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見事な勝利でした。

神戸地方裁判所で、昨日、中国残留日本人孤児訴訟の兵庫訴訟の判決が、言い渡されました。
(→新聞記事 神戸新聞 朝日新聞 毎日新聞 産経新聞

 この訴訟の件は以前にも紹介しましたが(→10月20日のブログ)、実は、一番最初に判決が言い渡された大阪地裁の判決では全面敗訴となっていました。
 大阪での敗訴の理由は「戦争による苦難は国民全員がみんな等しく耐えて受忍すべきもの」というものでした。
P10100231.jpg
 戦争は国家(政府)が起こすもので、国民が好んでやったわけではありません。しかし、そのしわよせは国民全員で享受するべきだ、というのであり,その論理にはとても違和感を感じていました。

 そうはいっても,最初の一発目で敗訴判決が下された以上、全体的な形勢はかなり苦しいものだったといえます。

 しかし、昨日の橋詰均裁判長は、日本全体の流れからすると、これを食い止める、逆転的な判決を下したわけで、実に勇気ある決断をしたものと評価できます。
 一昨日の大阪高等裁判所の竹中省吾裁判長と、橋詰均裁判長は、以前に神戸地裁で、尼崎公害訴訟の公害差止め判決を出したコンビですが、両名とも志を失わずに頑張っているなあと思います。

 裁判所は、やはりまだまだ捨てたものではありません
判決のポイントは、次の通りです。

 1 帰国したがっていた残留孤児に対し、政府はややこしい無茶な手続きを科したが、これは帰国妨害行為といえるので違法である
  (そりゃそうだよな)

 2 政府が、帰国した残留孤児にちゃんとした支援策を講じなかったのは違法である。政府に責任のない北朝鮮拉致被害者でさえ手厚く支援を受けているのに、それと比べてあまりに貧弱じゃないか
  (なかなか鋭い指摘ですねえ)

 3 本件は戦争損害の問題ではなく、その後何十年も経った後の帰国政策の問題だから、戦争責任受忍論の問題じゃない
  (こういう視点だと高等裁判所もひっくり返しにくいですね)

 4 ただし法律で定めた除斥期間(20年)があるので、帰国してから期間が過ぎた4人の請求は棄却する
  (ここは法律の限界か・・・)


橋詰裁判長は、判決言い渡し後に、次のようにコメントしました。

 被告、原告ともに、この判決の内容には不満があると承知しています。
 この訴訟で原告がもとめていた所得保障や老後の生活保障についてはこの判決では判断していません。
 判決内容には批判もあると思う、裁判所はそれに謙虚に耳を傾けたいと思います。
 けれど、一言いわせていただきたい。
 除斥期間、立法裁量。考えれば考えるほど、合議すればするほど、裁判による、裁判を通じての、問題の解決には、非常に大きな限界があると痛感しています。
 それから、訴え提起から3年以内でこの判決の言い渡しができた。こういう裁判にしては、それほど原告のみなさんの時間を無駄にしていないのではないか。
 それは原告被告双方の訴訟進行に対する理解、努力があったからこそだと思います。双方代理人に感謝を申し上げます。


これから、省庁を相手にした第2ラウンド突入です。
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