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 今日,神戸から西宮に向かうため,阪神電車に乗った。
 私は,降車駅の都合で,一番前の車両に乗車していた。

 深江駅の直前の踏切の手前で,突然,電車のクラクションが鳴った。
 かと思うや否や,ガタン,ガリッガリッガリッとものすごい音がして,座席の下で何かデコボコしたものに乗り上げるような衝撃が走って,電車が急停車した。
 一瞬のことで,何が何だかよく認識できなかった。

 “ああ,人身事故かな”と思ったのと同時に,「ただいま人身事故が発生しました。状況を確認しますので,しばらくお待ち下さい。」と慌ただしくアナウンスが流れ,運転席にいた2人の運転士らが線路に飛び降りていった。

 運転席をよく見てみると,電車の前部の扉が破損して壊れている。
20071130141556.jpg バイクか何か大きくて硬いものがぶつかったみたいだ。
 線路上では,駆け付けた係員の人々が何やら,車輪の下をしきりにのぞいている。
 十数分の間,電車内に缶詰にされた。
 車内に残された人々は,携帯電話で様子を伝える人,窓から車外をしきりにつたえる人,黙って目を閉じて待っている人,様々だった。

 しばらく経ってから徐行運転で最寄りの芦屋駅まで進み,そこで運転中止となった。
 降ろされた乗客らは,先頭車両に駆け寄り,群がって前面の状況をのぞいていた。
 そこには人身事故の跡が見て取れた。
 私は何とも言えない気分に襲われた。

 事務所に帰ってからGoogleで「人身事故」で検索してみると,この事故のことは流れていなかったが,この日だけで3件の人身事故の報告が報じられていた。

 2つのことに驚いた。

 一つは,毎日,これだけ多くの人々が列車を凶器にして命を落としているという事実だ。
 「人身事故」という言葉に慣れっこになって「自殺」や「事故」が日常茶飯事になっている。
 実際に,事故の現場に立ち会って(凶器に乗り合わせて)みて,言葉の軽さと,事態の重みのギャップを改めた感じた。

 もう一つは,人身事故を他人事として見ていない私たちの感覚である。
 実は,この日,大阪から神戸に行く際に乗ったJRでも「加古川で人身事故のために列車が遅れています」というアナウンスが何度も流れていた。
 私は,電車の遅れを心配したが,人身事故の当事者のことはほとんど何も考えなかった。阪神電車の事故に遭った際にも,亡くなった人に思いを寄せて考えたのはしばらく経ってからだ。
 乗り合わせた人々もそんな風な雰囲気だった。
 JR福知山線事故に関して,当事者と一般の人々との感覚の違いを強く感じることが多いが,やはり,放っておくと「他人事」としか見ない人間の性を感じた。

 現代社会における命や言葉の軽さは,物事を「他人事」としか見ない性向と相通ずるものがあるのかも知れない。
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 今年は,急に寒くなったおかげで,紅葉がとても素晴らしい。

20071201082823.jpg 事務所の駐車場の横に立っているイチョウの大木も,見事に黄色く染まっている。

 裁判所に向かう山手幹線に植樹されている並木の葉も真っ赤に染まった。
 その赤い木の葉が,風に吹かれてひらひらと落ちていく様も,赤い牡丹雪が舞っている様に感じられ,車を運転しながらホッと心をなごませる。

 2週間ほど前に,紅葉を期待して山方面に行ったが,たいした紅葉は見られなかった。
 わざわざ遠方まで行かずとも,ちゃんと来るべきタイミングには,来るべきものが訪れる,ということだ。

 むしろ,何気なく通っている普段の景色が,新しいもののように感じられる。

 そこで一句。

紅や黄の舞う葉に慣れし道のあたらし

・・・・おそまつ
 大阪家庭裁判所は,大阪城公園のすぐ隣にある。

 午後からの裁判に,ちょっと早めに到着したので,昼ご飯は大阪城まで足を伸ばした。

 実は,生まれて初めて大阪城公園に立ち入ったのであるが,なかなか見事なところで驚いた。
 「内堀」と「外堀」の位置関係もよく分かった。
 確かに「内堀」まで埋まると,落城間近だということも目で見てよく分かった。

 私は,日本歴史占いによれば,「豊臣秀吉」に該当するらしい。
 こちらのURL→http://uranai.artisthouse.co.jp/

 なるほど~っっ・・・良くも悪くも当たっているなあと感じる。
 こうして,ちょっとした時間に,思いつきの行き当たりバッタリで城内を散歩しようとする行動自体が,見事に当たっている。

 お城のすぐ横にある食堂に入って,昼ご飯は名物「太閤うどん」
 やたら大きなお椀に,たっぷりドン!
20071128130602.jpg 20071128130444.jpg

 占いにあるように「食欲よりも知識欲のほうが旺盛」ということではないのか?と考えつつも,私の胃袋の内堀にしっかりおさまり,私の空腹感もすっかり落城。
 私は,5年ぐらい前から,ある阪神間の児童養護施設に定期的に通っています。
 弁護士会でも,神戸市内の児童養護施設の施設長さんたちとの交流会を続けています。
 昨日も,神戸市内のある養護施設に訪問して,勉強会をしてきました。

 そのようにして,繰り返し足を運んで実際に肌で触れてみて,養護施設で暮らす子どもたちは,本当に,いろんな意味で大変だとつくづく思います。

 そして,私の知る限り,養護施設で働いている先生,職員の方々は,みなさん優しく,献身的で,「子どものために」という思いで,実に一生懸命頑張っておられます。

 私自身は,養護施設とかかわりを持つようになって,これほどまでに四角四面な法律が障害となるのか,ということを思い知りました。

 そして,福祉行政が不十分であることを知りました。

 昨日のニュースで,実は,これまで養護施設の実情について,行政が直接目を向けていないことを知りました。
 そりゃあ,不十分なのももっともだ,と分かりました。

 しかし,他方で,今年出た最高裁判決を踏まえ,児童養護施設を,厚労省の管轄下に置き,日常のコマゴマしたことにまで,行政が監視の目を光らせるという動きもあるのも事実です。
 そうだとすると,言うまでもなく,役所の責任体制をきちんと整えることが目的です。


 今回の調査は誰のために行われるのか?
    役所の保身のため・・・・論外
    円滑な行政のため・・・・×
    施設のため・・・・・・・・・・○
    子どものため・・・・・・・・・◎

調査にあたっては,ここの視点を誤らないようにしないといけません。

<以下毎日新聞より引用>
児童施設 初の全国調査へ 被虐待児らの受け皿見直しで

 親の虐待などさまざまな事情から家庭で暮らせない子供たちの生活する児童養護施設など入所施設のケアの実態について、厚生労働省は来年度、初の全国調査に乗り出す。
 同省は被虐待児らの受け皿を整備するため児童福祉法などを大幅に見直す方針を決めており、それに合わせ処遇の実情を調べる。

 対象は、児童養護施設(558カ所約3万人)
  ▽乳児院(118カ所約3000人)
  ▽心の専門治療が必要な子供を支援する情緒障害児短期治療施設(27カ所約900人)
  ▽非行を繰り返す子供などを指導する児童自立支援施設(58カ所約1900人)と、
  母子生活支援施設。
 調査は、子供一人一人にどう手がかけられているかや安心して暮らせているかなどをみる。項目と方法は今後詰める。

 少子化の中、施設に入所する子供や里子は05年、4万人を超えた。
 児童養護施設には、ほぼ定員いっぱいの3万人が暮らす。
 毎日新聞の調べでは00年以後、定員を超えて子供を受け入れた児童養護施設は5都府県47カ所に上る。

 家庭で虐待を受けた子供は児童養護施設で6割。
 短期治療施設や児童自立支援施設でも6~7割に達し、退所後に家庭に戻れない場合も少なくない。
 虐待を受けた子供はその傷から気持ちを伝えにくく、自分や他人を傷つける場合もあるが、ケアの中身は施設により大きく異なる。

 家庭的な養育が求められているが、児童養護施設の場合、少人数のグループホーム型施設で暮らす子供は3万人中1割程度で、多くは目の届きにくい大型施設だ。
 「ボランティアの嘱託医に毎週カウンセリングしてもらう」(東海地方の施設)、「登校の難しい子供に職員が付き添う」(東京都内の施設長)ところもある一方、「経験不足の20代の職員が半数を占め、事故が起きやすい環境の施設もある」(中国地方の施設長)のが現状だ。

 一方、施設の職員配置基準は児童養護施設では「小学生以上の子供6人に対し職員1人」が28年間変わらない。見直しを求める現場の声は強く、同省の専門家会合の報告でも検討課題とされた。
【野倉恵】 11月26日15時1分配信 毎日新聞

 生活保護問題の第一人者である大阪の小久保哲郎弁護士から,緊急集会のお知らせをいただきました。
 転載・転送歓迎と言うことですので,よろしくお願いします。

【以下転載転送歓迎】
 みなさまご存じの通り、国・厚生労働省は生活保護のうちの生活費にあたる「生活扶助」の減額を図っています。
 厚生労働省内に設置した「生活扶助基準に関する検討会」で検討されていますが、議論は11月20日に開かれる第4回検討会で打ち切り、12月の来年度予算に反映するという筋書きのようです。
 このままでは来年度より、基準額の算出方法を改訂した上で、生活扶助支給額が引き下げられることになってしまいます。

 私たちは、遅まきながら大阪でもこの動きに反対の声をあげていきたいと思い、11月29日(木)に生活扶助の引き下げに反対する集会を開催することにしました。

 集会は、在関西の生活保護に関連する様々な団体・個人・グループが意見やそれぞれの状況・課題をもちよりつつ、「生活保護の切り下げに反対する」一点で集約しています。
 母子家庭の当事者の方からの発言、野宿生活から生活保護を受けた方からの発言の他、生活保護利用者やその支援に係わっている様々な方々の発言を検討しています。
 また、木谷公士郎さん(生活保護問題対策全国会議事務局次長)に、厚労省の動きなどの全体的な問題点の指摘をいただき、吉永純さん(花園大学、公的扶助論)を講師に各種基準との関連を解説いただきます。
 生活保護を利用していなくても、あるいは利用することができないで、困窮した生活に苦しんでいる方々からの発言も求めていきます。

 生活保護の切り下げに大阪・関西からも反対の声をいっしょにあげていきましょう。

*********

生活扶助の切り下げに反対する緊急集会

日時:11月29日(木)18:30~

場所:エルおおさか606室(京阪・地下鉄「天満橋」西へ徒歩5分)

資料代:500円
 (収入の少ない方はかまいませんので、受付で遠慮なくおっしゃってください。)

発言:木谷公士郎さん(生活保護問題対策会議事務局次長)
    吉永純さん(花園大学准教授、公的扶助論)
    シングルマザー
    元野宿者などの当事者

主催:同集会実行委員会
呼びかけ人:小久保哲郎(生活保護問題対策全国会議事務局長)
       中野冬美(しんぐるまざあず・ふぉーらむ・関西)
       井出窪啓一(なかまユニオン)
       中桐康介(釜ヶ崎パトロールの会)



今までより多く税金を納めないといけない

安い時給の仕事が増える

保育料を今よりたくさん払わないといけなくなる

かろうじて高校にいけてた子どもが進学できなくなる

健康保険料が高くなる。払えないと保険証をもらえなくなる

障がい者の介護保険もいまより厳しくなる

アラァ~
それって、相当マズイんじゃないかしらぁ?
いやだわ~ 何とかしなくっちゃァ

という訳で、集会企画しました。

 今、つらいのに生活保護を受けられないでいる人は多い。
 問題なのは、福祉の窓口で断られるとか、なけなしの貯金が財産としてみなされるとか、親や兄弟に頼れと無理なことを言われたりして、生活保護を受けられない現実のほう。

 生活保護の水準以下の生活をかつかつの思いで暮らす低所得者はたくさんいます。
 でも、より低いそっちに基準をあわせて生活保護を削ることが繰り返されてゆけば、生存権保障水準がどんどん引き下げられていくことになって、非常にマズイです。

 このまま貧乏の基準(生きるギリギリライン)を下げたら、貧乏は固定化されます。
 個人の努力の範疇じゃないです。
 自殺者は、減りませんよ。
 殺人行政には反対です。

生活保護の切り下げに反対する緊急集会 実行委員会
連絡先:090-1953-0886(中桐)
    iryouren@air.ocn.ne.jp
    safetynet_osaka@yahoo.co.jp

*********

 つきましては、集会開催にあたって広範な方々の意思を示すための賛同をいただきたいとお願いする次第です。
 個人名での賛同や、地域の作業所・事業所レベルで賛同の声をぜひあげてほしいです。
 今後、以下のスケジュールを念頭に、実行委員会への参加・賛同の募集を25日(日)ごろを目途にと考えています。お名前の公表の可否もお教え下さい。経済的な裏付けの何もない中での呼びかけです。賛同いただける方・団体には一口1000円からの協力費の拠出をお願いしますので、ご了承下さい。賛同費は集会当日にご持参いただけるとありがたいです。ご持参が不可能な場合は、お振り込みでも結構です。
 振込先は<郵便口座>00930-6-139747(大阪キタ越冬実)。「生活保護集会」とご明記下さい。

エルおおさか:京阪・地下鉄「天満橋」西へ徒歩5分。

賛同団体・個人(11月20日現在、敬称略):全大阪生活と健康を守る会(大生連)、障害者の自立と完全参加を目指す大阪連絡会議(障大連)、しんぐるまざあず・ふぉーらむ・関西、女のおしゃべり会、ユニオンぼちぼち、なかまユニオン、北大阪合同労組、NPO法人釜ヶ崎医療連絡会議、野宿者ネットワーク、釜ヶ崎パトロールの会、日本人民委員会、行動する会働き人、ATTAC関西グループ、人民新聞社、松山秀樹(兵庫生存権裁判弁護団長)、田中寿雄(NPO法人サニーサイド)、遙矢当(介護福祉士)、入部香代子(障害者の政治参加を進めるネットワーク代表)、木村真(豊中市議)、稲村和美(兵庫県議)、丸尾牧(兵庫県議)、中谷秀子(淡路市議)、中西とも子(箕面市議)、北上哲人(川西市議)、中川ともこ(元衆議)
 昨日,JR福知山線事故の遺族が集まって賠償問題について集団交渉のための準備会を開きました。
 乗客106人のうち30人の遺族計45人が参加し,支援弁護士も10名ほど参加しました。

 出席された遺族の方々のほとんどは「とても,まだ家族の命を金に換える気持ちにはなれない」というお気持ちでしたが,一方で,JRが賠償交渉を本格化させているため,どうしても向き合わなければならない問題として,このような動きとなったものです。

 問題は,JRが一方的に自社で基準を作ってこれを被害者に押し付けてきている点です。
 JRの基準は,交通事故の判例等を前提にしているようです。
 しかし,交通事故賠償基準自体が,たいへん非人間的であり,慣行や画一性などを強調した,技術的で難解なものです。
 そこには,
  ◆かけがえのない命の重み
  ◆事故によって崩壊した家族の立ち直り
  ◆加害企業の社会的責任を果たすこと

の視点が欠けています。

 そこで,これら3つの視点を十分に踏まえた,新しい基準作りを協議するための集まりということです。

 世間は「賠償」というと,単なる金銭的な話に過ぎないという捉え方をします。
 決してそうではありません。「かけがえのないもの」を金銭に置き換える不条理さ,「責任」を形にしてあらわすことの難しさ,という課題に正面から取り組もうということであって,心にのしかかる重みは,とうてい簡単な話ではありません。
 一方で,新しい基準を求めていくことは,鉄道利用者である一般市民にとっても重要な関心事であるはずです。したがって,世間の方々にも,基準のあり方については,我が事として捉えていただきたいと思う次第です。

 以下,いくつか関連記事を引用させていただきます。
斎藤貴男さん(ジャーナリスト)と石埼学さん(憲法学者)の共編による
  「日本をだめにする40の悪法」(合同出版)
という本が面白いです。
nihondame.jpg
 今年の8月15日に出版されたばかりですが,その後の首相交代によって,数々の悪法が作りっ放しのまま放置されていますので,問題点を思い起こすために手に取っていただいたら,いいと思います。

 ここに掲げられている法律は,法律自体は社会的な必要性があるものもありますし,名前だけ見たら「いい法律じゃないの」と感じるものもあります。
 だからこそ,注意しないといけません。
 この本を読めば「どこが悪いの?」というところに気付くことができます。

 国会では,給油支援法案についてゴチャゴチャとやっていますが,それより先に,これら放置された「悪法」を,正しく直す作業を地道にやらんといかんでしょう。

 斎藤さんらが,9月14日に,出版記念トークセッション『齋藤貴男と悪法が作られる背景と政治潮流をトークする』が開かれたそうで,その様子もレポートされています。
 →http://www.news.janjan.jp/culture/0710/0710013238/1.php

 目次から,40の悪法をリストアップしておきましょう。

<1> 統制国家をめざす悪法~いつのまにか国民をコントロールしている
1 共謀罪
2 組織犯罪対策3法(盗聴法,組織犯罪処罰法,刑事訴訟法)
3 ピッキング防止法
4 改定・住民基本台帳法
5 改定・入管法
6 心神喪失者医療観察法
7 ホームレス自立支援法
8 テロ対策基本法

<2> 思想信条の統制やメディア規制をうながす悪法
9 盗聴法
10 個人情報保護法
11 青少年健全育成基本法
12 人権擁護法
13 教育振興基本計画
14 児童ポルノ禁止法

<3> 軍事国家化をめざす悪法~テロ対策は隠れみの
15 有事3法(安全保障会議設置法,武力攻撃事態法,自衛隊法)
16 テロ対策特措法
17 防衛省昇格法
18 海上保安庁法
19 米軍行動円滑化法
20 イラク特措法
21 周辺事態法
22 米軍再編法

<4> 国民の責務を強調する悪法~行政の責任がいつのまにか自己責任に
23 健康増進法
24 少子化社会対策基本法
25 国民保護法
26 生活安全条例
27 裁判員制度

<5> 命と暮らしを破壊する悪法~格差を広げ弱者いじめにつながる
28 医療制度改革法
29 改定・介護保険法
30 障害者自立支援法
31 ホワイトカラー・エグゼンプション
32 改定・労働者派遣法
33 消費税率改定
34 郵政民営化法
35 生活保護制度の改定
36 改定・年金法
37 市町村合併特例法

<6> 憲法改悪・立憲主義の危機をまねく悪法
38 自民党新憲法草案
39 新教育基本法
40 改憲手続き法
kobegaku.jpg 第1回神戸学検定の結果が届きました。

 ひとまずは合格しました。
 「初級 合格証」というカードも届きました。
 形になったものがあると,なんとなく嬉しいものですね。


koubegaku-2.jpg 私は100点中の83点でしたが,
 送付された説明書によれば,
   受験者数 1321人
   合格者数  543人
   合格率   41.1%
とのことで,予想していたよりも難しかったような印象です。

 私としては,「阪神・淡路大震災/自然」の項目が,満点だったのに満足です。

 一方,「観光・まち」の項目は,平均点スレスレで,どうやら弱点のようです。
 神戸のまちを観光案内することはできないみたいです。
 神戸のラーメン事情について出題されれば,もう1点ぐらい高かっただろうに....
syuudannteki.gif 兵庫県弁護士9条の会から公開講座のお知らせです。
 
 明日,なかなか面白そうな講演が予定されています。

 題目 「テロとの戦いと集団的自衛権」
 講演 関西学院大学法学部教授
     豊下楢彦
 日時 11月22日(木)午後6時から
 場所 アステップ神戸セミナー室Ⅰ

    (高速神戸駅北 湊川神社西沿いの道路を北へ徒歩5分)

 豊下楢彦先生は、「集団的自衛権とは何か」(岩波新書)の著者です。
 興味あるお話が聞けること、まちがいなしです。

 以下はチラシです。

terotono.jpg


…改めて安倍の(主張を)見ておこう。「権利があっても行使できないーそれは、財産に権利があるが、自分の自由にならない、というかつての『禁治産者』の規定に似ている」(『美しい国へ』)……

 今日の日本において、「使用できない権利は権利でない」といった法律論の「常識」を疑わしめるような議論が、なぜ政界の指導者や有識者、メディアにおいて影響力を持つようになったかという問題は、軽薄さが支配する論壇状況の分析も含め、別個に検討されねばならない。
 ただいずれにせよ確認されるべきは、「国際法上保持、憲法上行使不可」という集団的自衛権に関する政府解釈は、法律論としての妥当性が議論される問題では全くなく、国家が採るべき基本的な選択に関わる問題なのである。…
(「集団的自衛権とは何か」より)

 ついでに,この本の目次も紹介しておきましょう。
 核心に迫る迫力が感じられます。
 生活保護の水準を引き下げることになるとのこと。
 その理由は,生活保護費が高いと「勤労意欲をそぐおそれがある」とのこと。
 これ,マ・チ・ガ・イです。絶対に発想がサカサマでオカシイです。

 日経新聞の11月20日の記事です。
生活保護引き下げ・厚労省方針

 厚生労働省は20日、生活保護額のうち食費など生活扶助額を引き下げる方針を固めた。現在の生活保護の水準が、保護を受けずに働いている勤労層の生活費を上回り、勤労意欲をそぐ恐れがあると判断した。

 有識者による同省の「生活扶助基準に関する検討会」は同日、食料費など必要な生活費の調査結果を、生活扶助額を見直す基準に位置付けることで合意した。

 このたび兵庫県弁護士会でも
   「安易かつ拙速な生活保護基準の引き下げに反対する声明」
というのを出しました(後で引用しておきます)。
 その中でも触れているように,生活保護基準というのは,単に生活保護世帯の生活に影響するのにとどまらず,「地方税の非課税基準」、自治体によっては「国民健康保険料の減免基準」などに直接結びついています。
 それだけでなく,労働者の最低賃金を決める中央最低賃金審議会でも,生活保護水準を参考にしているとのことであり(→ここで「小泉首相の内閣参質一五九第一四号平成16年5月7日付答弁書」を見ることができます),実際の関係としては,
   最低賃金 < 生活保護費
になっているというわけです。

 なんのことはありません。「働く意欲を高めたい」というのであれば,まず,
   最低賃金 > 生活保護費
となるようにすればよいだけではありませんか。

生活保護費の引き下げは,単に「国の財政が苦しい」からでしょう。
それを主たる理由に据えればよいのに,ヘンな理由を付けるからオカシイのです。

で,国の財政を豊かにするには,「負のスパイラル」を作出してはいけません。

 生活保護費の引き下げ
    ↓
 労働賃金自体の引き下げ
    ↓
 ワーキングプアの増大
    ↓
 低所得者層の増大,国民消費力低下
    ↓
 景気低迷
    ↓
 国家財政の低迷


という流れをどこかで打ち止めにしないといけないわけですが,厚生労働省の視点は,そういう全体像を見ているのでしょうか?はなはだ疑問です。

賃下げで企業利益を高めるという経済政策の一辺倒だと,消費力が低下し,国内経済力が空洞化するのが心配です。

いずれにしても,国会のチェックも通さず,厚生労働省の一部署だけで,こんなに大きなことを決めてしまうのは,国家経済政策的見地から見て間違っていると思います。

 以下,兵庫県弁護士会の出した
「安易かつ拙速な生活保護基準の引き下げに反対する声明」
を以下引用します。
 強調部分は津久井によるものです。
 ここのところブログの更新も滞りがちだし,コメント欄へのご返答もできておらず,トラックバックをいただいたのにトラバ返しもしないままになっていて,まことに申し訳ありません。

 別にブログに飽きたわけでも,ネタがなくなったわけでも,何か思うところがあったわけでもありませんし,お察しいただいている本業の多忙さは以前と全く変わらないのですが,生活サイクルをちょっと変えたので,書くタイミングを失しているというのが実情です。

 以前のように毎日更新というわけにはいきませんが,ボチボチ進めますのでよろしくお願いします。

20071113183120.jpg  さて,こういう軽いノリの時には,すかさずラーメンのネタを差し込ませていただくことになっています。
 それが私のアイデンティティーですから。

 先日気が付いたのですが,グーグルで
    「弁護士」
「ラーメン」
で検索すると,私のブログがトップに出てきます。

 ラーメン弁護士という栄えある称号に,感極まる思いがいたします(笑)。

 ここしばらくはダイエットに挑戦中なのですが,それでもラーメンを欠かすことはありません。
 今週だけでも,「もっこす」,「山神山人」,「天下一品」といった,神戸でメジャーなラーメン屋をのぞきました。

 これは,もっこす武庫川店で食した「エビしおラーメン」です。
 もっこすのような,アブラ系のラーメン屋でも,こうしたアッサリ系のメニューが登場し,ラーメンの流行の移り変わりを感じます。
 なかなか上品なお味でございました。
最近は,春や秋を感じることがない。
長く暑い季節が過ぎたが,気持ちの良い気候をほとんど感じる間もなく,すっかり寒くなってしまった。
着るモノも秋物とか春物などは出番がない。
もともと日本は四季の季節感がウリであり,特に春や秋の候に日本の「らしさ」があった。
しかし,その「ちょうど良さ」が失われつつあるということだ。

この傾向は,社会において,もっと顕著である。
何か事件が起こると,「良い」か「悪い」かどちらかだ。
目立った人が出てくると,「賞賛する」か「バッシングする」のどちらかだ。
物事を決めるときも,すぐに「賛成」か「反対」を決めたがる。
「0」か「1」で全ての事項を決定するデジタル時代にふさわしいのだろうか。

多くの人々は,法律というのは,この「正」「否」を分けるシステムの典型のように思われているかも知れない。
確かに,「有罪」・「無罪」とか,「勝訴」・「敗訴」を決めるのが裁判だから,そういう二者択一の一面もあるだろう。
しかし,実際はそうではない。
法律というのは,一応の目安に過ぎないのであって,「白」と「黒」の間のグレーな部分をどのように調整するかというところに本質的な機能がある。
法律事務は,何とも言えないあいまいな物事を,いかに上手にまとめて解決するかというところに醍醐味がある。
いわば,「夏的」「冬的」な解決を図るのではなく,バランスの取れた「春的」「秋的」に仕上げるのところが日本の司法の誇れる点だ。

さて,立法府ではどうだろう。
小選挙区制となって,民主党が大躍進して,一気に二大政党制に向かいつつある。
「自民党」か「民主党」か,二者択一を迫られる時代となっている。
以前は,中選挙区制で,政党もいろいろあって,政策も多種多様だった。選択肢もたくさんあった。
しかし,今は,事実上,良かれ悪しかれどちらかを選択しなければならないのが実情だ。
春的,秋的なものを好む日本人の社会に,マッチしていないのではないか,とつくづく思う。
政治の方向を左右に色分けして「決める」のではなく,多様な要素がほどよく混ざった形に「まとめあげていく」形にならないものか。
酷暑と厳冬のどちらかを選べ,というのはまっぴら御免だ。
 本日、新潟県中越沖地震に関して、柏崎市で、
    弁護士、行政書士、建築士、公証人、公認会計士
    司法書士、社会保険労務士、税理士、中小企業診断士、
    土地家屋調査士、不動産鑑定士
による大合同相談会が開かれます。

 実はこれって業界的にはすごいことなんです。
 専門家団体が協同して事業を行うのは、業際の壁があってなかなか難しいのです。
 「被災者のために」という思いがあってこそ、横断的連携が可能になります。

 この相談を通じて協働の意義が確認され、阪神・淡路まちづくり支援機構のような団体の結成につながればと思います。

 新潟の被災者のみなさんに、是非積極的にご利用いただきたいと思います。

新潟県弁護士会のHPより
11月17日(土) 震災被災地における専門家による無料総合相談会

 中越沖地震被災地のかたがたを支援するため、専門家による無料総合相談会を開催します。
 当日は、各分野の専門家が様々な相談に応じますので、是非ご相談下さい。

日 時 平成19年11月17日(土)
    午前10時から午後4時

 予約は不要で、相談日の到着順でのご相談となります。
 場合によってはお待ちいただくことがありますのでご了承下さい。

場 所 柏崎産業文化会館
    柏崎市駅前2丁目2番45号
    電話 0257-24-7633 

各分野の専門家が相談に応じます 
 行政書士・建築士・公証人・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・税理士・中小企業診断士・土地家屋調査士・不動産鑑定士・弁護士

問合せ先 新潟県弁護士会 025-226-7900

士業合同相談会について

(被災地域の住民の皆様へ)

 この度,中越沖地震復興支援のために,新潟県内の12の専門家職業団体が手を携えて,無料合同相談会を実施することになりました。
 参加団体は,新潟県行政書士会,社団法人新潟県建築士会,社団法人新潟県建築設計事務所協会,新潟公証人会,日本公認会計士協会東京会新潟県会,新潟県司法書士会,新潟県社会保険労務士会, 関東信越税理士会新潟県支部連合会,社団法人中小企業診断協会新潟県支部,新潟県土地家屋調査士会,社団法人新潟県不動産鑑定士会,新潟県弁護士会(順不同)の12団体であり,その所属会員の多くが…士というような呼称を付され,これを士業と呼ぶ習慣があることから,今回の合同相談会を「士業合同総合相談会」と銘打っています。

 この試みは,震災被害者の抱える問題が複雑多岐にわたり,その解決への道のりも直線的にはいかず,それらの方々が必要とする情報が多種多様であることに鑑み,士業の垣根を乗り越えた合同相談会が開催されれば被災者の皆様に対して大きな力になるのではないかとの認識で各団体が一致したことに基づいています。

 実は,平成16年の中越大震災の後にも同様の機運が高まり,その節は震災から4ヶ月目(111日目)の2月11日に,雪の降りしきる長岡で同様の士業合同総合相談会が開催され,延べ26件の相談を受けて対応し,相談者に喜んでいただけた経緯があります。
 そして,その元を辿りますと,阪神淡路大震災に際し,兵庫・大阪の士業団体が協調し,行政や市民と連携して「阪神・淡路まちづくり支援機構」として組織化された活動を行い,広域地盤移動地区への境界再確定への支援,マンションの再建復興支援,倒壊した市場の共同再建支援等,震災復興に大きな成果を上げてきた事実に行き着くところであります。災害復興のために知恵を出し合い,労を惜しまなかった先人達のひそみにならって,私達も中越沖地震の被災者支援に尽力したいと考えました。

 もとより,私達一人ひとりは微力であり,また,士業団体単独ではその活動にもおのずから限度がありますが,その力を一つにして協力しあうことにより道が開けるのではないか,そうした思いから,ここに大同団結して本相談会を実施させていただくものであります。

 相談は一切無料です。内容的にも,「震災関連に限る」といった限定を設けるものではありません。私達が相談に来ようとされている被災地域の住民の皆様にお願いすることは唯一つです。

「どうかご遠慮なく相談にお越しください。」

新潟県弁護士会

被災地に励ましを、地元の士業団体にエールを送りましょう!
 堺市の私立病院の職員が,入院中で医療費185万円を滞納していた全盲患者を公園に置き去りにした事件が発覚した。
 この事件で,病院関係者が保護責任者遺棄罪で捜査されることになったとのことである。

 まだ立件されているわけではないけれども,私は,この病院を弁護したい

 もちろん,この職員の行為は,医療関係者としてあるまじき行為であるであって,当然,責任はあるだろう。
 しかし,本当に悪いのは,別のところにあるのではないか。
 真の原因は,違うところにあるのではないか。

 第1に,最初にこの患者を見捨てたのは,大阪市の生活保護課ではないのか
 詳しい事情はよく分からないけれども,2年前に生活保護が打ち切られたとのこと。
 生活保護の受給を受けていたら,医療扶助があるので,医療費滞納などという事態は起こりえない。
 生活保護の打ち切りで,現実の不利益を受けるのは,病院ではないのか。

 第2に,病院を追い詰めたのは,厚生労働省の政策にほかならない。
 厚生労働省は,「療養病床」の削減計画を打ち出している。
 「療養病床」というのは,治療目的の一般病床ではなく,長期入院のお年寄りの受け皿の病床だ。
 医療費圧縮のために,現在,全国に約35万床あるのを,5年後までに約15万床に減らそうという締め付け政策だ。
 病院は,この患者の追い出し行為につき国から褒められこそすれ,保護すれば責められるのだ。

 家族に見捨てられ,生活保護からも放逐された社会的入院患者の行き場は,どこにあるのだろうか。



 「姥捨て山」の民話の背景は,やはり貧困であった。
 民話のパターンも,いろいろあるが,ある民話の出だしは,こうである。
  むかしむかし、大むかし、「61歳になった年寄りは捨てなさい。」という国の命令で、自分の親が61歳になると捨てなければなりませんでした。 
nisinariko-enn.jpg つまり,姥捨て山は,国家政策によるものだったということである。

 いろいろな教訓が導き出せそうな,
    「現代の姥捨て山,西成区の公園」
である。
 この問題を,もっと視野を広げて,根本的な問題に迫るべきだ。

 この問題について,一つの市民病院だけのバッシングに終始するのは,ちょっといただけない。
 何かあると,責任者を探し出すのに躍起になって,世間一斉に袋だたきする。
 最近の社会の悪弊だ。
 被災者生活再建支援法の改正法案が,11月9日の衆参本会議で可決され,成立しました。
 阪神淡路大震災から,実に13年。
 とても長い道のりでしたが,住宅再建を正面から支援する,という念願を果たすことが出来たことに感無量の思いがあります。
 この件について声を上げて下さった方々,激励やねぎらいのコメントをお寄せいただいた方々に感謝します。

 いくつか声明や談話が出ていますので,ここで紹介をしておきます。
 また,改正法と附帯決議も,あわせて紹介しておきます。
 これをもって,一つの区切りとさせていただきます。 

 まず,弁護士会としての思いの詰まった日弁連の会長談話です。
被災者生活再建支援法の改正法成立に関する会長談話

 本日、被災者生活再建支援法の改正案が衆議院で可決され成立した。

 改正法は、支給金の使途の限定を廃止して、被災地住民の長年の悲願であった住宅本体の建設・購入費及び補修費にも支給金を使用できるようにするとともに、年齢や年収等の支給要件を廃止して、手続も大幅に緩和するものである。さらに、本年発生した能登半島地震、新潟県中越沖地震、台風第11号及び第12号による被災者で改正法公布日以後に申請する者についても遡って支給の対象とするものである。

 当連合会は、本年6月及び7月の二度にわたり被災者生活再建支援法の改正に関する意見書を公表し、内閣府の「被災者生活再建支援制度に関する検討会」をはじめとする国や地方自治体等に、住宅本体の建設・購入費及び補修費も支給の対象とすること、年齢や年収等の支給要件を緩和すること、さらに改正法を本年3月1日に遡って適用して能登半島地震や新潟県中越沖地震等の災害の被災者にも支給することを訴え、現在開会中の臨時国会においても各政党に訴え続けてきた。

 このたび成立した改正法は、住宅本体の建設・購入費及び補修費への支援金の使用を認めるとともに、年齢や収入等の支給要件を廃止し、さらに遡及適用を認める画期的なものである。また改正法は、現行の積算方式を改めて一括払方式を採用することにより手続の煩雑さを回避するとともに、満額の支給を実現する点でも優れたものである。

 改正法は、被災者救済に大きな威力を発揮することが期待されるものであって、当連合会は改正法の成立を歓迎する。

 国会がわれわれの要請に耳を傾け、早期に改正法を成立させたことに感謝し、当連合会も今後さらに被災者救済の施策の拡充のために努力する決意である。
                    2007(平成19)年11月9日
                           日本弁護士連合会
                            会長 平山 正剛

続いて,「被災地の声」の代表格として,全国災対連の声明を紹介します。
 被災者生活再建支援法改正に関する報道をスクラップしておきます。
 ねじれ国会における,「政策協議」による成立法案第1号としての価値も注目に値するかも知れません。
 とにかく,この日を忘れないようにしようと思います。
 たった今,被災者生活再建支援法の改正について,与党と民主党が合意し,見通しが立ったというニュースが舞い込んできました。

 ヤッタゼ~!!!

こちらは,その経過を速報している民主党のHPのニュースです。
          ↓
 
hisaisyaminsyu.jpg



改正された内容の要旨は次のとおりです。

◆全壊住宅の再建の場合は300万円を渡し切りにする。
   →単純明快!使いやすい!

◆使途は一切問わない。建物本体の資金にも使用可能。
   →悲願だった建物再建資金への公的支援を実現!

◆年齢要件を撤廃。年収要件も撤廃
   →実に思い切った要件緩和!

◆能登半島地震,新潟県中越沖地震,台風11,12号も救済
   →遡及効を認めた画期的な英断!



わたしは嬉しい,とにかく嬉しい。

こういう地に足の付いたことから正していくことこそ「政治」です。

 災害復興のミッションをきちんと心に留めて,勇気ある実践をなさった議員の方々に敬意を表したいと思います。
 市民運動を展開されたみなさんにも感謝をしたいと思います。

 もちろん,これも参議院選挙の結果にほかなりません。
 冒頭の民主党のHPのニュースを引用しておきます。

2007/11/06
参院選勝利の成果 被災者支援に繋がる成果挙げる
 被災者生活再建支援法改正で与党と合意


 被災者生活再建支援法改正をめぐり、民主党が従来から主張してきた住宅本体への支援を可能とするための民主党と与党との協議の合意が6日午後、成立した。その結果、改正案は参議院に民主党・自民党・公明党の共同提案の形で提出され、9日の参議院本会議で可決、直ちに衆議院に送られ、会期内で成立する見込み。

 合意成立後、与野党の衆参の災害特別委員会の理事らが揃って国会内で記者会見した。

 この中で、松本剛明衆院災害特理事は、「申請手続きを簡素化、年収要件、年齢要件を撤廃した。衆議院、参議院に出でいる与野党それぞれの案を取り下げ、共同提案として参議院に提出する」と説明するとともに、「立法府としてあるべき姿を示せたのではないか。被災者にとって大きな前進」と、与野党それぞれの理事が、国民のために協議し、合意、成立への道筋をつけた意義を強調した。

 また、高橋千秋参院災害特理事も、「新潟、能登から多くの要請いただいていた。これで喜ばれると思う。大きな成果」と語った。

 改正案では、住宅本体への支援を最大300万円まで認めるとともに、今年発生した能登半島地震、新潟中越沖地震、台風11号、及び12号による被害に適用できるようになる。

 なお、会見には、松原仁、西村ちなみ両衆院議員、森ゆうこ、藤本祐司、富岡由紀夫各参院議員が同席した。

 昨日,日弁連の災害復興支援委員会のメンバーで議員回りをしました。
 私は,単に下っ端でくっついて行っただけですが,憲法上の「請願権」の行使をしてきたわけで,よい経験になりました。
20071105111429.jpg 昨日の今日だったので,民主党本部前は,ものすごい数の報道陣が詰めかけていて,実に物々しい雰囲気でした。

 それはともかく,被災者生活再建支援法の改正をめぐる問題については,11月5日から,与野党の調整を図る予定でしたが,民主党代表の辞任表明により,その政治情勢の悪影響を受けないかどうかが心配されました。

 なんとか今国会での成立を!・・・と訴えてきたのですが,
たとえ状況がどうであろうと,この法案を廃案にすることはあってはならない,と明言する議員さんも多数いて,関係議員の良心的な政治意欲が伝わってきました。

 ちょうど,これを受けて,今日の神戸新聞の記事です。
 中身のコメントは後にしますが,良い方向に向かっているようでなによりです。
 民主党の「政治は生活」というスローガンが果たせるかどうかの試金石です。

神戸新聞11月6日朝刊より

被災者生活再建支援法改正案 きょう最終調整
与党と民主 年収要件を撤廃へ


与野党がそれぞれ提出している被災者生活再建支援法改正案について,与党と民主党は5日,衆参の災害対策特別委員会理事らによる合同会議を国会内で開き,法案の一本化に向け協議を始めた。
 制度の使いやすさや公平性を高めるため,新たに支給対象世帯の年収要件を撤廃する方向で検討しており,今週中の成立を目指して6日に最終調整する。
 協議には同特別委理事と法案の実務担当者が出席し,調整項目を整理。各党に持ち帰り,6日に再度,協議することを決めた。
 対象外だった住宅本体の再建費用への支給を認め,年齢要件をなくすなど手続きを簡素化する点では一致している。
 年収要件は両案とも現行の500万円以下から800万円以下に緩和するとしていた。
 協議の中で,被災で収入が激減した場合,被災者の年収を基準にした制限は不合理だとして,撤廃する方向でまとまる見通しとなった。
 ほかに,支給方法は与党案の「定額渡し切り方式」を民主側が,「一つの考え方」と評価。
 一方,民主党が主張する能登半島地震と新潟県中越沖地震にさかのぼる遡及適用について,与党側が遡及と同等の支援の仕組みを政府とともに検討する代案を示した。
 6日に実務レベルで合意すれば,各党の党内手続きを経て,9日の衆参本会議で委員長提案による成立を目指す。

                            2007年(平成19年)11月2日

  自由民主党総裁 福 田 康 夫 殿
  民主党代表 小 沢 一 郎 殿
  公明党代表 太 田 昭 宏 殿
  社会民主党党首 福 島 みずほ 殿
  日本共産党幹部会委員長 志 位 和 夫 殿
  国民新党代表 綿 貫 民 輔 殿

                          日本弁護士連合会
                           会長 平 山 正 剛

         被災者生活再建支援法の改正法案の早期成立について(要望)

 当連合会は,大規模災害の被災者の人権を擁護し被災地の復興をめざすべく,被災者生活再建支援法の改正について,本年6月,7月の2度にわたり意見を申し上げて参りました。
 しかるところ,今国会においては,与党及び民主党より,被災者生活再建支援法の一部改正法案の提案がなされ,他の各党におかれましても内閣府防災担当大臣宛に申入れをされる等,同法改正に向けた具体的活動を展開されておられ,大変心強く受け止めているところです。とりわけ,現時点で提案されている内容は,いずれも被災者支援の充実を主眼とし,長年の悲願であった建物本体部分への給付を実現するとともに,本年発生した能登半島地震や新潟中越沖地震の被災地への遡及的な措置に配慮するなど極めて優れた内容であって,かかる内容の実現を求めていた当連合会としても,関係者各位に深く感謝申し上げると共に,そのご努力に敬意を払うものであります。
 現に被災地で苦しんでいる被災者の救済のために一刻も早い改正法案の成立が必要であることは言うまでもありません。また,今後の台風等の災害の発生のおそれがあることからすれば,今国会での改正法案の成立が不可欠です。この点,与党案と民主党案に若干の相違はあるものの,提案の根幹となる思想は被災者支援と被災地復興に役立つ制度を目指すということにあると思われますので,もっぱら被災者側に立っていただき,小異を乗り越え,是非,早期の改正法案成立を要請いたします。
 今国会での改正法案成立は,被災地の一致した願いであって,まさに国民的世論にほかなりません。かかる視点から,当連合会としても,改正法案成立の早期実現を強く要望するものです。
                                  以 上
 政局は,ダイナミックな動きを見せていますが,行き先は不透明と言わざるを得ません。
 こうしている間に,一人ひとりの生活に密着する各種法案の審議が,あおりを喰って,流れて廃案になることだけは避けなければなりません。

 私としては,とりわけ,
    被災者生活再建支援法の改正
について,この間,注意深く見守ってきました。

 この法案については,
   衆議院では,与党が法案を提出し,
   参議院では,民主党が法案を提出し,

同じ法律について,異なる法案が,両院で同時進行で審議されるという,現在のねじれ国会を象徴する極めてアブノーマルな形で検討が進められています。

 万一,両方とも,他院で否決され廃案となり,一事不再議となれば,「なんのこっちゃ!」という事態になってしまいます。

 「被災地の救済のために!」という思いが一致しているにもかかわらず,各党のメンツや,あるいは,政局の潮流のために廃案となるようなことがあれば,政党政治の自己免疫不全の状態を露呈することになってしまいます。
 全国の被災地の市民の失望感は,容易に予想できるところです。

 日弁連では,9月に与党の赤羽一嘉議員を,10月に民主党の松原仁議員と森ゆうこ議員をお招きして,それぞれの法案について意見交換を行い,法律家の立場からいろいろと率直な意見を申し上げました。
 そして,先週末,各政党に対し,日弁連から「要望書」を送付しました。
 明日(11/5),日弁連会長や,災害対策委員会の委員長らと共に,国会議事堂に出向いて,議員回りをする予定です。


 災害対策委員会採決が11/6ころの見通しですので,これがラストスパートの一押しとなればと願っているところです。
共謀罪の実質審理が始まっています。

 再チャレンジというか,再々チャレンジというか…,前首相のようにアッサリとサジを投げるという結末は期待出来なさそうです。
 つぶされても,つぶされても,何度も不屈の精神で立ち上がってきます。
 何度ダウンしても立ち上がる矢吹丈に,幽霊のような恐ろしさを感じたホセ・メンドーサの気持ちが分かるような気がします(…冗談)。

 とにかく,この執拗さ・執念深さに,法律が成立した後の,いざ適用の場面でのネチっこさイヤらしさを感じ取ることが出来ます。
 私は,とてもこわいです。

 世間では,テロ特措法や,政治資金規正法の話題で持ちきりですが,見方によっては,そんな話よりも,ずっとずっと国民にとって身近な一大事だということを知るべきです。
 毎日の生活に影響を及ぼすことなのですから。

 今回の国会では,すっかりケチの付いた「共謀罪」という名称を引っ込めて,「通称条約刑法」(以下の鳩山大臣の答弁より)という名で出ているようです。
 全然,通用していないのに「通称」と冠するのもヘンですが・・・・

 以下,今国会の議事録から,一部だけ引用しておきます。
 こんな議論が,既に始まっているのです。

平成19年10月19日 衆議院法務委員会  法務大臣所信表明
○鳩山国務大臣 このたび、法務大臣に就任いたしました鳩山邦夫でございます。委員長を初め委員の皆様方には、平素から法務行政の運営につき格別の御尽力を賜り、心から御礼申し上げます。今後とも、なお一層の御指導、御協力をいただきますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 法務省は、民事、刑事の基本法と呼ばれる法律を所管し、これらはいわば国の骨組みであるとともに、法務行政の遂行は、国の根幹、土台にかかわるものばかりであります。そして、法務行政における諸課題は、いずれも、国民の皆様にとって、基本的で大切なものばかりであると承知しております。
 それゆえ、法務大臣の責任にはまことに重大なものがあり、私は、法務大臣として、法務行政の遂行に当たって強い指導力を発揮して、その諸課題に取り組み、重責にこたえる決意です。(中略)
 現在継続審議となっている「犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」は、通称条約刑法ですが、既に国会で御承認をいただいている国際組織犯罪防止条約及びサイバー犯罪条約を締結し、国際社会と協調してこれらの犯罪に対処するために必要なものであり、委員の皆様及び国民の皆様に御理解をいただき、できる限り速やかに成立させていただきますよう、お願い申し上げます。
 ここに出てくる「通称 条約刑法」というのが,共謀罪です。
 今国会に上程されている法案は,以下のとおりです。(→こちらより
(組織的な犯罪の共謀)
第6条の2 次の各号に掲げる罪に当たる行為で、団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの遂行を共謀した者は、当該各号に定める刑に処する。ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。
 一 死刑又は無期若しくは長期10年を超える懲役若しくは禁錮の刑が定められている罪
      5年以下の懲役又は禁錮
 二 長期4年以上10年以下の懲役又は禁錮の刑が定められている罪
      2年以下の懲役又は禁錮
 2 前項各号に掲げる罪に当たる行為で、第3条第2項に規定する目的で行われるものの遂行を共謀した者も、前項と同様とする。

 さらに,法務委員会での議論が続いています。
 先週の10月24日の法務委員会の議事録が閲覧できるようになりましたので,以下にアップしておきます。
 神戸新聞の地域版のトーク&トークの欄に,片山さんが先日おこなったシンポジウムのまとめが出ていた。
 これをまとめた,記者の永田憲亮さんは,先日まで司法記者でお世話になった方だが,とても的確にまとめておられるので,引用の上,紹介をさせていただきたい。
(神戸新聞11月2日朝刊阪神三田版より)
地方分権の課題と道州制 官民ともに使命に忠実に
 今,地方自治体の最も重要な課題は何か。それは,行政に対する信頼がほとんどないこと。地方分権の時代を迎え,これまで国が決めたことを,今後は自治体が決める。だが,日本の自治体の信頼度が高くないのは大変な問題だ。
 鳥取県知事を8年間やったが,顧客満足度の高い組織になったかというと難しい。自治体任せにせず,市民一人一人が行政にかかわらないといけない。改革派知事への拍手や期待だけではダメだ。
 自治体で不祥事が起こるのは,ミッション(使命)を忘れているから。自治体のミッションは「誰のために」「何の目的か」と考えると分かりやすく,間違わない。だが,勘違いしている人がいる。住民に必要な行政サービスを,できるだけ低コストで良質に提供する。それが自治体のミッションだ。
 例えば,夕張市。財政破たんした当時,人口は約1万4000人で借金は約600億円。むちゃくちゃだ。映画関連,科学館,レジャー施設と,何でも造った。生活に必要なものでなく,住民は感謝していない。でも,市長ら当時の為政者は「市民のために」と造った。夕張市はミッション外れの代表選手と言っていい。(後略)

 片山さんの話が,なぜ分かりやすいのか。
 それは,テーマがとてもはっきりしているからだ。
 テーマというのはミッション,すなわち「誰のために」「何の目的か」ということであり,このミッションを常に意識しているからだということが分かる。
 講演でも,その講演が誰のために,何の目的(テーマ)で開かれているか,明瞭だから,よく分かるし,面白いのだろう。

(※ついでですが「災害復興とそのミッション 復興と憲法」(片山善博・津久井進著)よろしくお願いします。・・・・・m(__)m)
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