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 選挙の終わった直後の7月30日,小田実さんが逝去さました。

9jouposuta.jpg

 小田さんは,たいへんお近くにお住まいだったのに,直接お会いしてお話を聞く機会が無く,残念でした。
 私にとっては,選挙の結果よりも,ずっとずっと大きなニュースでした。

 言うまでもなく,小田さんは「9条の会」の9賢人のうちのお一人でした。

 その中でも,小田さんは若くて元気で,ポスター中の「憲法9条,いまこそ旬」の名付け親でもありました。

 私の主活動である災害復興の問題でも,被災者生活再建支援法を成立させた市民運動の中心でもあったわけで,小田さんを失ったことは非常に大きな損失です。

 この時代の変わり目の日にこそ,そのことを強く感じます。

tyuryuufukkou.jpg 小田さんの遺書的な著作となった
   中流の復興
ですが,とっても小田的な本です。
 「世界的な広い視野」,「具体的な発想力」,「訴求力のある言葉」,「一見脈絡のない語り口」,「ペンの迫力」
など,小田さんの最期の作品として,非常に「らしさ」に富んでいたと思います。

 その中から,2~3のいかにも小田さんらしいフレーズを引用しておきます。
「国家というのはすぐに変わるでしょう。だから小泉にくっついていったら捨てられる。安倍にくっついていったら捨てられるでしょう。逆に,共産党についていっても捨てられるかもしれない。だから,政党主導で,共産党にいつまでもくっついているとか,自民党にいつまでもくっついているといことをしていたらダメなんです。ちがう形で自分たちのものをつくっていくことです。こちらが主になって,この政党に投票する。自分の政策をもっていれば,今日は共産党に投票する,次の日は社民党,次の日は自民党と市民主体で次から次に変える。そうなっていくのが,主権在民だと思います。」

「自衛のためには軍隊が必要だ,軍備を強化しなければならないと,政治家やマスコミがよく言いますが,私がそういう人たちのことを,非常に非現実的だと思います。私が,自衛隊は段階的に解消し,世界全体を非暴力の世界に変える努力を,憲法に基づいてやっていくべきだと主張すると,よく「非現実的だ」「理想論だ」と言われますが,そもそも日本は自衛のできる国なのか,という大問題から考えなければなりません。」
「戦争になっても,飛行機や新幹線が動き,食料がいつものようにふんだんにあると夢想しながら,「自衛のため」に軍隊を強化しなければならないと主張するのは,ものすごく非現実的で,夢物語です。そういうまやかしの「現実主義者」にふりまわされても仕方がないでしょう。」


「西洋とちがって血なまぐさくないこと,これが日本文学の本質だと思います。武士は全体の中のごく一部に過ぎない。今の風潮では,日本人の精神は武士道だというけど,それはウソです。「刀を差さない心,精神」のほうが,日本人の文化の根本にあったもので,「切り捨て御免」の武士の「刀を差した心,精神」は歴史の中の一部に過ぎなかったんです。」
「日本文化の本質は「女々しい」ものなんです。だから,かえって刀をもつと,滅茶苦茶に振り回す。西洋人は最初から刀をもっているから,ルールができています。慣れない者が刃物をもつとろくでもないことになるんです。(中略)日本人は武士ではないと。だから「玉砕」まで行くんだと。」

 小田さんは,あとがきの中で「帰国後,病院で受けた検査で,体調不良は末期-またはそれに近いガンであることが判明しました。」と語り,自分の余命をはっきりと意識しながら,書き続けておられました。

 政治の潮流が変わり,他方で,確実に改憲への動きが進み出したこの時期に,小田さんのペンが置かれたことの意味は,非常に大きいです。

 一つの時代の節目を象徴するようにさえ感じます。

 小田さんが訴え続けたものは,非常に明確で,一貫していました。
 私たちには,それを決して忘れずに,語り継いでいくことが求められているように思います。

 ご冥福をお祈りします。

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