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日弁連で,25日に,会員向けの映画試写会が開かれます。
(会員と司法修習生,法科大学院生に限定ですので,一般の方は残念ながら対象外とのことです。)

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 その映画は,「Shall we ダンス?」の周防正行監督最新作,
 「それでも ボクは やってない」
です。
(→公式サイトはこちら

 この作品は,“痴漢冤罪事件”をテーマにして,日本の裁判とりわけ刑事裁判制度の問題点を明らかにしよう,というまさに社会派の映画です。
 普通,社会派映画は地味で面白くないものが多いですが,今回は何と言っても,周防監督が手掛けた映画ですし,役所広司や竹中直人といったメンバーも出演とのことで,きっと面白い作品になることに違いないでしょう。

 「刑事訴訟は絶望の淵にある」などと言われます。
 日本で屈指の刑事弁護人の,無罪を勝ち取る6つの条件は「1良い事件,2良い被告人,3有能な弁護士,4有能な裁判官,5無能な検察官,6そして幸運だ」(ちょっと違うかも?)などとのコメントも聞いたことがあります。

 実際に刑事弁護に取り組んでみると,それを実感します。
 
 法律上の建前は「検察官の起訴した事実」に対し「合理的な疑いを入れる余地があれば無罪」ということになっていますが,現実の裁判では,「疑わしい合理性があれば有罪」という感じです。
 というか,「弁護人の行う無罪の主張立証」につき「合理的な疑いを入れる余地があれば有罪」という感じでしょうか。

 A「1人の無辜を救うために9人の罪人を解放するのか」
 B「9人の罪人を罰するために1人の無辜を罰するのか」
という究極の選択に対し,憲法は,答えは「A」としています。
 ところが,裁判実務は,「B」になっているんですよね。
 巧みな理論の積み重ねによって,こんなふうな実務が定着しているのです。
soredemobokuha.jpg

 もうすぐ裁判員制度が始まります。
 この裁判員制度は,裁判所に市民的な感覚を持ち込んで,硬直した(=そのために真実を見誤る可能性がある)刑事裁判に,風穴を開けよう,という趣旨目的で導入が決められたものです。

 ところが,裁判員制度に対する市民の評判は,すこぶる悪いです。
 確かに,いろいろ問題はあります。
 しかし,もともとの趣旨に立ち戻って,「裁判は国民のものだ」という感覚で,裁判員制度が受け入れられることを望みます。


 さて,映画ですが,結論がどうなるかは私も知りません。
 公開は1月20日からとのこと。
 どうか,話題を呼ぶ作品になりますよう。

 以下は,チラシの引用です。

 
 日本から世界へ羽ばたいた、あの『Shall we ダンス』から11年…全世界注目の周防正行監督最新作がついに登場!
 『ファンシィダンス』(89)→“仏門修行”、『シコふんじゃった。』(92)→“学生相撲”、そして『Shall we ダンス?』(96)→“ボールルームダンス”・・・と、これまで意外な切り口のエンターテインメント作品を発表してきた周防監督が11年ぶりの映画に選んだテーマは、“裁判”。
 司法改革の一環として、裁判員制度の導入が決まり(09年実施)、社会的にも裁判への関心が高まってきています。
 しかし本当の裁判がどのようなものなのか、あなたはご存知ですか?
そして現在、深刻な社会問題となっている“痴漢冤罪事件”。
 この映画では、痴漢に間違えられたひとりの青年の裁判を通して、日本の刑事裁判制度の問題点をも明らかにしていきます。
 知ってるようで実は知らない“ニッポンの刑事裁判”・・・その、おそるべき現実とは!?
 主人公の被告人役には『硫黄島からの手紙』など話題作への出演で注目を集める加瀬亮、その弁護に当たるクールビューティな新人弁護士役に瀬戸朝香、そして『Shall we ダンス?』でタッグを組んだ役所広司が主任弁護人役を演じます。さらに、もたいまさこ、山本耕史、ほか豪華で多彩な出演者たちが織り成す、絶妙の演技にご期待ください。
 『それでもボクはやってない』、ただいまから開廷します。


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