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今日は防災の日です。

 ご存知のとおり、関東大震災(1923年)の起きた日ですけれども、「防災の日」と名付けられたのは1960年で、1959年の伊勢湾台風がきっかけです。
 災害法制の基本である災害対策基本法も、伊勢湾台風をきっかけに1961年に制定されました。
 災害対策のあり方を考えるのに、とてもふさわしい日だと思います。

 こういう日だからこそ、自然災害のことがちょっとでも頭の中をかすめた方は、是非、政府にパブリックコメントを送って下さい!
 パブコメの送信先は、
   こちら→http://www.iijnet.or.jp/cao/bousai/opinion-fukkou.html
が便利です。

 そういう時期なので、NHKでは先週から自然災害関係の特集をやっています。
 そんな中、昨日(8月31日)の教育テレビの『視点・論点』という21:50分からのヒジョーに地味な番組で、
    慶応義塾大学教授 片山善博氏
    「災害と住宅再建支援」

というのが放映されていました。
fukkoumission.jpg
 あまりに渋い(地味な)枠だったので、わたしもうっかり見過ごすところでした。

 先日、片山さんと共著で
   「災害復興とそのミッション 復興と憲法」
を出させていただきました(初版発行日は8月31日)。

 この本の中で、片山さんは、本当に目の覚めるような良いことを言っています。

  ◆災害復興のミッション(使命)は被災者の不安をなくすこと。

  ◆被災者が陥っている絶望を、希望に変える施策を行うこと。


 当たり前のように思われるかもしれませんが、現実の制度はそうなっていないのです。

20070326063537.jpg 災害にあった被災者は、地震によって1度目の絶望をします。
 そして、その後に、被災者支援制度への期待が裏切られ、2度目の絶望をします。
 現実の制度は、そんな冷たい制度になっているのです。

 私は、こういう制度の不備は、個人の尊重を謳っている憲法にそぐわないと考えます。
 災害復興の場面にこそ、憲法を生かすべきだと思うのです。
 それを訴えたのが、本書です。


 片山さんは、鳥取県知事として住宅再建制度を作った際、当時の中央官庁から散々の嫌がらせを受けたそうです。ある官僚からは、
    「個人の住宅への公的支援は憲法違反だ!」
とまで言われたそうです。
 片山さんは、それにひるむことなく、
   「憲法の第何条に違反してるんですか?」
と切り替えし、相手の官僚は何も言えず黙ってしまったというエピソードがあります。

 この話は、本の中にも出てきます。片山さんは、
   ◆憲法のミッションが分かっていれば、直ちにデタラメだと見抜けるはずだ
と言い切っています。
 憲法の本当の使い方を知る人だと感じます。

 この、デタラメ官僚の憲法の誤使用例については、片山さんが、国会の場で堂々と紹介しています。
 第154回衆議院 災害対策特別委員会 平成14年06月07日の議事録からの一部引用です。

…官僚の皆さん方は非常に冷たくて、憲法違反だ、根拠もないような憲法違反だという言葉がありまして、憲法第何条ですか、と私は何人もの人に聞きました。実際、そんなことを禁じた憲法はないわけでありまして、そういうことでありました…

 このときの国会の議事録はとても面白いので、後で引用をしておきます。

 憲法のことを真剣に考えている方!
 憲法は、議論の材料や、床の間に置いとく飾りではなく、生活に生かす道具です。
 是非、この災害復興支援制度の改正にあたり国民の声をあげましょう!


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第154回衆議院 災害対策特別委員会 平成14年06月07日の議事録より

○片山参考人 先ほどもちょっと申しましたけれども、被災住宅再建支援に乗り出そうとしたときに、霞が関は大変冷とうございました。
 私は、現場に立って、今現場で何が求められているか、この地域の本当の復興を目指すためには何をしなければいけないのかというのは、現場に立てばおよそわかるのであります。
 これは、私だけではなくて、私も含めた県庁の幹部が現場に出向いたわけでありますけれども、そのときのほとんどすべての者の印象であります。
 これは知事さん、やらなきゃいけませんねとみんな言ってくれました。
 ところが、霞が関に行きますと、現場から離れているものですから、現場の感覚がないわけであります。霞が関では何が一番重要かというと、それは制度であったり、予算当局との折衝であったりするわけでありまして、その辺が現場との間には大きなずれを生じさせる原因ではないかと私は思います。

 ですから、中央官庁の皆さん方も、災害なんかは特にそうでありますけれども、一たん何かあったときには、しかるべき人が直ちに現場に行っていただきたい。
 そういたしますと、現場で今何が求められているのか、現行の我が国の制度が現場とフィットするのかしないのか、ずれがないのか、そういうことを直感されると思います。

 さらに敷衍して言いますと、私は十月の十七日にこの住宅再建支援制度を発表したのでありますけれども、まあ、仁義ということでもありませんが、十月の十六日に上京いたしまして、中央官庁にあいさつかたがた、その事前報告に行きました。
 その際に、官僚の皆さん方は非常に冷たくて、憲法違反だ、根拠もないような憲法違反だという言葉がありまして、憲法第何条ですかと私は何人もの人に聞きました。
 実際、そんなことを禁じた憲法はないわけでありまして、そういうことでありましたが、一人、当時の自治大臣の西田先生は、私の言うことをじっくり聞いていただきまして、それは制度的にはできないことになっているんでしょうけれども、あなたの言うことはよくわかりますと言って、小さい声で、まあおやりなさいということを言っていただきまして、私は本当に、それは、そのときにほっといたしましたし、心の支えでありました。

 それから、もう一つ申し上げますと、その後、十月の二十日に、当時の自治省の幹部、財政の幹部の人に来ていただきまして、私みずから被災地を一緒になって案内したのでありますが、実際にその政府高官に現地を見ていただいて、そして、被災者の皆さんと話し合っていただきました。
 そうしますと、かなり見解が変わってまいりました。それまで本当に冷たかった、その冷え冷えとした態度が、余り非難がましいことを言われなくなって、だんだんそのうち、まあ、いいことをされましたねというような対応に変わってまいりました。

 やはり、私は、現場が重要だと思うのであります。
 制度も重要でありますけれども、制度はあくまで手段でありますから、やはり、現場に合わないときには制度も改変する、そういう柔軟な思考が霞が関には必要ではないかと思います。


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