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立憲主義という考え方は,どうもあんまり理解されていないようです。

 立憲主義は,憲法によって国家権力に歯止めをかけて人権を保障すること,を言います。
 憲法を勉強したことがある人にとっては当たり前の考え方ですし,
 欧米では,市民にも広く浸透している「当然の感覚」でもあります。

 ところが,日本の場合は,
  いまだに聖徳太子の十七条憲法との違いが分かっていない
人が多いように感じます。

 別のブログ(「お玉おばさんでもわかる政治のお話」)で,立憲主義について膨大な議論が展開されています。
 全部のコメントを見たわけではありませんが,「立憲主義」の意味を理解していない人があまりに多くて驚いてしまいました。
 この国では,明治初期に戻ってしまったのではないかという錯覚を覚えたり,
立憲主義についての教育を怠った結果ではないかと後悔を感じたりしました。

 私の言葉で表現するとしたら,立憲主義というのは,
   とっても現実的な理性
です。

 ものごとを現実的に考えてみましょう。
  ◇人間は絶対に間違いを犯します
  ◇力を握った人の中には,暴走・濫用する人もいます
  ◇大衆が,明らかな誤りを犯すこともあります


それでは,現実の世の中を見てみましょう。
  ◆人殺しや,盗人など罪人が絶えることはありません
  ◆また,エライ人が無茶や失敗をすることは,昔からよくあります。最近はその傾向が強まっているような気もします。
  ◆残念ながら大衆は雰囲気やマスコミに影響を受けやすく,愚民・愚衆と批判されるようなこともあります。


じゃあ,どうしたらいいのか?

人殺しや盗人を規制するには,
ルールを作ればいいわけです。
それが「法律」です。

では,ルール(法律)を作ったり執行したりする人,すなわち権力者は間違いを犯さないのか?
現実には,権力者は,しばしばその権力(パワー)を濫用します。
だったら,権力者を縛るルールを国民が作ればいいわけです。
それが「憲法」です。

では,「国民」は絶対に誤らないのでしょうか?
国民も「大衆」である限り,間違うことがあります。
国民の意思決定の手段は「民主主義」ですが,民主主義も雰囲気にまどわされて,誤ることがあります。
民主主義の美名の下に,絶対に侵してはならない価値(それを「人権」という)を踏みにじってしまったこともあります。
そこで,多数決であっても侵してはならないボーダーラインを「憲法」に定めておけばいいわけです。
それが「立憲民主主義」です。


 立憲主義は,歴史が積み上げてきた成果の到達点です。
   王様でも間違う
   英雄や大統領でも間違う
   民主的に選んだリーダーでも間違う

という過去の失敗例の反省から,生まれたのが立憲主義です。

 過去の反省を活かさないのは,学習能力のない愚か者と言わざるを得ません。
 しかし,私たちは人間ですし,自分が生で経験する年代は数十年程度のことですから,知らないで間違いを犯すことはあります。
 だから,「知る」ことが大事であり,また,「想像力」を活かさないといけないということです。


さてさて,ところで,
 ■憲法もルールなんだから,手続きを経ればどんなふうに変えてもいいじゃないか
 ■民主主義は多数決なのだから,多数決なら正当じゃないか
 ■選挙で選んだ国会議員が決めたことなのだから,正当じゃないか

という話をよく聞きます。

しかし,これは,
   立憲主義の考え方を知らない人(たとえば,単に,憲法を国の基本法,としか理解していない人)
であったり,あるいは,
   立憲主義を知っているがそれが嫌いな人(たとえば,★権力者だったり,★自分の考えは正しくて間違うことはない確信している自信家だったり,★民主政治には間違いはないと思っている楽天的な人)
だったりします。

 それは前近代的な議論です。

 立憲主義の憲法のことを,「近代憲法」といいます。
 近代憲法を理解しない考え方は,前近代の時代であれば通用するでしょうけれど(だから絶対的な間違いであるとは言えません),近代の世界では理性を欠いた考え方ということになります。

 まあ,隣国,北朝鮮のような前近代国家も現実に存在しているわけですし,前進しすぎて迷走しているアメリカのような逆転近代国家も存在しているわけですから,理性を欠いている国はたくさんあるわけですが。
 この立憲主義の概念が受け入れられないとすれば,日本という国も,前近代に逆戻りしているということになるでしょう。


 とにかく,これまでの現実の歴史の到達点である理性を形にしたのが憲法であり,このような「とっても現実的な理性」を形にしたのが立憲主義ということです。

※立憲主義の考え方は,特に難しいものではありません。いろんな表現の仕方があると思います。またあらためて,整理をしてみたいと思います。
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