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 朝日新聞のWebのトップ記事だったので,弁護士人口に対する社会の関心は高いのだろうと感じました。

 弁護士の数が少ないことも一因となって,法的救済の手が及ばなかったり,敷居が高かったりするのでしょうから,弁護士人口を増やすこと自体は,私も賛成です。

 しかし,社会的需要を考えずに,ただひたすら増員することについては,若手弁護士を中心に抵抗が強いです。
 現在のところ,3000人に激増させることになっています。
 これだと,10年も経たないうちに,人数が倍以上になります。
 私も,このような社会的需要と乖離した激増には反対の立場です。

 新聞の論調だと,「新人弁護士の就職難」などと業界内部の問題のように書かれていますが,そうではありません。
  ◆競争原理導入によって収入偏重へ
         ↓
  ◆あぶれた弁護士の質と倫理の低下
         ↓
  ◆市民の権利擁護が果たされなくなる

ということで,結局,しわよせが市民に行くことになるから問題なのです。

 こういうことって,別に,弁護士だけではなく,これまでも同じ失敗がいくつも繰り返されてきたではありませんか。
   「安全」「生命」「健康」「教育」「安心」
にかかわる分野では,競争原理の導入によって,本当にたいせつにしなければならない本質部分が,損なわれてしまって,取り返しがつかなくなってしまっています。

 既に現実に市民に弊害が出始めている声も聞かれているところであり,このまま過ちを推し進めないように,あらためて見直しをする勇気が必要です。

朝日新聞の記事です(http://www.asahi.com/national/update/1019/TKY200710190440.html
弁護士会から反対続々 司法試験合格、年3千人計画
2007年10月20日06時06分

 司法試験の合格者を年間3000人に増やす政府の基本計画について、中部弁護士会連合会(1568人)は19日の定期大会で、「弁護士制度の変質を招く」として反対する決議を可決した。全国8ブロックにある弁護士会連合会による反発の動きは、先週の中国地方弁護士会連合会(733人)に続き2例目。司法をより身近にし、弁護士偏在の解消への期待もかかる法曹人口増に対し、競争激化や人材の質の低下を懸念する弁護士の声が相次いで表面化した形だ。

 決議は「弁護士数の急激かつ大幅な増加は、弁護士界に深刻な事態を引き起こしている」とし、日本弁護士連合会に増員計画の見直しを政府や国民に訴えるよう求めている。ただし、拘束力はない。

 定期大会には計212人が出席。「すでに新人弁護士の就職難の状況が出ている。過当競争で倫理が低下し、公共的な活動をなおざりにするなどの弊害が出れば、我々のみならず国民にとっても不幸だ」と提案理由が説明された。討論では、決議について「『業界利益を守ろうとしている』と見られる。3000人になってから検証すればよい」「競争すれば質は向上するはず」との反対意見も出た。賛成162人、反対29人(留保・棄権21人)で可決した。

 中国弁連は12日に「司法試験の合格者数を適正水準まで削減するよう求める議題」を採択。賛成134人、反対64人だった。

 埼玉弁護士会は12月の定期大会に同趣旨の議案を提出する予定だ。千葉県弁護士会も17日の常議員会で「弁護士増員問題対策本部」を設置する決議を採択した。

 司法試験合格者は65~90年は年間500人前後、99年は1000人だった。政府の司法制度改革審議会は01年の最終意見書で、法曹人口が先進諸国と比べて少なく、大幅増が急務として「10年ころに年間合格者3000人」の目標を打ち出した。

 日弁連の藤井伊久雄副会長は「決議は重く受け止めている。3000人の基本方針に沿ったうえで、指摘されている問題について検証を行っていきたい」と話している。
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