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 私が,イソ弁時代に,ボスと一緒に担当した震災事件がある。
 淡路島の,小さな家で起きた,悲しい事件である。

 震災のあった1月17日の当日,
 その日は,大きな難を逃れ,家族一同ホッとし,
 団らんしていた最中,
 地下に埋設されたガス管が破断していたため,
 そこからガス漏れが発生し,
 17日から18日にかけての晩に,
 5人家族のうち4人が一酸化炭素中毒で死亡したという事件である。

 一人生き残った中学生の女の子(と祖父母)が原告となって,ガス会社に土地工作物責任を問うて裁判をした。
 この事件は,所期の目的を達して終了した。
 しかし,一人遺された彼女のことは,ずっと気になっていた。

 一昨年の新聞で,彼女が頑張っている姿を目にした。
 <→こちらの記事です

 幸せを探す場面に少しでも立ち会えたのではないか,と10年越しで安堵感を味えた一事であった。
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 「罹災都市借地借家臨時処理法」(りさいとし しゃくちしゃくや りんじしょりほう)という法律があります。
 (魔法の呪文みたいなワケのワカラン名前なので,略して「罹災法(りさいほう)」といいます。)

 罹災法は,災害に遭った被災地における借地契約や借家契約に関する特別法です。

 現在,日弁連では,罹災法の改正に関して検討をしています。

 このことが,本日の神戸新聞の一面記事にニュースで出ていました。
(→末尾に引用しました。)

 罹災法に関しては,私も,関西学院大学復興研究所の方に『災害復興理念を生かした罹災法のあり方』と題する論文を提出しています。
 しかし,この論文を載せた紀要が発行され,公表されるのは,今年4月以降の見通しとのことで,かなり先になりそうですので,ここに要約だけ掲載しておきます。

災害復興理念を生かした罹災法のあり方

【要約】
 罹災都市借地借家臨時処理法は、被災地の借地借家関係の処理にかかわる特別法であり、復興のあり方を考える上で重要な法制度であるが、もともと戦災復興を想定した法律であり、現代の都市の復興にそぐわない点も多く、以前から改正が叫ばれている。しかし、現在も改正されないまま放置されている。そこで、罹災法の趣旨である「早く元の場所に戻って暮らしを再建する」という復興思想を尊重しつつ、現代の復興理念にかなった改正の方向性を検討する。
 具体的には、優先借地権をはじめとする特殊な権利を廃止し、新たに仮設借地権を創設するとともに、既存の優先借家権を充実させ、この2本柱を軸として早期の復興を後押しする。そして、マンションや都市計画地区への適用除外を明記するとともに、隣接する借地借家法等との整合性を図り、司法手続(訴訟・非訴・調停)の調整規定も整備することによって、罹災法の制度を現代化する。そして、罹災法を単なる私法にとどめず、公の社会法的な役割も担わせることによって、災害復興の支援制度の一環に位置づける方向で改正の検討がなされるべきである。
>
 神戸新聞の日曜連載の「兵庫人」に,当会の弁護士たちが取り上げられました。
 弁護士が取り上げられたのは,医療裁判に続いて2度目でしょうか。

 しかも今回は,「被災地からの発信」のシリーズで,震災にかかわった弁護士らの活動が取り上げられています。

 震災直後に弁護士会館に駆けつけて,被災者のために会館を開放し,陣頭指揮を執った
   滝本雅彦さん(故人)
を筆頭に,当時の副会長だった,
   石井嘉門さん,藤井伊久雄さん,吉井正明さん
さらに,当時から3代の会長歴任者,
   安藤猪平次さん,田辺重徳さん,中尾英夫さん
と続きます。

 さらに,震災直後から被災者の救済に走り回り,火災保険訴訟に尽力した,
   亀井尚也さん
 マンション再建に尽力し,マンション諸法の改正の中心を担った,
   戎正晴さん
 阪神高速道路倒壊事件に取り組んだ,
   小牧英夫さん
が取り上げられました。

 そして,私の震災活動の師匠であり,日弁連の現委員長である,
   永井幸寿さん
と,私自身も掲載されました。

 震災のときには,会員約400名が一丸となって活動し,ここに挙げられた方々だけでなく,本当に多くの兵庫県弁護士会の会員が頑張りました。
 今回は12人が取り上げられましたが,あらためて被災弁護士会全体の活動の重みを振り返る契機となりました。

 なお,私のところには「法は被災者を救うためにあるべきだ」というコメントを入れて下さっています。
 取材時には,あれこれ無駄話ばかり話したのに,一番肝心のところを短い言葉でピックアップしてまとめておられ,さすが記者さん(増井哲夫さん)はプロだと思いました。
 今日,1月17日は,奈良県橿原市で開催される

  地域防災フォーラム2009 in 奈良
  『大震災に備える』を考える


  ~ 奈良県における大震災を想定した被災者支援体制の構築に向けて ~


にパネラーとして参加します。

 一つのテーマは,災害時の,市民・行政・専門家による支援体制のあり方を考える,ということです。
 奈良県社会福祉士会が主催です。
 「社会福祉士」が中心になって,このような取り組みをすることに意義があると思います。

 兵庫県では,福祉の分野では社会福祉士と弁護士の連携が緊密になっていますが,防災や災害対策に関しては,社会福祉士との連携はイマイチです。

 やっぱり,被災であっても,災害を「振り返る」ということはできても,将来に「備える」というところは,欠けているんでしょうね。

【開催日時】 2009年1月17日(土)

 【会  場】 奈良県社会福祉総合センター6F ※近鉄 畝傍御陵前駅より徒歩3分

 ◆阪神・淡路大震災の記録映像を映写(大ホール)

 ◆黙祷(世界各地で災害の犠牲になられた方々へ)

 ◆主催者あいさつ:奈良県社会福祉士会 面谷宗良 会長

 ◆基調講演『大震災に備えるということ』
  山中茂樹 関西学院大学 教授 (災害復興制度研究所主任研究員)
  阪神・淡路大震災以降、日本国内だけでなく世界各地で大地震が頻発している状況や、その復旧や復興の現状と課題について。また、それらのことを参考に、近い将来発生すると言われる大地震に対し、様々な組織や個人がどのように『備える』ことができるか等について。

 ◆パネルディスカッション
 (1) (社)新潟県社会福祉士会 松山茂樹 会長
   2007年7月16日に発生した中越沖地震にかかわり、相談援助の専門職域団体として地震発生直後から現在に至るまで取り組んでこられたこと等について

 (2) 弁護士法人 芦屋西宮市民法律事務所 津久井 進 弁護士
   阪神・淡路大震災発生から14年が経過する現在まで、法律の専門家として
 その復旧や復興にどのように関わってこられたか等について

 (3) 奈良市東市地区 民生児童委員協議会 櫻木和雄 会長
 本年度、奈良市において民生児童委員による災害時要援護者の訪問調査が実施された。その時の現場の様子や、取り組みを通して感じられたこと等について

 (4) 奈良県 総務部 知事公室 防災統括室 松本恵史 室長補佐
   奈良県地震防災対策アクションプログラムについて

 (5) 奈良県 福祉部 福祉政策課 矢冨直樹 課長補佐(5分)
   奈良県における災害時要援護者支援対策について

 阪神・淡路大震災がきっかけで生まれた,素晴らしいNGOがあるので,今日は,ここで紹介をしておきます。

 CODE(Citizens towards Overseas Disaster Emergency)というのですが,直訳すると,
    「海外災害援助市民センター」
ということになります。

 阪神・淡路大震災で70カ国余りから援助を受けましたが,「困ったときはお互い様」の精神で,その後に世界で起きた約50の海外の災害に,「人」「知恵」「力」を送っています。

 昨年は,CODEは第15回読売国際協力賞を受賞したところです(なお,アフガニスタンで死亡した伊藤和也さんも特別賞を受賞しています。)。

 そのCODEの事務局長として,常に最前線で活動しているのが村井雅清さんです。

 村井雅清さんのボランティア論は,とても明快です。
物資を送ったり,何かをしてあげることが「支援」なのだろうか。
そうではなく,被災者が自ら自立していくこと,
それを後方から支え,自立を促していくことこそ「支援」だ。
というものです。

 自立を促すことこそ支援だ,ということです。

 確かに,「助け」が過剰だとかえって自立を阻害する,という話はよく聞きますが,じゃあ,どうやって支援するのでしょうか。
 単なる一般的なエンパワーメント(自立的な行動ができるように内発性を促していくこと)と同じ手法なのでしょうか。

 たとえばその一つは,「その地の文化や伝統を尊重すること」
というのがあります。

 山古志村で,牛の角突きを長年にわたって関わってきた方が,
「自分たちが伝統を守っていたと思っていたが,実は自分たちが伝統に守られていると気付いた」
と話したというエピソードがあります。

 自立のきっかけとなる「伝統や文化の気付き」というのを促すのは,こんなところにあらわれています。

 もう一つ付け加えると,
  「伝統的な建物が,実は,その地域の耐震性に見合ったもの」であり,「伝統や文化の気付きが防災にもつながる」
ということにもなるということも指摘しておられます。

 これは,実に深く示唆深い本質的な指摘です。
gaido.jpg 今年の震災の日を迎えるにあたって,新しい本をご紹介します。

 「兵庫県震災復興研究センター」
   &
 「世界と日本の災害復興ガイド編集委員会」
   &
 「塩崎賢明・西川榮一・出口俊一」編による新刊で,

 『世界と日本の災害復興ガイド』

が、本日,手元に届きました。

 手渡してくれた出口俊一さんによると,私の手元のコレが第一号だそうです。

 正式には,2009年1月17日初版発行です。
 (クリエイツかもがわ発行)

 さて,この本の内容のご紹介ですが,

 帯(腰巻)には、

災害多発時代
  復旧・復興に有用な情報満載!
  阪神・淡路大震災から一貫して災害復興のあり方を研究・提言しつづけてきた編者と、世界と日本の現場を歩いてきた専門家による復興のためのガイドブック!
  行政・学校・企業の防災担当者必携!


とあります。

 片山善博さん(慶應義塾大学教授・前鳥取県知事)
 白井文さん(兵庫県尼崎市長)
 泉田裕彦さん(新潟県知事)
の推薦もいただいています。


 ちなみに、私も,
   「被害認定と支援策」
     の項と、
   「現行の災害支援策一覧」
の部分を執筆させていただきました。

 そのほか約30人の大共同執筆の書籍です。

 どうぞ、1月17日には、手にとっていただきますようお願いします。
我が地元の神戸地裁の庁舎内で,弁護士を狙った傷害事件が起きた。

高校時代の友人が心配して安否確認の連絡をくれたけれども(ありがとう!!),身近でこういう事態が起きるとは,全く本当に情けない限りである。

留意すべきは,加害者の動機。

新聞報道だと,弁護士が嫌いなので弁護士であれば『誰でも良かった』などと言っているとのこと。

これまでも弁護士等に対する暴力等が行われたことがある。
そのだいたいは,事件の関係者による不当要求や逆恨みようなものがほとんどだった。

しかし,今回は,「弁護士」という存在に向けられた暴力というのだ。
時と場合が違っていたら,どの弁護士が被害に遭ってもおかしくないということである。
これまでとは,質も種類も違っている。

弁護士に迫る「危険」のステージが変わった,ということなのだろうか。

ちょっと前に,橋下徹弁護士が不特定多数の大衆に,弁護士に対する懲戒請求(≒これも暴力の一種)を呼びかけたことがあるが,ああいうことは,『誰でも』弁護士に攻撃可能だ,という風潮を助長するきっかけになった。
もちろん全く別次元の話だろうけれど,不心得者にとっては『誰でも』という点で,似通ったものがあるのではなかろうか。

いずれにしても・・・,
今年始まる裁判員制度をはじめ,「開かれた司法」を実現していく過程で,不心得者が流入してくることは防げない。
だから,弁護士として,一定の「危険」と共存しながら仕事をしていかなければならないことは承知している。

ただ,私らとしても,周囲にある「危険」の「質」や「ステージ」が変わってきている,ということを,認識しておかなければならないと感じた次第だ。

最後になりましたが被害に遭われた辻先生には心よりお見舞い申し上げます。
 今年も1月17日が近づいてきて,被災地では,様々な催しが目白押しです。

 私も所属している関西学院大学災害復興制度研究所では,今週末にフォーラムを開催予定です。

 今回のテーマは,
   『どう果たすか国際支援~国家・社会・文化の壁超えて』
ということで,災害に関する国際支援を取り上げます。

 企画の目玉の一つは,

 姜 尚中 先生 (東京大学大学院教授)

による特別講演で,演題は,

  海外支援~日本の役割

です。

 昨年は,四川大地震やミャンマー水害などの大災害が立て続き,つい最近もニューギニア地震が起きたばかりですから,時機を得たテーマだと思います。

 詳しくは,以下のチラシか,関学のホームページ(→こちら)をご覧下さい。
   
kanngaku2009sinnpo.jpg

◆2009年関西学院大学災害復興制度研究所フォーラム◆開催

2009年1月11、12日(日・祝)

◇テーマ「どう果たすか国際支援~国家・社会・文化の壁超えて」

・・・【11日】・・・

【被災地交流集会・復興デザイン研究会】(14:00~17:30)
 宮城・栗駒、新潟、能登、鳥取・日野、三宅島、神戸など被災地からゲストを迎える。
 会場:関西学院大学B号館104号教室

【懇親会】(18:00~20:00)
 会場:関西学院会館「風の間」

・・・【12日】・・・

 会場:関西学院会館レセプションホール
 時間:10:30~16:30

【プレセッション】(10:30 ~11:30)
 村井 雅清(CODE海外災害援助市民センター理事・事務局長)
 《聞き手》
 山中 茂樹(関西学院大学教授)

【特別講演】(13:30~14:30)
 演題:「海外支援~日本の役割」
 姜 尚中(東京大学大学院教授)

【シンポジウム】(14:30~16:30)
 《パネリスト》50音順
 加藤 孝明(東京大学大学院助教)
 斉藤 容子(国連地域開発センター防災計画兵庫事務所研究員)
 吉椿 雅道(CODE海外災害援助市民センタースタッフ)
 ラジブ ショウ(京都大学大学院准教授)
 《コーディネーター》
 室崎 益輝(関西学院大学教授)

■主催:関西学院大学災害復興制度研究所
 後援:朝日新聞社
 
bannguradelisyu バングラディシュで,貧困層に対する無担保少額融資制度(マイクロクレジット)を実践したことでノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏が,
     新しい企業モデル
の提唱をしているという記事に接した(1月6日の朝日新聞の朝刊より。末尾に引用。)。

 新企業モデルは「ソーシャル・ビジネス」(社会的企業)というもので,利益(お金)だけを追求する市場経済を見直して,
◆企業は,社会貢献を一つの目的に打ち立てる

◆投資家は,社会問題の解決を目的に投資をし,元本のみ返済を受け,配当の代わりに貢献をしたという「満足」を得る
というのである。

 「お金」だけで計量する経済から,「社会貢献」や「満足」という要素,一見すると別次元のものを取り入れて,システム作りしようというものだ。
 実際に,そのような取り組みを成功させた人が言うのだから,説得力がある。

butan.jpg
 このようなアイディアから,直ちに連想されるのが,
   ブータンの「国民総幸福量(GNH)」
である。
 (以前に,GDPからGNHへという記事を書きました。)

 日本の経済の指標は,ほとんど全てが「お金」である。
 企業会計はもちろん,
 GDP(国民総生産)や,
 人の成功の成否
 自治体の価値までも財政力で計られている時代である。

 ブータンは,貧困から脱するのに,「お金」ではなく「幸福」を追求するという手法をとり,一定の成功を収めた。
(外務省が主催した「ブータンと国民総幸福量(GNH)に関する東京シンポジウム2005」に,ブータンの取り組みが詳しく紹介されている。→こちらより。末尾に一部引用。)

 バングラディシュからの発信や,ブータンでの実践から,
   『経済』は,「お金」だけでなく,「満足」「幸福」によっても,構築可能である
ということが分かってくる。
 つまり,「利益」の内訳に,「お金」だけでなく,「幸福」や,「満足」も含めて考えられるということだ。

 これから国民総貧困を迎えるかも知れない日本で,新たな価値観を生み出すヒントが,そのあたりにあるのではなかろうか。
 日本の意識調査でも,「豊かさ」は,お金以外のところに見出す傾向が高まっている。
 今が,価値観の転換のチャンス(適時)なのかも知れない。
 少なくとも,「お金」以外の「価値」を見いださないと,これからの未来の閉塞感から脱することはできないはずだ。
 私が愛読している,神戸新聞の日曜一面に連載中の「兵庫人」(バックナンバーはこちらですが,丸2年目を迎え,今月からは,
  「被災地からの発信」
というテーマで,震災関係の「兵庫人」を取り上げています。

 第1回目は1月4日に,『学究たち』ということで,研究者の方々にスポットを当てています。
 しかし,ここで「研究者」と表現されていますが,どの先生方も,「実践」を伴う方々ばかりです。

 今回は,
石橋克彦(~地震学の専門家で,東海地震の予知,都市直下型地震の想定,原発耐震基準への警告等で知られる。)

塩崎賢明(~復興住宅政策の専門家で,「復興災害」の指摘や,「自力仮設住宅」の提唱などで知られる。)

立木茂雄(~生活再建の要素を整理して生活復興政策体系モデルをまとめたこと等で知られる。)

渥美公秀(~被災地の現場に直に入ってボランティアの役割やあり方などを問い続ける実践で知られる。)

矢守克也(~災害を疑似体験するカードゲームでリスク・コミュニケーションを学ぶ方法の開発などで知られる。)

福留邦洋(~地域の資源・特徴を生かした防災体制やまちづくりのあり方を提唱することなどで知られる。)

永松伸吾(~復興経済や公共政策のあり方や,被災地経済再生のための弁当プロジェクトの実践などで知られる。)

という顔ぶれですが,まさに「災害復興学」の第一人者で,弊ブログでも,このうち何名かの先生方の実践を紹介したこともあります。

 1月6日の産経新聞の兵庫版には,
   「ひょうご この人あり」
というよく似たテーマのコーナーがありますが,こちらには,
室崎益輝(~防災や災害復興に関する押しも押されぬ第一人者として知られる。)
が取り上げられています。

 この先生方を通して共通していえることは,現場との生の関わり,あるいは,実践を伴わなければ,「学究」が無い,ということです。
 学問は社会に役に立つべきものだと,感じさせる研究者の方々です。
 1月1日から,産科医療
   「無過失補償制度」
がスタートした。

 これは,医療事故の分野では,はじめての取り組みで,大きく注目に値するものだ。

 制度の中身を,ごく簡単にいうと,
  ◇出産時の事故で重度の脳性まひが生じたとき
   (→つまり,先天性のまひや,軽度のまひは除外)
  ◇病院側に過失がなくても
   (→つまり,因果関係さえあればよい,ということ)
  ◇患者に総額3000万円の補償が支払われる
   (→つまり,これを超える損害については別途の訴訟の可能性がある,ということ)
というものだ。

 この制度が立ち上げられた理由は,出産時の医療事故では,病院側の過失の有無をめぐる裁判が非常に難しく,患者の救済が図られにくく,また他方で,医療過誤訴訟の頻発が医師の産科離れの一因にもなっている,というところにあるそうだ。
 つまり,
  ◆患者に,金銭的な救済を図るとともに,
  ◆医師に,訴訟リスクからの解放を図る

という,二つの目的を満たす画期的な制度というわけだ。

 しかし,よく考えてみると,いろいろと懸念もある。

 第一に,補償金の運用は民間の保険会社が行っているということ。
 制度が失敗するときは,だいたい,「誰のために,何のために」という観点を見失っている場合が多い。
 なぜ,完全な公的制度にしなかったのか,理由は不明だが,
 いずれにしても,今回の制度運営が,「会社の利益採算」(=保険会社のための,利益追求のために)という方向に流れないかが強く懸念される。


 第二に,「過失の有無を問わない」という制度の核心が,中途半端にならないか,ということ。
 患者の願いは,決して金銭的補償だけでなく,同じ悲しみを生じさせないで欲しいという「再発防止」も含まれていることが多い。
 そこで,事故原因については「原因分析委員会」が検討することになっている。
 しかし,それが医師の責任追及(たとえば行政処分)の手立てになると,結局,過失の有無を問うのと同じことになる。
 そこらあたりの関係と仕組みが,どうなっているのか,よく分からない。
 中途半端だと,患者も悲しむし,医師の不信感も強くなるだろう。


 第三に,補償するなら全面補償をすべきだ,ということ。
 損害が3000万円を超える場合は,やはり訴訟を行わざるをえない。
 したがって,中途半端な補償は,かえって訴訟を誘発するおそれがあるという声もある。
 聞くところに依れば,スウェーデンでも,産科無過失補償制度が導入されたが,訴訟の損害賠償額と,無過失補償制度の補償額が同額程度なので,訴訟のインセンティブ効果が抑えられ,医療過誤訴訟が著しく減少したということだ。
 参考にすべきではなかろうか。


 誰のために(=患者と医師のための),何のための(=完全補償と安心のための)制度であるか,というミッション(使命・目的)を徹底した制度にすることが重要であり,
 中途半端な運用は,かえってよくない。
 教訓はゴマンとある。

 目的にかなった制度となることを願うばかりだ。
2009.01.03 年始の決意
 昨年の正月は,ちょうどダイエット中で,体重減少のまっただ中にありました。

 最重量の約78kg台から,70kgを切ったぐらいのところで,お正月を迎えたように記憶しています。
 なので,正月料理も,少々控え目にしながら,極めて謙抑的な年始でありました。
 たいへん健康的だったと思います。

 その後,順調にダイエットが進み,4月ころには,最軽量の62kgに達しました。

 自分的には,きわめて大成功のつもりでした。
 ところが,周囲の反応は違っていました。
 「病気チャウか」,「大丈夫かぁ」,「何かあったんか?」
などと心配され,果ては・・・,
 「貧相になったで」,「貧乏くさいわ」,「キモ~イ」
などと,思わぬ反応を受けました。
taijuu.jpg
 当初想定していた,
  「カッコ良くなったわ~」,「ステキー!」
というリアクションは全く皆無でありました。

 このような事情から,当初の目的を封印することとし,ダイエットの取り組みは小休止といたしました。

 すると,どうでしょうか。

 みるみるうちに体重は復元の一途を辿りました。

 しかも,この正月中の数日の間に2~3kgの体重増となりました。

 お金が無くなるのと,体重が増えるのは,不思議なくらい簡単です。
meisi.jpg
 ちなみに,今年の私の年賀状に貼り付けた似顔絵名刺です。
 こんな顔の時もあったわけです。

 しかし,この1か月で,人相も復元したようです。
 年末の怒濤の忘年会ラッシュも後押ししたのかも知れません。
似顔絵大
 最新の年賀状の似顔絵よりも,3年前の太っていたころに年賀状に貼り付けた似顔絵の方が,現状は,酷似しているようです。 

 ついては,今年の決意です。

 安定した体重と体調!

 極めて私的なことですが,前厄を迎えた私にとって最重要課題とするにふさわしいテーマだと思っています。
 がんばるぞー,オー!
 新年あけましておめでとうございます。

 ブログをはじめて3回目の正月を迎えました。

 最近はすっかり更新をサボってしまい,数えてみると,昨年は年間138記事にとどまりました。
 怒濤のように毎日更新していた時期もありましたけれども,こんなふうにボチボチやっていくのも長続きの秘訣ではなかろうか…などと開き直っているところです。
 毎日更新していたころは,何かに取り憑かれていたのではないかと感じるぐらい,怠惰モードです。

 こうしてサボり始めたにもかかわらず,年賀状では,古い友人・知人の方から,
   『ブログみてますよ-』
というコメントも,少なからず頂いたりして,かえって,
   「やめるに,やめられんなあ」
と思ったりもしているところです。

 こうしてみると,正月三巡目,つまり,数えて3年目を迎えて,
  「石の上にも三年」
ということわざの正しさを,帰納的に実感したりする次第です。

 今年は,総選挙もあるでしょうし,裁判員制度も始まるし,昨年を象徴する一文字
     「変」(Chenge)
が検証される年になるでしょう。

 私も,「変」に乗り遅れないように,過ごしていきたいと思います。

 今年もよろしくお願いいたします。

※なお,この記事は,三日間ボーッと過ごした後の4日に書いています。
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