上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 堺市の私立病院の職員が,入院中で医療費185万円を滞納していた全盲患者を公園に置き去りにした事件が発覚した。
 この事件で,病院関係者が保護責任者遺棄罪で捜査されることになったとのことである。

 まだ立件されているわけではないけれども,私は,この病院を弁護したい

 もちろん,この職員の行為は,医療関係者としてあるまじき行為であるであって,当然,責任はあるだろう。
 しかし,本当に悪いのは,別のところにあるのではないか。
 真の原因は,違うところにあるのではないか。

 第1に,最初にこの患者を見捨てたのは,大阪市の生活保護課ではないのか
 詳しい事情はよく分からないけれども,2年前に生活保護が打ち切られたとのこと。
 生活保護の受給を受けていたら,医療扶助があるので,医療費滞納などという事態は起こりえない。
 生活保護の打ち切りで,現実の不利益を受けるのは,病院ではないのか。

 第2に,病院を追い詰めたのは,厚生労働省の政策にほかならない。
 厚生労働省は,「療養病床」の削減計画を打ち出している。
 「療養病床」というのは,治療目的の一般病床ではなく,長期入院のお年寄りの受け皿の病床だ。
 医療費圧縮のために,現在,全国に約35万床あるのを,5年後までに約15万床に減らそうという締め付け政策だ。
 病院は,この患者の追い出し行為につき国から褒められこそすれ,保護すれば責められるのだ。

 家族に見捨てられ,生活保護からも放逐された社会的入院患者の行き場は,どこにあるのだろうか。



 「姥捨て山」の民話の背景は,やはり貧困であった。
 民話のパターンも,いろいろあるが,ある民話の出だしは,こうである。
  むかしむかし、大むかし、「61歳になった年寄りは捨てなさい。」という国の命令で、自分の親が61歳になると捨てなければなりませんでした。 
nisinariko-enn.jpg つまり,姥捨て山は,国家政策によるものだったということである。

 いろいろな教訓が導き出せそうな,
    「現代の姥捨て山,西成区の公園」
である。
 この問題を,もっと視野を広げて,根本的な問題に迫るべきだ。

 この問題について,一つの市民病院だけのバッシングに終始するのは,ちょっといただけない。
 何かあると,責任者を探し出すのに躍起になって,世間一斉に袋だたきする。
 最近の社会の悪弊だ。
Secret

TrackBackURL
→http://tukui.blog55.fc2.com/tb.php/543-41e1740f
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。