→こちら
8月17日午後1時から、兵庫県弁護士会を会場にして,
台風9号被害に関する電話による法律相談を実施しました。

(これは,佐用町の久崎の商店街の8月13日時点の写真です)
P8130062.jpg


臨時電話のフリーダイヤルで設置したのは2回線。
これに対し,
急な招集にもかかわらず,集まった弁護士有志は,12人!

頼もしい限りです。

地元からも,たつのひまわり基金法律事務所の荻野先生,
宍粟市で孤軍奮闘している三浦先生
佐用町出身(ボランティア出動済み)の戸谷先生
など,今後にもつながるメンバーが揃いました。

事前に佐用町役場の方と意見交換していたところ,
まだまだ現場がたいへんで相談どころではないのではないか,
という懸念もありましたが,実際には,
   18件
もの相談が寄せられました。

 相談者の住所は,
  ・佐用町  12件
  ・宍粟市   0件
  ・その他   4件  朝来市、豊岡市(旧但東町)、福崎町、芦屋市
  ・不明    2件

 相談内容は,どれも深刻な内容ですが,今後の復興への営みへの不安を中心とするものでした。

 今回の電話相談の結果をふまえて、佐用町や宍粟市など現地での相談会を実施してはどうかという声も出ています。
 もっとも,現地は片付けや仮設住宅への入居などバタバタしている状況が続いています。
 なので,しばらく落ち着いてから,あらためて,ということになりそうです。
 昨日のNHKスペシャルで,吉田久裁判官のドラマをやっていました。

  「気骨の判決」

というタイトルで,翼賛選挙無効判決 (=1942年の第21回衆議院議員総選挙の鹿児島2区の選挙無効事件)を言い渡した,大審院第3民事部の裁判長だった,吉田久裁判官をモデルにした実話です。

 判決は,昭和20年3月1日。
 東京大空襲の9日前,終戦を迎える半年前のことで,戦争の真っ最中で,しかも著しい狂気に突入していた時代に,このような判決を出すことの困難さと,それを克服した吉田裁判官の勇気が,ドラマの主題です。

 裁判の合議のシーンで,
    「私は,市民ではなく,法律家として,法律の精神に則って判断する」
と静かに語る場面が出てきます。
(正確には,「私は、今回の判決を出すにあたり、一国民としてではなく、一法律家として原点に立ち返って考えたいと思う。だれもが、自分たちが定めた法律を見失い、戦争という困難に直面している今こそ、毅然と指針を示すのが、われわれ法律家の務めだと思う。」というセリフのようです。)

 これは,言うまでもなく法律家としての当然の基本でありますが,そのことの現実的な難しさが,とてもよく伝わりました。

 たいていは,「市民の視点」というと,「善」と捉えられがちです。
 「市民が・・・」「世論が・・・」と言えば,トランプのジョーカーのようなオールマイティーパスのように,正当化の御旗となりがちです。
 しかし,「市民的」というのは,ときに狂気であり,理性を欠いていることもあるわけで,
 それを,理性と正義でコントロールするのが「法」です。
 (そういう精神が立憲民主主義です。)

 「法の支配」を全うすることの勇気こそ,「気骨」なのだと感じるとともに,
 これから迎えるであろう窮屈で不寛容なポピュリズム時代を前にして,
 自分にそのような姿勢が保てるだろうか,自信がないな,と反省仕切りの気持ちとなりました。

 加藤周一さんと同じような尊敬を吉田裁判官に感じた次第です。
 今日は,私は,東京霞ヶ関の日弁連に出張です。

 東京に行ったら,「兵庫から来た~!」というだけで,「封じ込め」られてしまうのではないかと,気後れするような,気が引けるような,なんとなくヤナ感じがします。
 当地にいるときと違う感覚を覚えます。

 こうしてみると,地域的に,既に私も「当事者」なのだ,ということを身に染みて感じます。

 すると,現在の政府対応,行政対応,報道対応に,いろいろと疑問が湧いてきます。

 そんな中,昨日,兵庫県弁護士会が会長声明を出しました。
 たいへん優れた内容だと思います。
 患者の方々への配慮,過剰反応への警鐘,震災の教訓などにも触れてます。
 
 以下,紹介します。

 県下で新型インフルエンザの感染が確認されたことに関する会長声明

 本月16日,神戸市内において,水際の検疫を除いて国内で初めての新型インフルエンザの感染が確認されました。
 また,今日までに新たな感染が確認されています。
 現在療養中の皆様には,心からお見舞いを申し上げますとともに,一日も早いご回復をお祈りします。

 既に,医療機関,行政機関において迅速に対応を取られていることを評価すると共に,今回の感染が海外渡航歴のない人から人への感染であると認められ,その急速な拡大が懸念されることから,よりいっそうの医療関係機関の体制強化,行政の相談窓口の更なる充実はもとより,警察署,拘置所,刑務所等の施設内での感染拡大防止の対策と十分な医療も必要です。

 また,新たな疾病の発生に際しては,残念ながら,少なからず誤った情報が流布されたり,風評被害が発生し利することがあります。
 また,何よりも一番辛い思いをされている患者やその家族の方々の名誉やプライバシーといった関係者の人権保障の観点が忘れられがちです。
 新型の疾病だからといって,過剰な反応をするのではなく,正確な情報に基づいた冷静な行動を取ることが求められます。

 さらに,新型インフルエンザ対策が,県民の健康被害を防ぐものであると同時に,県民の生活や社会機能を混乱させないようにすることも重要な視点です。
 感染発生地域の学校や保育所を一定期間臨時休校とすることは致し方のないところですが,保護者の勤務等に相当な支障が出ることも考えられ,さらには今後万一感染の範囲が大きく拡大したような場合に,大半の公共機関が休業となれば,県民の社会生活は立ちどころに停止してしまいます。

 新型インフルエンザの感染拡大を阻止し,県民の安全を守るという要請と人権保障や社会生活機能の確保という要請は,相互に衝突対立しかねない問題ですが,これら要請のいずれもが重要かつ必要であることに留意し,感染拡大阻止の対策が進められることを望むものです。

 当地は1995年(平成7年)の阪神淡路大震災を経験しています。
 そのときの教訓としても,県民,行政,各種団体などが一体となって,きめの細かい対策を立て,危機管理に取り組んでいくことが重要です。

 当会としても,新型インフルエンザの感染拡大によって生じる法律問題の解決に対応し,県民の人権保障と安全安心な生活確保のために努力する所存です。

   2009年(平成21年)5月18日
         兵庫県弁護士会
            会長   春名一典
 裁判員裁判の対象事件の中に,性犯罪があります。

 平成19年度の統計によると,
   強姦致死傷       286件
   強制わいせつ致死傷 168件
   強盗強姦        129件
   集団強姦致死傷     23件
   小計           606件
という数です。
 決して少なくない数字です。

 ところが,裁判員裁判の選任手続では,被害者の氏名が候補者に知られてしまう可能性があるようです。
 読売新聞の九州版2009年5月6日の記事(→こちら)によると,
 裁判員は事件と無関係でなければならず、数十人から約100人の候補者に被害者の氏名などを伝えることになる。
 選任されなかったほとんどの人は、裁判員法が定める守秘義務を負う必要がない。
 被害の経験者からは「制度が始まると、ますます被害を訴えにくくなる」との声も上がっている。
とのことです。

 なんとか配慮できないもんでしょうか。

fukuokawakate.jpeg


 私が愛読する福岡若手弁護士のblogでは(このブログは,実務弁護士の率直な視点から,様々な事件をストレートに喝破します!ちなみに,4人の「若手?」のうち,一人気を吐いて更新を続ける「ろぼっと軽ジK」さんは,私と修習同クラスのKさんです。),2ちゃんねる等を通じて,この手の情報が,流布してしまうのではないかという具体的な懸念も出されています。

 既に,刑事訴訟法では,たとえば次のような配慮規定があります。
第290条の2 裁判所は、次に掲げる事件を取り扱う場合において、当該事件の被害者等(被害者又は被害者が死亡した場合若しくはその心身に重大な故障がある場合におけるその配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹をいう。以下同じ。)若しくは当該被害者の法定代理人又はこれらの者から委託を受けた弁護士から申出があるときは、被告人又は弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、被害者特定事項(氏名及び住所その他の当該事件の被害者を特定させることとなる事項をいう。以下同じ。)を公開の法廷で明らかにしない旨の決定をすることができる。

 憲法で保障された公開の法廷でさえ,非公開とすることができるわけですから,裁判員の選任手続においても,一定事件については,被害者との利害関係の有無についての辞退事項は,後回しにするなど別扱いできるのではないでしょうか。

 裁判員制度が始まる前に,この種の対応は,早くやっておくに限ります。
osietesaibanninn.jpeg コミュニティ放送局 FM宝塚([83.5MHz] )で,4月から始まっている「教えて!!裁判員制度」のコーナーですが,
宝塚に住んでいない私は,残念ながら電波が届かず聴くことが出来ません。

 そしたら,既放送分をネットに流してくれるとのことで,第1回放送分を聴くことが出来ました。

 ホンマに,適当な雑談だったやり取りを,なんかうまくまとめてくれています。
 (TV放送と違って,シナリオも何にもないのです・・・)

 ホントは本業の対策として,しっかり裁判員制度を勉強しないといけないのですが,別の切り口からよい勉強の機会を与えていただいたと思い,感謝です。
 日弁の災害委員会で,鳥インフルエンザのパンデミックを勉強したばかりなのですが,2か月も経たないうちに,新型インフルエンザが大きな問題になってきました。
 こんなことなら,もっとちゃんと勉強しておけばよかったと反省ですが,せっかくなので,ちょっとだけ法的な扱いを整理しておこうと思います。


 インフルエンザ等の取り扱いについては,
    「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」
という法律に書かれています。
 なお,この法律は,平成10年に出来た比較的新しい法律で,人権的に見て問題があるとされた「伝染病予防法」や,「性病予防法」などを統合して,人権に配慮しつつ現代型の感染症にマッチするように作り直したものです。


 この法律では,インフルエンザの種類が次のように分けられています。
 (註;病名の分類表記は,略記しているので,必ずしも正確ではありません。)

    単なるインフルエンザ → 第5類

    鳥インフルエンザ   → 第4類

    (鳥)インフルエンザ(H5N1) → 第2類

    新型インフルエンザ → 第2類に準じる

 感染症の種類が,第1類~第5類まで,類型化されていて,
 このうち第1類~第3類については,就業制限など,ある程度の強い制限を受けることになります。


 今回の豚インフルエンザについて,厚生労働省は,4月28日に,この法律に定める

    新型インフルエンザに指定する

としました(→厚労省のお知らせはこちらです。

 ちなみに,新型インフルエンザの定義(同法6条7項1号)は,
新たに人から人に伝染する能力を有することとなったウイルスを病原体とするインフルエンザであって、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう」
とされているので,単に①新しい,というだけでなく,②免疫が出来てない,③感染が広がるおそれがある,という3つのポイントがあるわけです。

 目下のところ,免疫が直ちに出来るわけではないので,感染のおそれを重視しているわけです。


 仮に,罹患した場合は,就業制限されることになります。
 夫婦関係をはじめとする親族をめぐる法律相談はとても多い。
 この傾向は,うちが市民事務所を銘打っているからではなく,
全国的に見ても増加傾向なのだろうと思う。

 相談を聞いていると共感を覚えるものもあるし,感覚的に付いていけない話もある。
 もちろん,私も職業弁護士だから,できる限り法的な観点から助言をするように心掛けている。

 しかし,どうしてもしっくり来ないときがある。

 きれい事かも知れないけれども,「愛」の観点が欠落している場合に,しっくり来ないのかなと思う。

 離婚事件であれば,「愛」の裏返しの憎しみなら,まあ何とか理解できる。
 また,離婚に伴って,子どもを育てていくための養育費の確保の問題もあるし,子どもに会いたいという面接交渉の請求についても,子どもへの「愛」が動機になるなら,肩入れしたい気持ちになる。
 しかし,単なる意地や,駆け引き,策略がらみの話だと,ちょっとどうかなと思ってしまう。

 それから,成年後見人をやる場合に,年老いた親に対する接し方に,「愛」があるなら,できる限り大目に見ようという気持ちになるが,相続の前哨戦だとビジネスライクにドライな目で見ざるを得なくなる。

 仕事でくたびれたときに,時々思い出すように,さだまさしの歌を聴く。
 特に,家族愛を歌った歌を好んで聴く。
 たとえば,「関白宣言」を例に挙げると,舅・小姑かしこくこなせ,たやすいはずだ,愛すればいい,なんて下りがあるが,そういうのを聴くのも清涼剤みたいなものだ。

 現実の家族像に接する限り,決して「たやすいはず」とは言えないけれど,さださんの言う「愛すればいい」というくだりは,まさに正解だと思うのである。
4月15日は遺言の日 なのです!

bag4.gif
誰が決めたかって?
兵庫県弁護士会が決めました。

当会きってのアイディアマン弁護士・上谷佳宏さんが,1998年ころだったかな?,に思いついたダジャレが発祥です。

オヤジなダジャレが,いつの間にやら大きく広がりました。

驚くことにウィキペディアにもちゃんと出てます。
遺言の日
「ゆ(4)い(1)ご(5)ん」の語呂合わせ。
近畿弁護士会連合会が制定。2007年から日本弁護士連合会が主催して全国で実施されるようになった。
だって。

もうちょっと正しくいうと,

  「死以後(し・いご=4・15)のことを」

  「よいこ(=4・15)は」

  「ちゃんと遺言(ゆ・いごん=4・15)しましょう」


という語呂合わせなのであります。


 こういうダジャレが源なので,明日,弁護士会尼崎支部で行われる行事も,

   「相続を争族にしないために」

と,なかなかシャレた題目で,当支部の古賀徹弁護士が,講演をします。

ホントに,「相続」をめぐって,「争う家族」となると,何とも辛いですよ。

それを,上手に予防・克服できるアイテムが「遺言」です。


明日は,私も支部長として,ちょっとだけ挨拶をしますが,無料相談会も含め,どうぞよろしくお願いします。

日時 4月15日(水)午後1時30分~4時30分

場所 西宮市民会館 中会議室

参加無料です!!


※ちなみに,冒頭のイラストは,兵庫県弁護士会の元祖キモカワ系のイメージキャラクター「ヒマリオン」くんでした。
 テレビは今春で終わってしまったが、ちょっとしたご縁でローカルFM局
    「FM宝塚」
で10分ほどのコーナーに出ることになった。

 今週から始まった「教えて!裁判員って何?」といいう番組である。(→こちらです。

saiban.png

 市民の方々に、裁判員制度を知っていただくことを目的とする番組であり、私の役目はいわば広報係だ。

 ちなみに,私の裁判員制度に対する考えは、
   裁判員制度は決して諸手を挙げて歓迎できるような良く出来た制度とは思っていないけれども、
   あるべき陪審制へのステップとして、

    また、
   現在の絶望的な刑事裁判を抜本的にリフレッシュする切り札として
大きな力を期待している。

 番組の方は,ローカル局で,私の自宅では聞けない電波なのだが,聞いた人がいらっしゃったら,どんな感じか教えていただければ幸いである。


 なお,国民主権という観点から見ると,
   裁判員制度は,国民主権を「補完」する副食(おかず)のような役割。
   選挙は,国民主権を実現する本家本元,主食そのもの。
今,ちょうど宝塚市長選がはじまろうとしているところですから,国民主権を真剣に考えてみる機会になればいいと思う。
 2年間続けてきた,地方局サンテレビの「ニュースシグナル」のワンコーナー
   「法律シグナル」
が,今日で最終回となります。

 ニュースシグナル自体が4月の番組改編で,時間短縮となるのに伴い,法律シグナルのコーナーが打ちきりになったということです。

 ちょうど今日は,私の出番です。

 全部で61回のテーマを取り上げたのですが,よくまあ続いたなあと思います。

 生放送ですから,緊張感は厳しいものがありましたので,解放感でホッとするところがある反面,さびしい思いもあります。

 今日のテーマは, 
   5月21日から大きく変わる法制度
ということで,

    ◆裁判員制度
 
    ◆検察審査会

    ◆被疑者国選弁護人


の3つを取り上げ,紹介をします。

 どれも,弁護士としては,正直,気の重い制度ばかりですが・・・・

 さあ,今から台本を覚えないと!
 『司法の崩壊』の著者である
    河井克行 衆議院議員(自民党・広島3区選出)
「あらいぐまのつぶやき」というブログがあります。
kawaikatuyuki2.jpg
 ここのところ,法曹人口増員に警鐘を鳴らす記事が続いています。

 この問題で,政界では一番ガンバッテおられるのではないでしょうか。

 さて,こちら(→ブログへ)でレポートされているところによれば,昨日,


   「法曹養成と法曹人口を考える国会議員の会」が発足

したとのことです。

 あくまで自民党内の議員連盟だそうですが,党派を超えた動きになっていくことを期待します。

 昨日の初会合では,日弁連の副会長から,日弁連の決議案について説明があったようです。

 私の直前のブログで反対意見を紹介させていいただいた「年間2000人超&10年内に5万人」という決議案です。

 なんだか,普段,問題点を実証的に捉えて社会の進展に尽くすべき日弁連が,
 むしろ逆に,実証性を欠いたアンチテーゼとして,政治の世界から指弾される,
というのも,たいへんよろしくありません。
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