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この週末(土,日)には,9条の会の講演に呼んでいただけました。

土曜日は,有名ブロガーのお玉さんらが主催する北区9条ネットという6つの地域9条の会(→たとえば北神戸9条の会)の合同イベントでした。200人規模の気合いの入った集まりで,出掛けていった私の方が驚いてしまいました。

日曜日は,夙川9条の会という地域の10人ほどのこじんまりとした和気あいあいとした集まりで,昨年に続き2度目の参加でした。

こういう形で,キノコのようにあっちこっちにピョコピョコと集まりが生えていくのが,
  「草の根」
の活動の理想型です。

共産党だの社民党だの政党色を脱色して,気軽に集まって憲法のことを語り合うネットワークができていくことを望みます。

さて,せっかくですので作ったレジュメ(というか資料集)をアップしておきます。
中身の説明は,このブログでもボチボチやらせていただくことにします。

憲法が無くなる?国民投票法のカラクリ

 はじめに
 ・私が感じている憲法への親近感

 憲法の役割
 ・立憲主義~本当の意味の憲法(「法の支配」と,形式的な「法治国家」)
 ・法律との根本的な違い
 ・最高価値=個人の尊重
 ・平和は,「政策」ではなく,「権利」であること
 ・国民の「不断の努力」があったか

 政治とは何だろうか
 ・事実に基づくものではない
 ・加藤周一「戦争と知識人」より
   「すべての政府は嘘をつく」(I・F・ストーン)
   「戦争とは嘘の体系である」(カルル・クラウス)
 ・誰が実際に戦争に行くのか~痛みを知らない2世,3世の世襲議員
 ・「美しい国」と福沢諭吉、忠誠心・犠牲,死ぬことの軽さ

 本当の事実を知ること
 ・押し付け憲法論
 ・9条の歴史
 ・歴史を知ること、世界を知ること
 ・例えば映画で
  ~『日本の青空』『硫黄島からの手紙』と『父親たちの星条旗』,
   『あんにょん・サヨナラ』『俺は、君のためにこそ死ににいく』

 国民投票法のカラクリ
 ・報道・表現の自由や運動にさまざまな制限・規制
 ・国民投票の方式
 ・憲法改正の成立要件
 ・手続法としてのお粗末さ、手続法を超える内容
 ・異例の18項目の付帯決議
 ・しかし,まだ全てが終わったわけではない

 憲法喪失前夜を迎えて
 ・新憲法草案は,立憲主義憲法ではない
 ・「公益及び公の秩序」の真の意味
 ・経済の競争主義の徹底
 ・軍隊,政教密着,至上価値の転換
 ・憲法包囲網
 ~教育基本法,国民保護法,監視関連法,各種の海外派遣特措法,共謀罪
 ・わたしたちは,あのときに何をしていたのか
 ・真の意味でわが事として考えること、具体的な想像力

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ここから先は,配付資料です。
かなり長くなりますので,お気を付け下さい。

■資料1
日本国憲法
前文抜粋 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
   2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

第12条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

第97条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

第99条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。


■資料2
 『世界に一つだけの花』
 SMAPが歌う楽曲、2003年の代表曲の一つ
 作詞・作曲・編曲は槇原敬之
 2003年紅白歌合戦の大トリ(歌唱前に反戦メッセージ)
 筑紫哲也は「これは反戦歌だと思う」とコメント

■資料3
 帝国議会 衆議院昭和21年06月28日議事録より
國務大臣(吉田茂君) 御質問に御答へ致します、先づ國體護持と「ポツダム」宣言受諾との關係に付て、昨日此の議場に於きまして私から一應説明を致しました、其の説明の通りでありまするが、尚ほ此處に附加へて重ねて申しますが、八月十日附で帝國政府は國體護持を諒解事項として「ポツダム」宣言を受諾したのであります、翌日八月十一日に米國政府からは、降服の時から天皇及び日本國政府の國家統治の權限は降服條項實施の爲め其の必要と認むる措置を執る聯合軍最高司令官の權限の下に置かるる、斯う云ふ返事があつて、其の返事の中には國體護持に關する點に付ては何等觸れる所がないのであります(拍手)
 又戰爭抛棄に關する憲法草案の條項に於きまして、國家正當防衞權に依る戰爭は正當なりとせらるるやうであるが、私は斯くの如きことを認むることが有害であると思ふのであります(拍手)近年の戰爭は多くは國家防衞權の名に於て行はれたることは顯著なる事實であります、故に正當防衞權を認むることが偶偶戰爭を誘發する所以であると思ふのであります、又交戰權抛棄に關する草案の條項の期する所は、國際平和團體の樹立にあるのであります、國際平和團體の樹立に依つて、凡ゆる侵略を目的とする戰爭を防止しようとするのであります、併しながら正當防衞に依る戰爭が若しありとするならば、其の前提に於て侵略を目的とする戰爭を目的とした國があることを前提としなければならぬのであります、故に正當防衞、國家の防衞權に依る戰爭を認むると云ふことは、偶々戰爭を誘發する有害な考へであるのみならず、若し平和團體が、國際團體が樹立された場合に於きましては、正當防衞權を認むると云ふことそれ自身が有害であると思ふのであります、御意見の如きは有害無益の議論と私は考へます(拍手)

衆議院本会議 昭和25年07月29日議事録より
 ○国務大臣(吉田茂君) お答えをいたします。このたびの警察予備隊の設置の必要になつたことは、ただいまお話の通りであります。ことに昨年以来、治安については政府としてはなはだ懸念にたえない事態がしばしば起つたのであります。これは諸君もすでに御承知であろうと思いますが、平の事件とか、あるいは広島等における共産党の指示による事件等は、はなはだ治安の上から申して懸念にたえないところであります。またそれに対して、現在の警察組織がはたして十分治安の維持の目的を達し得るかどうかということは、われわれ政府としては非常に懸念になりまして、爾来警察をどう再組織するかということは、われわが絶えず心配をし、深甚なる注意をもつて考えておつたところであります。時たまたま、去る六月二十五日でありますか、朝鮮において突然北鮮軍が三十八度線を侵入して治安を乱した。こういう事態を考えてみますると、日本においても、かくのごとき事態がいつ生じないともわからないのであります。ゆえに、さらに警察を強化する必要を感じたのであります。また爾来鉄道その他において不祥なる事件が頻出しておるのであります、ますます警察強化の必要を感ずるのであります。
 しからば、その目的は何か、これは全然治安維持であります。秩序を維持するためであります。その目的以外には何ら出ないのであります。これが、あるいは国連加入の條件であるとか、用意であるとか、あるいは再軍備の目的であるとかいうようなことは、全然含んでおらないのであります。現在の状態において、いかにして現在の日本の治安を維持するかというところに、全然その主要な目的があるのであります。従つて、その性格は軍隊ではないのであります。また軍隊によつていわゆる国際紛争を解決するというのは軍隊の目的としての一つでありますが、この警察予備隊によつて国際紛争を解決する手段とは全然いたさない考であります。

 衆議院予算委員会 昭和26年02月16日議事録より
○吉田総理大臣 自衛力の定義ははなはだむずかしいのでありますけれども、読んで字のごとく、いずれにしても、常識で考えてみましても、日本の安全は日本の手で守る、守る権利があり、また義務がある。それが自衛力である。また日本国民の自尊心からいつてみても、他力によつて守ることを期待するとか、あるいは予期しておるというような、安全保障に対する日本の自衛力を他力本願で考えるようなことがあつては相ならぬのみならず、アメリカの方も、自衛する力があり、意思があり、覚悟のある国に対しては喜んで援助をするといいますか、協力するといつておるので、その趣旨ははなはだ明瞭であるように思います。


■資料4
芦田修正について

昭和32年12月の内閣調査会での芦田均の発言
「九条二項が原案のままでは、わが国の防衛力を奪う結果となることを憂慮した。『前項の目的を達するため』という字句を挿入することで、原案では無条件に戦力を保有しないとされたものが、一定の条件の下で武力を持たないことになった」

帝国憲法改正案委員小委員会昭和21年8月1日(平成7年9月に公開)
「○芦田委員長 前項のと云ふのは、實は双方ともに國際平和と云ふことを念願して居ると云ふことを書きたいけれども、重複するやうな嫌ひがあるから、前項の目的を達する爲めと書いたので、詰り兩方共に日本國民の平和的希求の念慮から出て居るのだ、斯う云ふ風に持つて行くに過ぎなかつた」


■資料5
「国旗及び国歌に関する法律」に関する平成11年6月29日の衆議院本会議における小渕恵三首相の答弁
国旗及び国歌の強制についてお尋ねがありましたが、政府といたしましては、国旗・国歌の法制化に当たり、国旗の掲揚に関し義務づけなどを行うことは考えておりません。したがって、現行の運用に変更が生ずることにはならないと考えております。


■資料6
「日本国防軍を創設せよ」(小学館文庫)より
※栗栖弘臣(くりす ひろおみ)元大日本帝国海軍軍人、第10代統合幕僚会議議長(=自衛隊制服組トップの統幕議長)

 今でも自衛隊は国民の生命、財産を守るものだと誤解している人が多い(中略)政治家やマスコミも往々(しばしば)この言葉を使う。しかし、国民の生命、財産を守るのは警察の使命であって、武装集団たる自衛隊の任務ではない。自衛隊は国の独立と平和を守るのである。警察法と自衛隊法に書いてある。この場合の国とは、我が国の歴史、伝統に基づく固有の文化、長い年月の間に醸成された国が、天皇制を中心とする一体感を共有する民族家族意識である。決して個々の国民を意味しない。もし個々の国民を指すとすると、自衛官も守られるべき国民であるから、生命を犠牲にすることは大きな矛盾である


■資料7
「常識としての軍事学」(中央公論新書)
※潮匡人(うしお・まさと)軍事ジャーナリスト、航空自衛隊航空総隊司令部、防衛庁長官官房広報課等を歴任

「端的に,自衛隊は何を守るのか(中略)それは国民の生命・財産に決まっているではないか。そう考える人もいるでしょう」
「その答えは国民の生命・財産ではありません。それらを守るのは警察や消防の仕事であって,軍隊の「本来任務」ではないのです」
「ならば,軍隊が守るものとは何なのか。それは「国家目標」の上位にあるもの(中略)国家にとって至上価値と言い換えてもよいでしょう」


■資料8
自衛隊法
(自衛隊の任務)
第3条 自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対しわが国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。


■資料9
「わたしたちはわすれない米軍機墜落事件」
パパママ・バイバイhttp://www.cityfujisawa.ne.jp/~t.a.arai/takashi/atugikiti/papamamabyebye.htmより

1,ジェット機が落ちてくるぞ 
 この事件が発生したのは、1977年(昭和52年)9月27日の事ですから、今からちょうど20年前の事になります。(中略)午後1時17分頃、米海軍厚木基地を離陸した米海兵隊所属RF-4Bファントムジェット機が相模湾沖を航行中の空母「ミッドウェー」に向かう途中、エンジン火災を起こし、荏田町の宅地造成地に墜落したのです。

2,助けを求める人たち 
 墜落地点一帯は全長19メートル、重量26トンの機体と大量のジェット燃料が飛散し、付近の公園と民家を飲み込んで一瞬にして火の海になってしまいました。
 炎上する家の中から、火がついた衣服をまとって大やけどを負って助けを求める女の人。血ダルマの幼子をしっかりと抱きかかえ飛び出す母親の姿がありました。
 その時の状況を被災者の救出活動に参加した人は「「たすけて-」と悲鳴をあげながら女の人がかけてくるんです。顔は火ぶくれでふだんの2倍ぐらいにはれあがり、髪は焼けちぢれ上着はボロボロ、わずかに下着がついている程度でした」と語っています。

3,自衛隊の救難ヘリコプターは 
 事件発生と同時に米軍から連絡を受けた自衛隊はすぐに救難ヘリコプターを厚木基地から緊急発進させ、事件発生の10分後には現地の上空に到着しました。
 しかし、救難ヘリは大やけどを負つて救助を求めている被災者を助ける事なく、墜落前にパラシュートで脱出し、ほとんど無傷で地上に降りた2人の米軍パイロットを乗せて厚木基地に帰ってしまい、再び飛んでくることはしませんでした。

4,「パパ ママ バイバイ」・裕一郎君と康弘ちゃんの死 
 火炎が広がり、黒煙がきのこ雲のように立ち上るなか、付近で仕事をしていた宅地造成工事現場の人達による必死の被災者救出活動が行われ、民間人の通報で救急車が到着2人の幼児を含む9人の重軽傷者が病院に運ばれました。
青葉台病院に収容された林裕一郎君(昭和49年8月24日生まれ・当時3歳)と、弟の康弘ちやん(昭和51年3月28日生まれ・当時1歳)は、全身大やけどを負い包帯でぐるぐる巻きにされ「水をちょうだい、ジュースジュース‥‥」と叫びましたが、容体が悪化するので水もジュースも飲ませてもらえませんでした。(中略)午後10時過ぎに、裕一郎君は「痛い いたいよう‥‥」「水、みずをちょぅだい‥」の叫び声の合い間に黒いどろどろした物を吐くようになり、急速に弱々しくなっていきました。
 「おばあちゃん、パパ ママ バイバイ‥」の声を残して裕一郎君が息を引き取ったのは、午前零時50分のことでした。弟の康弘ちゃんも嘔吐が始まり、父親の一久さんらの必死の励ましの中「ポッポッポ」と鳩ポッポの歌をかすかにうたいながら翌日、未明の4時30分幼い生命を閉じたのです。

5,二人の幼児の母親は 
 裕一郎君と康弘ちゃんの母親の和枝さん(当時26歳)も、全身8割にも及ぶやけどで昭和大学藤が丘病院に運ばれました。一方月以上も絶対安静の危篤状態が続きました。
 ようやく死の淵から脱した和枝さんを待っていたのは硝酸銀の薬浴でした。(中略)裕くんと康くんは他の病院で頑張って治療を受けている」という言葉を信じ、それを励ましとして厳しい治療を乗り越え少しずつ癒えてきた和枝さん。
その和枝さんに愛児の死を知らされたのは、事件から1年4カ月後のことでした。その時、和枝さんは変わり果てた2人の愛児の遺骨に対面し、遺骨を抱き締めたまま涙がなくなるまで泣き続けました。(中略) そして、和枝さんは事件の経緯を振り返るにつけ、国の不誠実な態度に怒りを覚え、抗議の声も強くなっていきました。国は、和枝さんからの度重なる治療についての訴えや抗議の電話をまともに受けないばかりか、和枝さんを精神病者扱いにし、家族にも適切な説明もしないまま、精神病患者だけを収容する国立武蔵療養所に転院を強要したのです。

6,和枝さんの死 
 国立武蔵療養所に転院して間もなく、1982年(昭和57年)1月24日の夜、和枝さんは窓には鉄格子がはめられた病院の一室で呼吸困難に陥り、意識不明のまま翌々日の26日午前1時45分窒息死したのです。
 無念の死でした。
 そして、それは、ジェット機墜落事件から4年4カ月目の事でした。


■資料10
愛の母子像~ウィキペディア(Wikipedia)より
 1985年遺族の要望により、横浜市へ寄贈する形で港の見える丘公園フランス山地区に、犠牲者をモデルとした「愛の母子像」というブロンズ像が設置された。行政側は当初、都市公園法の解釈を理由に、本件に関わる説明の設置を認めず、遺族側が「あふれる愛をこの子らに」と予定していた台座の文に関しても同法に抵触すると主張、妥協として「この」を削った「あふれる愛を子らに」とされ、予備知識がない限り本件の記念碑であるという認識が困難な状態が続いていた。 そのため市民から疑問の声が相次ぎ、2005年2月の中田宏市長定例記者会見の中での回答などにより、翌2006年1月に事件の概要を簡潔に記述した碑文が設置されたが、像設置から碑文設置まで約21年の歳月が費やされた。


■資料11
 沖縄タイムス 5月18日朝刊(金) 朝刊 1・31面
 辺野古移設 海域調査きょう着手 機器設置 海自支援も

 那覇防衛施設局は十八日、米軍普天間飛行場の名護市キャンプ・シュワブ沿岸部への代替施設建設に伴う海域の現況調査(事前調査)に必要な調査機器を設置する。海底の磁気探査と並行し、六月初めにも始まるサンゴの産卵状況を調べるため、着床具の設置作業を優先させる方針。海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」は同日、同市辺野古沖に停泊し、海自隊員が調査機器の設置作業を支援できる態勢で臨むとみられる。
 一方、辺野古漁港には十七日深夜、市民団体のメンバーら約百人が集まり、緊張感に包まれた。天候や反対する市民グループの動きによっては、ぶんごは十八日未明のうちに調査海域に入り、海自の潜水要員が着床具の設置作業に一部着手する可能性もある。ただ、海自の作業への関与については県民世論の反応も踏まえ、慎重に判断するもようで流動的だ。

 久間章生防衛相は十七日の参院外交防衛委員会で、国家行政組織法上の「官庁間協力」を挙げ、防衛施設庁の要請を受けて海自を動員することを初めて公式に認めた。ぶんごの乗員が調査に参加する可能性についても「それを否定するわけではない」と表明。施設局が委託している民間業者の設置作業をサポートする名目で海自の潜水要員を動員するとみられるが、自衛隊員が災害や国際協力以外の活動に参加する法的根拠については明らかにしていない。

 自衛隊が米軍基地建設に絡む調査活動に協力するのは極めて異例。反対する市民グループらは「海自を派遣し、威圧的に調査を実施するのは民主的なやり方ではない」と反発を強めている。

 海自の支援については仲井真弘多知事も「県民感情を考えるとあまり好ましいとは思わない。誤解を生むようなことは避けた方がいい」と否定的な見解を示している。


■資料12
毎日新聞 2007年6月6日22時4分配信
<自衛隊監視活動>イラク派遣反対の団体など

 共産党は6日、防衛相の直轄部隊「情報保全隊」が、自衛隊のイラク派遣に反対する全国の市民団体や野党議員の動向、デモ参加者の写真、記者の取材内容などを組織的に収集していたことを示す内部文書を入手した、と発表した。
 文書は03年11月から04年2月にかけて、陸自東北方面情報保全隊と保全隊本部が作成したとされる2種類で計166ページ。イラク派遣に対する市民団体の活動が週ごとに記録されている。また04年1月の記録で、民主党の増子輝彦衆院議員(現参院議員)が、隊OBらが組織する「隊友会」の祝辞でイラク派遣に反対したことに触れ、「派遣を誹謗(ひぼう)などとしている。

 報道機関については「青森駐屯地から退庁する隊員に取材を実施」などの記載がある。毎日新聞の記事については、04年2月21日の朝刊でイラクに赴く自衛隊員の安全を祈って全国に「黄色いハンカチ運動」が広がり、この動きに映画監督の山田洋次氏が異議を唱えていると報道したことに言及。「批判的な考えを表明している映画監督の回答を掲載」などと記録。登場する団体・個人数は290に上る。

 志位和夫・共産党委員長は「資料は自衛隊関係者から入手した。結社、表現の自由などを脅かす憲法違反の行為で、こうした監視活動はただちに中止すべきだ」と述べた。

 これに対し、久間章生防衛相は同日夕、「当時は(イラク派遣への)反対運動もあり、隊員や家族を安心させることが目的だった」と述べ、問題ないとの認識を示した。文書の真偽については「3週間で破棄する報告文書だから、調べようがない。内容が正しいかどうかも分からない」と話した。守屋武昌事務次官は「防衛省設置法に基づく調査・研究であり、(陸上自衛隊の)訓令で情報保全隊に与えられた情報収集活動」と違法性を否定。また写真撮影については「部内限りの資料で(肖像権の侵害などの)憲法違反にはあたらない」と釈明した。【日下部聡、本多健】


■資料13
『朝日新聞』2003年6月30日付より
国民保護法制、具体像は 久間章生氏と山内敏弘氏(対論)


久間:国民の生命・財産を守るために自由や権利を制限することはある。
   憲法も公共の福祉の名の下にやっている。
山内:憲法上、公共の福祉というのは人権相互間の調製原理だ。
   公共の福祉は国家の独立や安全などという人権を超える外在的な価値ではない。
   特に9条は軍事に公共性を認めていない。
久間:国家の安全のために個人の命を差し出せなどとは言わない。
   が、90人の国民を救うために10人の犠牲はやむを得ないとの判断はあり得る。
山内:判断の正しさが疑われるときに、判断の犠牲になった国民はたまったものじゃない。
久間:それで救われた方は助かる。
山内:そういう犠牲を生まないために戦争をしないことが、憲法の要請する政治の責任だ。


■資料14
 平成19年1月26日 国会(衆・参)での施政方針に関する安倍首相演説より 

昨年九月、私は、総理に就任した際、安倍内閣の目指す日本の姿は、世界の人々があこがれと尊敬を抱き、子供たちの世代が自信と誇りを持つことができるように、活力とチャンスと優しさに満ちあふれ、自律の精神を大事にする、世界に開かれた「美しい国、日本」であることを国民の皆様にお示ししました。(中略)そのためには、終戦後の焼け跡から出発して、先輩方が築き上げてきた、輝かしい戦後の日本の成功モデルに安住してはなりません。憲法を頂点とした、行政システム、教育、経済、雇用、国と地方の関係、外交、安全保障などの基本的枠組みの多くが、二十一世紀の時代の大きな変化についていけなくなっていることはもはや明らかです。我々が直面しているさまざまな変化は、私が生まれ育った時代、すなわち、テレビ、冷蔵庫、洗濯機が三種の神器ともてはやされていた時代にはおよそ想像もつかなかったものばかりです。今こそ、これらの戦後レジームを原点にさかのぼって大胆に見直し、新たな船出をすべきときが来ています。「美しい国、日本」の実現に向けて、次の五十年、百年の時代の荒波に耐え得る新たな国家像を描いていくことこそ私の使命であります。(中略)福沢諭吉は、士(さむらい)の気風とは「出来難き事を好んで之を勤るの心」と述べています。困難なことをひるまずに前向きに取り組む心、この心こそ、明治維新から近代日本をつくっていったのではないでしょうか。
 日本とみずからの可能性を信じ、ともに未来を切り開いていこうではありませんか。


■資料15
東京都のホームページ広報より
横田基地及び厚木基地における夜間連続離着陸訓練(NLP)の中止要請について
平成17年1月14日 知事本局
 平成17年1月13日、東京防衛施設局から、米軍が横田基地及び厚木基地において夜間連続離着陸訓練(NLP)を実施する旨の通告を受けました。
 東京都は、訓練の実施による航空機の騒音と事故への不安のために、都民の平穏な生活が損なわれることを見過ごすことはできないという観点から、下記のとおり中止を要請しましたのでお知らせします。(中略)
(1)硫黄島における夜間連続離着陸訓練の代替訓練
 1)硫黄島における訓練期間 平成17年1月18日(火)~1月23日(日)
 2)硫黄島における天候等の事情により所要の訓練が実施できない場合の代替訓練
 ア 期間 平成17年1月18日(火)~1月23日(日)
 イ 時間 18時00分~22時00分


■資料16
 憲法メルトダウン

 漫画で考える憲法「改正」第2弾

 国民が国家に命令される日

伊藤真さんの推薦文
 自衛隊はもはや軍隊だし,外国から攻められた時に国民を守る軍隊は必要―――。このような理由による憲法「改正」論の問題点を,適切かつ強烈に炙り出している漫画だ。
 一気に読ませるスピーディーなストーリーは憲法の本質の理解にも進んでいく。

申込先FAX 03-3454-6559


■資料17
 映画「日本の青空」

 あらすじ/戦後まもなくの日本では民主主義国家の形成に向けて知識人たちがいち早く行動を開始する。大日本帝国憲法にかわる、真に民主的な新憲法は民間人から生まれてしかるべきだという気運が彼らを取り巻いていた。鈴木安蔵(高橋和也)はそんな時代の流れの中で高野岩三郎(加藤剛)、森戸辰男(鹿島信哉)、室伏高信(真実一路)、岩淵辰雄(山下洵一郎)、杉森孝次郎(坂部文昭)らと民間の「憲法研究会」を結成する。メンバー唯一の憲法学者である安蔵を中心に、彼らは新しい時代に求められるべき憲法を探るため草案完成に向け論議を重ねて力を尽くす。
 日本政府によって作成された憲法草案は大日本帝国憲法と基本的には代わり映えしないものでGHQ側にあっさりとはね返された。対して、「憲法研究会」が熟考を重ね、GHQに提出した草案は、真に民主的なものであると高く評価され、GHQ案に多大な影響を与えることに・・・・


■資料18
日本国憲法の改正手続に関する法律

第一条 この法律は、日本国憲法第九十六条に定める日本国憲法の改正(以下「憲法改正」という。)について、国民の承認に係る投票(以下「国民投票」という。)に関する手続を定めるとともに、あわせて憲法改正の発議に係る手続の整備を行うものとする。

(開票)
第八十条 開票管理者は、開票立会人立会いの上、投票箱を開き、まず第六十三条第三項及び第五項の規定による投票を調査し、開票立会人の意見を聴き、その投票を受理するかどうかを決定しなければならない。
  2 開票管理者は、開票立会人とともに、各投票所及び期日前投票所の投票を開票区ごとに混同して、投票を点検しなければならない。
  3 開票管理者は、投票の点検を終わったときは、直ちにその結果を国民投票分会長に報告しなければならない。

(国民投票の結果の報告及び告示等)
第九十八条 国民投票長は、第九十六条第三項及び第四項の規定による調査を終わったときは、国民投票録の写しを添えて、直ちにその結果を中央選挙管理会に報告しなければならない。
 2 中央選挙管理会は、前項又は第百三十五条第六項後段の報告を受けたときは、直ちに憲法改正案に対する賛成の投票の数及び反対の投票の数、投票総数(憲法改正案に対する賛成の投票の数及び反対の投票の数を合計した数をいう。)並びに憲法改正案に対する賛成の投票の数が当該投票総数の二分の一を超える旨又は超えない旨を官報で告示するとともに、総務大臣を通じ内閣総理大臣に通知しなければならない。

(公務員及び教育者の地位利用による国民投票運動の禁止)
第百三条 国若しくは地方公共団体の公務員又は特定独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第二項に規定する特定独立行政法人をいう。第百十一条において同じ。)若しくは特定地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第二項に規定する特定地方独立行政法人をいう。第百十一条において同じ。)の役員若しくは職員又は公職選挙法第百三十六条の二第一項第二号に規定する公庫の役職員は、その地位にあるために特に国民投票運動を効果的に行い得る影響力又は便宜を利用して、国民投票運動をすることができない。
 2 教育者(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に規定する学校の長及び教員をいう。)は、学校の児童、生徒及び学生に対する教育上の地位にあるために特に国民投票運動を効果的に行い得る影響力又は便益を利用して、国民投票運動をすることができない。

(投票日前の国民投票運動のための広告放送の制限)
第百五条 何人も、国民投票の期日前十四日に当たる日から国民投票の期日までの間においては、次条の規定による場合を除くほか、一般放送事業者等の放送設備を使用して、国民投票運動のための広告放送をし、又はさせることができない。

(組織的多数人買収及び利害誘導罪)
第百九条 国民投票に関し、次に掲げる行為をした者は、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
 一 組織により、多数の投票人に対し、憲法改正案に対する賛成又は反対の投票をし又はしないようその旨を明示して勧誘して、その投票をし又はしないことの報酬として、金銭若しくは憲法改正案に対する賛成若しくは反対の投票をし若しくはしないことに影響を与えるに足りる物品その他の財産上の利益(多数の者に対する意見の表明の手段として通常用いられないものに限る。)若しくは公私の職務の供与をし、若しくはその供与の申込み若しくは約束をし、又は憲法改正案に対する賛成若しくは反対の投票をし若しくはしないことに影響を与えるに足りる供応接待をし、若しくはその申込み若しくは約束をしたとき。(以下略)

 第六章の二 日本国憲法の改正の発議
第六十八条の二 議員が日本国憲法の改正案(以下「憲法改正案」という。)の原案(以下「憲法改正原案」という。)を発議するには、第五十六条第一項の規定にかかわらず、衆議院においては議員百人以上、参議院においては議員五十人以上の賛成を要する。
第六十八条の三 前条の憲法改正原案の発議に当たつては、内容において関連する事項ごとに区分して行うものとする。

附 則
第一条 この法律は、公布の日から起算して三年を経過した日から施行する。ただし、第六章の規定(国会法第十一章の二の次に一章を加える改正規定を除く。)並びに附則第四条、第六条及び第七条の規定は公布の日以後初めて召集される国会の召集の日から、附則第三条第一項、第十一条及び第十二条の規定は公布の日から施行する。
  (→既に憲法調査会は「憲法審査会」に変わってしまった。)


■資料19

 日本国憲法の改正手続に関する法律の参議院付帯決議

一、国民投票の対象・範囲については、憲法審査会において、その意義及び必要性の有無等について十分な検討を加え、適切な措置を講じるように努めること。
一、成年年齢に関する公職選挙法、民法等の関連法令については、十分に国民の意見を反映させて検討を加えるとともに、本法施行までに必要な法制上の措置を完了するように努めること。
一、憲法改正原案の発議に当たり、内容に関する関連性の判断は、その判断基準を明らかにするとともに、外部有識者の意見も踏まえ、適切かつ慎重に行うこと。
一、国民投票の期日に関する議決について両院の議決の不一致が生じた場合の調整について必要な措置を講じること。
一、国会による発議の公示と中央選挙管理会による投票期日の告示は、同日の官報により実施できるよう努めること。
一、低投票率により憲法改正の正当性に疑義が生じないよう、憲法審査会において本法施行までに最低投票率制度の意義・是非について検討を加えること。
一、在外投票については、投票の機会が十分に保障されるよう、万全の措置を講じること。
一、国民投票広報協議会の運営に際しては、要旨の作成、賛成意見、反対意見の集約に当たり、外部有識者の知見等を活用し、客観性、正確性、中立性、公正性が確保されるように十分に留意すること。
一、国民投票公報は、発議後可能な限り早期に投票権者の元に確実に届くように配慮するとともに、国民の情報入手手段が多様化されている実態にかんがみ、公式サイトを設置するなど周知手段を工夫すること。
一、国民投票の結果告示においては、棄権の意思が明確に表示されるよう、白票の数も明示するものとすること。
一、公務員等及び教育者の地位利用による国民投票運動の規制については、意見表明の自由、学問の自由、教育の自由等を侵害することとならないよう特に慎重な運用を図るとともに、禁止される行為と許容される行為を明確化するなど、その基準と表現を検討すること。
一、罰則について、構成要件の明確化を図るなどの観点から検討を加え、必要な法制上の措置も含めて検討すること。
一、テレビ・ラジオの有料広告規制については、公平性を確保するためのメディア関係者の自主的な努力を尊重するとともに、本法施行までに必要な検討を加えること。
一、罰則の適用に当たっては、公職選挙運動の規制との峻別に留意するとともに、国民の憲法改正に関する意見表明・運動等が萎縮し制約されることのないよう慎重に運用すること。
一、憲法審査会においては、いわゆる凍結期間である三年間は、憲法調査会報告書で指摘された課題等について十分な調査を行うこと。
一、憲法審査会における審査手続及び運営については、憲法改正原案の重要性にかんがみ、定足数や議決要件等を明定するとともに、その審議に当たっては、少数会派にも十分配慮すること。
一、憲法改正の重要性にかんがみ、憲法審査会においては、国民への情報提供に努め、また、国民の意見を反映するよう、公聴会の実施、請願審査の充実等に努めること。
一、合同審査会の開催に当たっては、衆参各院の独立性、自主性にかんがみ、各院の意思を十分尊重すること。
                                      右決議する。


■資料20
 参議院 日本国憲法に関する調査委員会 平成19年5月11日議事録より

○近藤正道君 社会民主党・護憲連合を代表し、与党案に対する反対討論を行います。
 初めに、本日の憲法調査特別委員会をもって審議が打ち切られたことに強く抗議をいたします。これは与党と民主党の両筆頭理事間の合意を基に、我々の意見を聞くこともなく一方的に決められたことであります。我々は筆頭間協議で審議打切りを決めたことなど承諾した覚えはありません。少数政党をないがしろにし、民主主義を踏みにじるやり方であり、断じて容認できません。
 法案は、憲法改正の手続を定めるものであり、慎重の上にも慎重を期するのが当然であります。国民の多くも慎重な審議を望んでおりました。しかも、与党案には多くの欠陥があることが参考人質疑や地方公聴会を通じてますます明らかになっていたのであります。重要な中央公聴会の開催など、本格的な審議はこれからだったはずであります。委員長の今回の対応は不信任に値すると考えます。
 採決後に提案されることになっている附帯決議の数の多さが取りも直さず審議が尽くされてないことを示しております。しかも、議員立法に対する附帯決議であり、議員が自分でやることに注文を付けることなど聞いたこともありません。法案を修正すれば済む話ではありませんか。これは良識の府である参議院にとって汚点となるものであり、この国の将来に大きな禍根を残すものであります。
 法案に対する反対理由を申し上げます。
 第一は、与党案が改憲と一体となった改憲準備法案だからであり、公正な単なる手続法ではないからであります。だからこそ、憲法改正を参議院選挙の最大の争点に掲げる安倍総理は、国会に介入してまで与党案の早期成立を表明したではありませんか。しかも、安倍総理の言う戦後レジームからの脱却とは、正に戦前のシステムや価値観への回帰であり、自民党新憲法草案の思想そのものであります。次の国会から設置されることになる憲法審査会では、九条改憲を始め、自民党新憲法草案をベースにした改憲論議が行われるのは火を見るよりも明らかであります。
 第二は、最低投票率の定めがないことであります。
 国民は、国の最高法規である憲法の改正にふさわしい投票率が必要だと考えております。多くの参考人からも最低投票率を設けるべきとの意見が述べられてまいりました。与党の最低投票率は憲法上疑義があるとの答弁にもかかわらず、最低投票率の規定は憲法違反だとする参考人はいなかったのであります。与党のもくろみは明らかであり、憲法改正のハードルを低くして改憲を容易にすること以外にありません。
 第三は、公務員や教員について、地位利用による投票運動の禁止、政治的行為の制限を図ろうとしているからであります。しかも、どのような行為が許され、どのような行為が許されないのか分からないのであります。五百万人以上にも及ぶ公務員や教員を一律に萎縮させるおそれの強い二重の規制は憲法上許されません。
 憲法改正国民投票運動は、一般的な選挙運動とは異なります。国の根本を決めるものであり、公務員であれ教員であれ、その賛否をめぐる運動は自由とすべきです。公務員、教員の表現の自由、運動の自由を奪う規制は許されません。
 第四は、テレビ、ラジオの有料広告が野放しで、やりたい放題になっていることであります。
 何十億、何百億とも言われる広告料を一体だれが出せるというのですか。有料広告は資金力のある個人や団体に独占されることは明らかであります。自由で公正な国民の意思形成を妨げる有料広告は、適正なルールができないのであれば全面禁止にすべきであります。
 その他、与党案には、広報協議会の在り方や投票方法など、問題点は数限りなくあります。正に欠陥法案であり、国民不在の国民投票法案です。このような与党案は断じて認めるわけにはいきません。
 以上申し上げまして、私の反対討論を終わります。


■資料21
1949年4月「公法研究会」(丸山真男ら政治・法学者で構成)が「憲法改正意見」を発表。

・前文の「日本国民」を「日本人民」にする
・天皇を「象徴」ではなく「儀章」
・第9条第1項から「国際紛争を解決する手段としては」を削除
・第9条第2項の「前項の目的を達するため」を「如何なる目的のためにも」と改める


■資料22
 鈴木安蔵「新憲法 解説と批判」(1946年11月)より

 序言
 日本国憲法は公布された。
 それは,日本再建の根本基準を規定したものであるが,現実に,はたして真の民主主義日本,平和国家日本が実現されるかいなかは,この憲法が,いかに運用されるかに,かかっている。
 そしてその運用のいかんは,全国民が,この憲法を,どのやうに解するか,に過半がかかっている。われわれは,冷静に厳粛に,新憲法制定の意義,新憲法の根本精神・原則を,先づ正しく理解することに努力しねばならない。

結語
 憲法は国家存立の根本様式を定め,国民生活の基準たるべき国家最高の法であるが,民主主義の下においては,人民主権の原則,すなわち人民が国家の主権であるとの原則を出発点とするものであるから,憲法もまた全人民自身の徹底的な研究,自由な討議,十二分の理解のうえに立つ自発的自主的な提案によって制定されねばならない。(中略)かかる原則,宣言に真にふさわしい全国民的な徹底的な討議,提案,それにもとづく制定の機会,余裕をもちえなかったことは,諸種の国際事情のためでもあったろうが,それよりも,吉田,幣原の保守的官僚的内閣が,真に民主的憲法を制定しようとする熱情も意欲も有しなかったための結果であって,はなはだ遺憾である。(中略)
国民こそが統治権の根源であり,総覧者となったのであって国民の責任今日のごとく重大なるはないのである。


■資料23
戦争絶滅受合法案

 戦争行為の開始後又は宣戦布告の効力の生じたる後、十時間以内に次の処置をとるべきこと。
 即ち下の各項に該当する者を最下級の兵卒として召集し、出来るだけ早くこれを最前線に送り、敵の砲火の下に実戦に従わしむべし。

一、国家の元首。但し君主たると大統領たるとを問わず、尤も男子たること。
二、国家の元首の男性の親族にして十六歳に達せる者。
三、総理大臣、及び各国務大臣、並びに次官。
四、国民によって選出されたる立法部の男性の代議士。但し戦争に反対の投票を為したる者は之を除く。
五、キリスト教又は他の寺院の僧正、管長、その他の高僧にして公然戦争に反対せざりし者。

上記の有資格者は、戦争継続中、兵卒として召集さるべきものにして、本人の年齢、健康状態等を斟酌すべからず。但し健康状態に就ては召集後軍医官の検査を受けしむべし。
以上に加えて、上記の有資格者の妻、娘、姉妹等は、戦争継続中、看護婦又は使役婦として召集し、最も砲火に接近したる野戦病院に勤務せしむべし


■資料24
 太宰治「十二月八日」(昭和17年2月の婦人公論社に発表)より
「大本営陸海軍部発表。帝国陸海軍は今八日未明西太平洋において米英軍と戦闘状態に入れり。」
 しめ切った雨戸のすきまから、まっくらな私の部屋に、光のさし込むように強くあざやかに聞えた。二度、朗々と繰り返した。それを、じっと聞いているうちに、私の人間は変ってしまった。強い光線を受けて、からだが透明になるような感じ。あるいは、聖霊の息吹きを受けて、つめたい花びらをいちまい胸の中に宿したような気持ち。日本も、けさから、ちがう日本になったのだ。(中略)
 重大なニュウスが続々と発表せられている。比島、グワム空襲。ハワイ大爆撃。米国艦隊全滅す。帝国政府声明。全身が震えて恥ずかしい程だった。みんなに感謝したかった。私が市場のラジオの前に、じっと立ちつくしていたら、二、三人の女のひとが、聞いて行きましょうと言いながら私のまわりに集って来た。二、三人が、四、五人になり、十人ちかくなった。
 市場を出て主人の煙草を買いに駅の売店に行く。町の様子は、少しも変っていない。ただ、八百屋さんの前に、ラジオニュウスを書き上げた紙が貼られているだけ。店先の様子も、人の会話も、平生とあまり変っていない。この静粛が、たのもしいのだ。


■資料25
 伊藤整「十二月八日の記録」より

 私は急激な感動の中で、妙に静かに、ああこれでいい、これで大丈夫だ、もう決まったのだ、と安堵の念の湧くのを覚えた。この開始された米英相手の戦争に、予想のような重っ苦しさはちっとも感じられなかった。方向をはっきりと与えられた喜び、弾むような身の軽さとがあって、不思議であった。


■資料26
 武者小路実篤「大東亜戦争私感」より

亜細亜の興亡はこの戦ひにかかつてゐる。日本はどうしても勝ちぬく責任があるのだ。日本の為ばかりでなく、亜細亜の代表者として (中略)
 一部の欧米人は自分達の方を亜細亜人種より優等な人種だと思ひ、我等を奴隷あつかひしても人道上少しもさしつかへないといふ顔をしてゐた。この不正に対して抗議を申し込む実力を持つてゐるのは日本だけであることは、公平に見て誰もが認めなければならない事実と思ふ


■資料27
 加藤周一「羊の歌」より

 「ぼくは愉快だね,軍歌をうたいだしたい気もちだ」とある大学の教授はいった。米国の太平洋艦隊は全滅した。「痛快だね」と学生たちはいった。新聞では,有名な歌人が,「真珠湾」の歌をつくり,詩人が,生きてこの盛事に臨んだことを,天に感謝していた。翌月の雑誌では,学識経験者が,これこそ「近代の終焉」であるといい,「大東亜共栄圏への道」はひらけて,大日本帝国の前途は洋々としていると書いた。(中略)
 私は,そのよろこびを暗澹たる気持ちで眺めていた。そのときほど私が東京の人々を遠くに感じたことはない。(中略)「真珠湾」の日に,私は歓呼する人々のなかの一人ではなかった。


■資料28

私のブログ(http://tukui.blog55.fc2.com/)より

★インスタント憲法差し替え法(=改憲手続簡略化法≒国民投票法)について,
   「むつかしくて,よくわかんない」
というのが大多数の国民の方々の反応のようです。
 実は,法律の専門家と思われている弁護士も,大半はよく分かっていないのです。
 たしかに,手続法というのは,もともと技術的で,議論や論点も細かいし,条文自体もとっつきにくいでしょう。
 ですから,社会の関心が高まらないのも無理もありません。
 やはり分かりやすく問題点を考える必要があるでしょう。
 私は,投票要件の一つをとっても,とんでもない悪法だと言い切れると思っています。
 しばらくは,そこの一点突破で,主張をしていきたいと思います。
 分かりやすく伝えるためにどうするか・・・・
 ちょっと,池田香代子さんの手法を借りて,
  「100人の村」
スタイルで,考えてみたいと思います。
----------------------------------------------------------
 日本がもし100人の村だったら

 憲法改正案の投票日に,
   40人は,投票に行かず遊びに行きます
    5人は,考えはあるけれどあえて投票に行きません
   25人は,政府の改正案に賛成しました
   24人は,政府の改正案に反対しました
    5人は,よく分からないので白票にしました
    1人は,投票用紙を書き間違えてしまいました

さあ,これで日本村は,戦争ができる国になりました。
村人の人権より,村の都合の方を優先する国になりました。
法の支配が失われ,村長が大きな権限を持つ国になりました。
----------------------------------------------------------
 さて,ここで,シュミレートしたように,100人のうち25人の賛成で改憲が可能になるという点が問題です。
 憲法96条は,次のように定めています。
「この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。」
 この条文の「その過半数」というのをどう見るのか,が問題です。
 憲法の学説上は,3説あります。
  A 有権者総数説(100人のうち51人の賛成が必要)
  B 投票総数説(55人のうち28人の賛成が必要)
  C 有効投票総数説(49人のうち25人の賛成が必要)
このうち,今回の法案はC説に立っているわけです。
 学説はいろいろあります。明治憲法を知っている学者さんたちは,結構,C説でよいとする人もいます。しかし,条文の書き方からすると,
   「国民の過半数」
と読むのが素直でしょうから,A説(100人説)が正しいでしょうね。
 ちなみに,鈴木安蔵の憲法研究会「憲法草案要綱」(日本国憲法の叩き台になった私案です。→詳しくは,「日本国憲法の作者は日本人(Made in Japan)」をご覧下さい。)には,次のような条文になっていました。
一、憲法ハ立法ニヨリ改正ス但シ議員ノ三分ノ二以上ノ出席及出席議員ノ半数以上ノ同意アルヲ要ス
国民請願ニ基キ国民投票ヲ以テ憲法ノ改正ヲ決スル場合ニ於テハ有権者ノ過半数ノ同意アルコトヲ要ス
 やっぱり,有権者総数(A説)を前提にしています。
 いずれにしても,たった25人で憲法を根本的に変えてしまえちゃうというのはおかしいと思いますよ。
 そのことを多くの人に知っていただきたいです。

★歴史上わたしたちはどこにいるのか
 ある出来事を,歴史的に評価するためには,少なくとも60年の年月が必要だと言われる。
 ちょうど60年で一回り、という経験則があるのだろう。
 人間という生物の「心」や「考え」の賞味期間,あるいは「記憶」の限界が、それぐらいの期間、ということなのかも知れない。
 「不変の憲法」の時代は、昨日の国民投票法の成立で、一つの節目を迎えることになった。
 現在の「日本国憲法」は、放っておけば、無くなってしまう。
 もし、このままの形で置いておこうとするなら、これまでのように、ただボォーっとしているだけではダメである。
 積極的に、能動的に、これを支えていく動きが必要である。
 この国に,本当に民主主義が生きているのかどうか、私たち自身が試されているということだろう。
 2つ前の歴史のクールの流れを振り返ってみよう。
1 第一次世界大戦による好景気で成金者が増える 【好景気】
        ↓
2 しかし、大戦直後から過剰設備投資等の影響で、景気が悪化 【景気後退】
        ↓
3 大正デモクラシーの高揚=護憲運動(憲政擁護運動)が高まる 【目覚めの兆し】
        ↓
4 関東大震災と朝鮮人等大虐殺で価値観の転換 【反動の契機】
        ↓
5 深刻な恐慌、スラムの形成、労働争議の激化などが起きる 【社会の貧困】
        ↓
6 ヒステリックな国民感情が蔓延する 【民衆ヒステリー】
        ↓
7 普通選挙法と同時に治安維持法が成立する 【悪法の成立】
        ↓
8 国家主義とマルクス主義の活発な論争 【最後の抵抗】
        ↓
9 治安維持法改正等により、共産主義弾圧 帝国主義、軍国主義の台頭 【国粋・全体主義化】
        ↓
10 第2次世界大戦へ 【破滅】
 多少の前後はあるかも知れないが、ざっとこんな流れかなと思う。
 こうしてみると、ここ最近の出来事の流れは,このころに酷似しているように感じざるを得ない。
1 バブル好景気 【好景気】
        ↓
2 バブル崩壊により景気が悪化 【景気後退】
        ↓
3 細川内閣で政権交代するなど一時的に民主主義への期待が高まる【目覚めの兆し】
        ↓
4 阪神・淡路大震災,地下鉄サリン事件,須磨少年事件等 【反動の契機】
 (※震災が,関東大震災とは違う展開を見せた点は,唯一よかった点)
        ↓
5 格差社会、貧困層増大、失業者増大 【社会の貧困】
        ↓
6 小泉政権下の単細胞的な国民感情の蔓延 【民衆ヒステリー】
        ↓
7 国民投票法が制定され、共謀罪は検討中 【悪法の成立】


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