今週末の9月9日に,「ひろげよう!9条の心」が開催されます。
(詳しくはこちらをどうぞ→http://tukui.blog55.fc2.com/blog-entry-463.html

hyirogeyo9jo_20070827063900.jpg この日に開催するのは,「9月9日を“9条記念日”で国民の祝日にしよう!」という,オモシロゲな発案からでした。
 そんでも,実際,この平成19年9月9日の9時9分に,全国同時一斉イベントをしよう,という動きもあるようで,盛り上がりの契機にするには,一つよさそうです。

 「ひろげよう!9条の心」で,当日,配布されるパンフレットに,私も案内文を掲載させていただくことになりました。
 当日前のフライングですが,ここで引用して,紹介させていただきましょう!

 お時間のある方は,是非,お越し下さい!!!

 “9条の心”にこそ本当のHAPPYがある

                   兵庫県弁護士9条の会 弁護士 津久井進

1 今年の「9条の心」は「ひろげる」こと


 「9条の心」の催しも,早いもので今年で4回目を迎えました。この日を迎え,静かに少しずつではありますが,幅広く,かつ,着実に“憲法の根”が広がっていく確かな手応えを感じつつあります。

 思えば,第1回の「9条の心」が開催されたのは2005年9月9日でしたが,その直後,衆議院の3分の2超を与党が占めるという思いがけない選挙劇がありました。あの日の「9条の心」の達成感は,すぐさま強い危機感に置き換えなければならなくなりました。

 それから2年が経ちました。この間に,政治状況は大きく変わりました。数を武器に次々に悪法が強行採決され,憲法喪失の危険が目の前に迫ってくる事態となりました。しかし,7月末の参議院選挙で,与党が歴史的な大敗を喫し,強く猛省を求められる結果となり,情勢は再び大きく変わりました。

 そんな中で開催されるのが今年の「ひろげよう!9条の心」です。今,私たちに求められることは,文字どおり「ひろげる」ことなんだろうと感じます。


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2 憲法をめぐる今の状況

 この丸2年の間に,「憲法」は,過去に例のないほど激しく翻弄されたといえるでしょう。

 小泉前首相は,郵政選挙で得た議席を盤石の礎に,ほしいままに政策を実行に移しました。まず,2005年10月28日には新憲法草案を公表しました。これは“改正案”ではなく,文字どおり「新憲法」であって,現憲法とは似ても似つかない別物です。

 これを旗印に,小泉政権では,徹底した競争主義を推し進め(=新自由主義),厳しい格差社会と深刻な貧困層を産み出して,平等権(14条)や生存権(25条)を危うくしました。そして,三位一体改革の名の下に,地方自治(第8章)を骨抜きにしてしまいました。さらには,終戦日の靖国参拝を強行し,政教分離(20条)をないがしろにしました。

 その後を引き継いだ安倍首相は,あたかも莫大な遺産を引き継いだ放蕩息子のごとく湯水のように多数議席を使って壊憲路線をひた走りました。まず,憲法体系を「戦後レジーム」と銘打ち,これを変えてしまうことこそ「美しい国」づくりなのだ,などというとんでもないスローガンを掲げました。

 そして,まず皮切りに教育基本法を「改正」して教育を受ける権利(26条)を台無しにしてしまいました。さらに,強行採決を繰り返して憲法の根幹の原理である「民主主義」を空洞化させました。9条に関しては,集団的自衛権に関する解釈変更を試みて,パンクしそうなムリヤリ9条解釈をさらにねじ曲げようとしています。何よりも重要なのは,硬性憲法(96条)に反するような国民投票法(正式名称は「日本国憲法の改正手続に関する法律」)を成立させてしまったことです。

 たった2年で,これほどまでに痛めつけられたことはなかったでしょう。大多数の国民から祝福を受けて誕生した「憲法君」が迎えた還暦の日は本当に悲しいものでした。

 もっとも,参議院大敗をきっかけに,安倍政権は自粛モードに入り,改憲論は少しトーンダウンしたような感があります。国民投票法に定める憲法審査会(=憲法改正の原案の策定等を行います。)の設置も,野党の抵抗で先送りになっています。そういう意味では,ほっと一息ついてもよさそうです。

 しかし,はっきりと護憲を主張した政党は議席を減らしたのも事実です。未だ憲法改正に賛成する人々も多く,世界に目を向けると平和の危機は既に現実のものとなっています。決して,安心できる状況とは言えそうにありません。

3 今こそ必要なもの


 改憲(壊憲)への時限爆弾はすでにセットされています。国民投票法ができてしまいましたから,放っておくと2010年5月18日には本格的に施行されます。それまでにやっておかなければならないことは山ほどありますが,3つだけ挙げておきましょう。

 まず最初に,悪法「国民投票法」の毒抜きをしなければなりません。国民投票法には18項目にわたる附帯決議が付きました。たとえば,最大の論点だった最低投票率についても「低投票率により憲法改正の正当性に疑義が生じないよう,憲法審査会において本法施行までに最低投票率制度の意義・是非について検討を加えること」などという附帯決議が付いて,問題が先送りされています。これらの宿題にきちんと対処しなければとんでもないことになってしまいます。

 次に,9条が訴える「平和」の意味を,広く日本中に,いや世界中に広げる活動をしなければなりません。憲法が何となく縁遠いものと感じられている理由の一つに,「今の日本は平和だから」という受け止め方があります。しかし,平和は空気みたいに当然に享受できるものではありません。そんなことは,世界に目を向ければすぐに分かることです。今,平和を切望している地域にこそ9条の価値を届けるべきなのかも知れません。9条の価値は,「平和の意味を知る」ことによってこそ感じられるのです。

 そして,憲法の本当の価値が「一人ひとりの幸福」を実現するためにあるのだ,ということを広げていく必要があります。個人尊重・幸福追求(13条)に込められた願いこそが,真の平和を実現するカギです。一人ひとりの人間が幸福を手にするために努力し,それを実現していくことこそ「9条の心」にふさわしいと思うのです。

 今日の一連のイベントは,この地球に生きるすべての人にHAPPYを広げる一つのきっかけとなるはずです。そして,憲法を生活に根づかせ,活かしていく取り組みの実践でもあります。「ひろげよう!9条の心」のタイトルには,そんな“今こそ必要なもの”の思いが込められています。


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