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 教育基本法の改悪に向けて,より動きが早まっています。
 国会では,参議院特別委員会で12月7日に,参議院本会議で12月8日に採決する方針が確認されました(→記事はこちら

 為政者は,何だかやたら焦っているような感じがします。

 世論調査では,改正に賛成する立場の人でさえ「今の国会にこだわらずに時間をかけて議論すべきだ」という意見が66%を占めています。
 そんな中,とにかく,火事場泥棒のように,どさくさ紛れに通してしまえ,という雰囲気さえ感じてしまいます。

 ところで,教育基本法改正と両輪をなす目玉とされる諮問機関が教育再生会議です。
 実は,私は,教育再生会議には少々期待をしておりました。
 メンバーのうち何名かは心ある人たちと思われましたから,必ずしも捨てたもんではないと思っていたからです。

 しかし,今般公表されたいじめ問題解決の切り札は「いじめっ子の出席停止」だなどと打ち出したので,とてもがっかりしました。
 いじめ問題に対する錦の御旗は「厳罰主義」だったのですね。

 いじめた子は悪いことをしたのだからきちんとけじめをつけさせるのは,当然のことかも知れません。私もそれは否定はしない。

 しかし,出席停止をさせたら事態が改善すると本当に思っているのでしょうか。
 そうであれば,かなりの楽天家というか,理想主義者ですよね。

 彼らが思い描いている構図は,
 「厳罰化」
   →「規律の徹底」
     →「非行やいじめをしたら大変なことになるという思考の浸透」
        →「意識の改善」「いじめの回避」
          →「いじめがなくなる」

という感じでしょうか。
 本気だとすると,なんとまあ単純な発想でしょうか。

 こういう発想が有効であれば,厳罰化を徹底すれば犯罪も全て無くなって,ユートピア国家が誕生するでしょう。
 しかし,実際のところ,厳罰主義を講じている東アジア某国では治安はとても悪い。
 厳罰主義を徹底した国は非常に暗い。
 厳罰主義の行き着く先は軍事国家であるというのは歴史が証明している。
 厳罰化の一つのモデルがあるとしたら,上記のような感じでしょうか。

現実はそうはいきません。
 「厳罰化」
   →「見つからないようにしようという発想の蔓延」
    →「非行の潜伏化」
     →「いじめの陰湿化」
      →「相互の人間不信」「圧迫感」
        →「自殺念慮傾向の増大」「社会破綻」

少々飛躍もあるかも知れませんけれども,日々,多くの犯罪者や,多数の前科者の方々と接している弁護士としては,さきほどの単純な厳罰化によるユートピア論よりも,ずっとリアリティのある現実の流れだと確信をします。

 安倍総理の言うところの「美しい国」は,「国を愛する規律ある人々によって構成される国」だそうです。
 そうすると目指すモデルは北朝鮮のような国なのではないか,と疑ってしまいます。
 あの国は,外見的には,愛国心満点だし,国民も規律をよく守っています。あの国なりの「正義」にも忠実です。
 定義にあてはめると「美しい国」ではありませんか。

 再生会議は,「支援チーム派遣」という方針も出していますが,これは使い方によっては,良い効果をもたらす可能性もありますし,方向性を見誤ると憲兵隊みたいになってしまいます。
 こういう「支援チーム」のあり方を十分に議論し,根っこの部分にある「家庭問題」にまで手を差し伸べられるようになれば,再生会議にも価値を見い出せるかも知れません。

 私は,再生会議の議論の方向性が,現在のような方向である限り,一から出直した方がいいと思いました。

教育再生会議は再生すべきです。


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