上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
「財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構」という法人があります。

ansinanzen.jpg その中に「安全安心社会研究所」という機関があります。

 その研究所で「住の安全安心に関する研究」というプロジェクトがあり,

 そのプロジェクトで「災害多発国での住宅政策のあり方に関する調査研究」という研究報告をまとめました。
(→こちらから入手できます。)

(・・・・・・・タイトルだけで,前置きが長くなりましたね)


 この報告書は,神戸新聞編集委員の磯辺康子さんが,研究員としてとりまとめたものです。

 神戸新聞は,息長く被災者と向き合っていますが,磯辺さんは同新聞社で一貫して震災問題に取り組んでいる方で,災害フィールドワークの第一人者といえます。(私は,そう思っている。)

 今回の報告書は,
     「研究報告」
ということですから,なんとなくアカデミックで,なんとなく難しそうに見えますが,そこは研究員が新聞記者なので,見事な仕事ぶりで,現場主義が貫かれていて,調査の部分は,実際に被災地の現地に出向いて取材した内容がレポートされています。

 この報告書では,災害時の住宅政策として,6つの提言を掲げています。

1)「防災」と「復興」を一体化して対策を考えるべき
  ~「耐震化」だけで被害を救うことはできない

2)住宅再建のための選択肢を幅広く用意すべき
  ~公助,共助の連携による総合的な復興支援が必要だ

3)被災者生活再建支援法を見直そう
  ~最も数が多く救済が薄い中堅所得者層を救えるようにすべき

4)補修への支援充実
  ~再建だけしか支援していないが,住宅ストックを生かす支援をすべき

5)「住宅」と「暮らし」を一体と捉える支援をすべき
  ~生業を再生することで「復興感」を生むことが出来る

6)高齢社会での住のあり方を再考すべき
  ~加齢,虚弱化で希薄になる地域とのつながりを認識すべき


私は,これら提言に,全面的に賛成です。


 磯辺さんは,今般の参議院選についても,「防災」や「生活再建支援法」とからめて検討すべきではないかという記事を書かれています。
(→こちらです。)
 その素晴らしい視点に,たいへん感銘を受けました。
阪神・淡路大震災後の選挙 かすむ「防災」どう問う
生活再建支援法 参院選で対応に注目


 阪神・淡路大震災の後、各地で地震や水害が相次ぎ、そのたびに復興や防災対策が課題として浮上したが、選挙の大きな争点にはなりにくい。七月に予定される参院選も、関心は「年金問題」に集中している。しかし、今年は「被災者生活再建支援法」の改正を来年に控える重要な時期に当たり、各党の対応が注目される。阪神・淡路大震災以降の選挙で、「復興」「防災」はどう扱われてきたのか。兵庫県内の国政選挙での論戦や結果を中心に、十二年間を振り返る。(磯辺康子)

 以下,記事全文を引用します。
   ↓

***ランキング参加中***応援クリックお願いします応援クリックお願いします応援クリックお願いします
          
阪神・淡路大震災後の選挙 かすむ「防災」どう問う

生活再建支援法 参院選で対応に注目

 ■亥年選挙

 阪神・淡路大震災が起きた一九九五年は今年と同じく、統一地方選と参院選があった。十二年に一度、この二つの選挙が重なる「亥(い)年」は、統一選の「選挙疲れ」で参院選の投票率が下がるといわれる。

 十二年前の参院選は、震災からわずか半年後。避難所で暮らす被災者も多く、兵庫選挙区の各候補者は「住宅再建の支援」「個人補償」を口々に訴えた。しかし、県内の投票率は38・29%にとどまり、補欠選を除く通常選挙で過去最低を記録。「政治に対する被災者の失望感の表れ」ともいわれた。

 九六年の衆院選は、小選挙区比例代表並立制での初の選挙となった。県内十二選挙区の立候補者に神戸新聞社が行ったアンケートでは、五十四人のうち五十一人が、被災者への個人補償について「何らかの形で実現を図るべき」と答えた。

 個人補償の実現を訴えた共産は、被災地を中心に票を伸ばし、県内の得票率は衆院選で結党以来最高を記録。大政党に有利な小選挙区で議席は獲得できなかったが、比例で一人が復活、兵庫で六年ぶりの議席奪回を果たした。

 ■支援法「不十分」

 阪神・淡路大震災の被災地の訴えが「被災者生活再建支援法」の成立という形で実った九八年にも、参院選があった。

 震災から三年以上を経て、復興は大きな争点とはならず、神戸新聞社が県内有権者に行った世論調査での関心は「景気対策」が約五割でトップ。「震災対策」は、九五年参院選の9・8%から2・9%にまで下がった。

 橋本政権の経済対策が問われたこの参院選は、全国的に自民が大敗した。県内では、震災から三年半の復興施策に対する有権者の厳しい評価も重なり、民主と共産が勝利。自民が兵庫で三十年ぶりに議席を落とした。

 二〇〇一年の参院選は、貝原俊民・兵庫県知事の辞任に伴う知事選とのダブル選挙、という予想外の展開となった。

 改選数二に対して八人が立候補する激戦。九八年参院選とはうって変わり、「小泉旋風」で自民が圧勝した。自民候補が大量得票でトップ当選を果たし、二議席目は民主が獲得した。

 神戸新聞社が候補者を対象に行ったアンケートでは、被災地の復興度の認識は「30―70%」とばらついたが、被災者生活再建支援法の内容については全員が「不十分」と回答した。

 ■防災は後景に?

 〇四年の参院選の直前には、被災者生活再建支援法が改正された。生活必需品の購入などに最高百万円を支給するそれまでの制度に加え、住宅の解体、整地費などに最高二百万円を支給する「居住安定支援制度」が新設されたが、住宅の建設・補修費は支給対象外となった。

 参院選は、改選数二に対し六人が立候補。神戸新聞社のアンケートでは、全員が「法改正し、住宅本体の建設費を支給すべき」と回答した。

 全国的には民主が躍進し、自民が苦戦した。兵庫では、民主新人がトップ当選し、自民が六年前に失った議席を確保。共産は落選し、県内の国会議席を失った。

 同年は、兵庫県で死者二十六人を出した台風23号をはじめ、全国で台風被害が相次いだ。十月には新潟県中越地震、翌〇五年の三月には福岡県西方沖地震があり、防災への意識は高まった。

 しかし、同年九月の衆院選では、小泉純一郎首相が掲げた「郵政民営化の是非」が最大の争点となり、他の課題はかすんだ。結果は、自民党の歴史的大勝。県内十二選挙区は、自民が十、公明が二議席を確保し、自民・公明の完勝だった。

 今回の参院選を前に、公約で地震、防災対策などに触れている党もあるが、中心的な政策は「年金」「改憲」「教育」などだ

 市民団体「公的援助法実現ネットワーク・被災者支援センター」(神戸市)の中島絢子代表は「住宅本体の再建費が対象にならず、被災程度や収入の条件がある今の支援法は不十分過ぎる」と指摘。「各地で災害が起きるなか、人間らしく生きるための居住確保について、もっと真剣に考えてほしい」と立候補者に求めている。
 被災者生活再建支援法 自然災害の被災世帯に最高300万円を支給する。住宅が全壊または大規模半壊した世帯が対象で、収入、年齢要件がある。①生活必需品の購入などに最高100万円を支給する「生活再建支援」②住宅の解体や整地費、賃貸住宅の家賃などに最高200万円を支給する「居住安定支援」―の2本だて。住宅の再建・補修・購入費は支給の対象にならない。

20070706073011.jpg


***ランキング参加中***応援クリックお願いします応援クリックお願いします応援クリックお願いします
          
Secret

TrackBackURL
→http://tukui.blog55.fc2.com/tb.php/393-e81f7caf
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。