上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 12月7日に日弁連の総会がありました。
 可決された議案の一つに「自主事業の法テラスへの委託」というものがあります。

 この「扶助の自主事業」というのは,市民の立場からすると非常に重要な制度なのですが,地味な上に,ちょっと分かりにくいので,簡単に解説しておきます(それでもややこしいと思います。ご容赦下さい。)。

 たとえば,子どもが家庭裁判所で審判を受けることになって弁護士を付けたいがお金がない,という場合があります。

 また,犯罪の被害者になってしまったけれども,弁護士を頼む費用がない,という場合があります。

 あるいは,中国残留孤児が日本国籍を回復するのに手続きが必要だけれども,弁護士を付けるお金がない,という場合があります。

 はたまた,ホームレスの人の生活保護申請の援助をするのに,弁護士を頼むアテがないという場合があります。

 こういう場合に,弁護士費用さえ何とかしてくれるところがあれば,人権が救済される道筋を付けることが可能になります。
 それを実現するものとして「法律扶助」という制度があり,これまではその担い手として「財団法人法律扶助協会」という機関がありました。
 つまり,法律扶助協会では,弁護士費用を立て替えてくれたり,場合によっては支弁してくれていたのです。

 ところが,10月に法テラスがオープンして,法律扶助事業のうち「民事」の部分だけが,法テラスに移りました

ところが,民事以外の事業,すなわち,
 「少年事件」
 「犯罪被害者支援」
 「刑事被疑者弁護」
 「中国・サハリン残留日本人国籍取得支援」
 「外国人人権救済」
 「子どもの人権救済」
 「精神障害者の退院請求」
 「ホームレスの生活保護申請援助」
 「高齢者・障害者支援」等々

の事業については(=これらを総称して「自主事業」といいます),法テラスは引き継がず,置き去りにされてしまいました

その結果,これ(=「自主事業」)を担う機関が無くなってしまったのです。

 いわば法テラスが出来たことによって,救済される枠が狭くなり,支援の対象が小さくなってしまったということです。
 この点では,改悪されたといえるでしょう。

 これではいけない,ということで日弁連が一肌脱ぎました
日弁連がお金を出して(=このお金は弁護士の会費であり,税金ではありません。),自主事業を継続することにしました。
ただし,窓口があちこちに行くと不便になりますから,その窓口は扶助事業を引き継いでいる法テラスにやってもらうことになります。

 そのことを決めたのが,12月7日の総会でした。
 ただ,この自主事業の引継は,来年4月1日からのスタートを予定しています。
 なのに,全然広報も,公知もされておらず,業界内の人間である弁護士もほとんど状況が分かっていません。法テラスとの役割分担や責任範囲もどうなっているのか,よく分かりません。
 こんな状態で,きちんとやっていけるかどうか,少々不安もありますが,まあそれでも大枠が決まったことは「良し」とすべきでしょう。


クリックして下さい

クリックして下さい
Secret

TrackBackURL
→http://tukui.blog55.fc2.com/tb.php/172-87f63d92
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。