上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 残留孤児訴訟は,政治的決着に向かうことになりました。
(過去エントリーは→H18/10/2分 H18/12/2分

 全国で訴訟があり,8件の判決のうち,ほとんどで国の責任が指摘されていました。
 しかし,結論として完全勝訴となったのが兵庫原告団の判決だけでした。
 原告団のみなさんもたいへん高齢ですので,早期解決の必要も高いという事情もありました。
 したがって,司法外の解決もやむを得ないところでした。

20070711073711.jpg もっとも,兵庫原告団としては,唯一の勝訴を得て,政府の政治責任もハッキリと勝ち取っていました。
 そして,年内にも言い渡される控訴審判決も良い手応えを感じていました。
 それだけに,全国の原告団の中で,最も苦渋の選択を強いられる立場だったと言えるでしょう。


 昨日,原告団の代表の方々と,安倍首相との面談がありました。
 融和的なムードの中,ある方が
   「生まれて初めて祖国の温かさを感じた。」
   「日本に帰ってきてよかった。」

と話しているのを聞くと,本当に良かったとジーンと来ましたが,
 その後に行われていた首相のコメントで,
   「裁判で対峙(たいじ)している不幸な状況を終わらせないといけないと考えていた。」
と述べたのを聞いて,
それなら,どうしてももっと早く決断ができなかったのか,という残念な思いも感じました。

 下記引用の新聞記事中の,初田さんは,昨日の首相会合の際に,代表の一人として,スピーチをされました。
 新聞やテレビで報道される歓迎一色の論調の中,
初田さんは,本当に「人間の尊厳の回復」を実感できるようにするために,まだまだ詰めの作業が残っていると気を引き締めておられたのではないかと推察します。

神戸新聞 2007/07/09 より引用
 「政府の責任、未解決」
 残留孤児支援で兵庫原告団

-------------------------------------------------

 中国残留孤児への生活支援策を政府与党プロジェクトチームが発表した九日、全国の残留孤児集団訴訟で唯一勝訴した兵庫訴訟原告・弁護団が、神戸司法記者クラブで会見した。原告らは「基本的に生活保護の枠組みを脱したもの」と支援策を評価すると同時に、「政府が責任を認めておらず、生活上の不安も残る」と、課題が残されていることも指摘した。

 宗藤泰而弁護団長は、支援策の給付金額について「老後の生活を送る上で、経済的な面で前進したといえる」と述べた。

 一方、兵庫訴訟は昨年十二月、神戸地裁が国の責任を認め、大阪高裁で控訴審が進行中。年内にも判決が言い渡される見通しだった。訴訟は今後、和解か訴えを取り下げることになる。

 これを踏まえ、宗藤団長は「兵庫の原告の多くは、高裁で国の責任を明確にしたいとの思いが強かった」と強調。「(支援策受け入れは)ぎりぎりの決断だった」と振り返った。

 原告団長の初田三雄さん(64)=伊丹市=も「現時点で、政府に感謝の気持ちはない。私たちの人権、尊厳はいまだに回復されておらず、政府がきちんと謝罪するまで、許すことはできない」と話した。


 なお,今回の政治決着の最大要因は,原告団のみなさんの頑張りと社会の支援・後押しがあったことは間違いありません。
 しかし,今現在,政府が危機感を抱いていることと無縁ではないでしょう。
(※ハンセン病事件では,熊本地裁の一審判決直後から政治的対応がありました。しかし,今回は,神戸地裁の勝訴判決後,今日まで7か月にわたる長きにわたって静観され続けてきた。)。
 ですから,政治には,常に緊張感が必要だ,ということを痛感する出来事でもありました。
 与党と野党の数的なバランスが求められる由縁です。


***ランキング参加中***応援クリックお願いします応援クリックお願いします応援クリックお願いします
          
Secret

TrackBackURL
→http://tukui.blog55.fc2.com/tb.php/402-4923d893
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。