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 JR福知山線脱線転覆事故から3年目を迎えました。
 この日,遺族・負傷者らがつくる4・25ネットワークが主催する,
   ~JR福知山線尼崎脱線事故の真相に迫る~
   『追悼と安全のつどい2008』

が開催されました。
(後援:尼崎市,思いをつなぐ連絡会(4月25日は忘れない),鉄道安全推進会議(TASK),4・25支援弁護士グループ)
tuitoanzen2008.jpg

 今回は,「事故の真相に迫る」と題して,遺族の方々が自ら取り組んだ成果として,
   ◇真相の究明と説明責任(公開質問)
   ◇退任役員問題とJR西日本の対応
   ◇安全基本計画の問題点
などについて,非常に濃密で詳細な報告がありました。
 真相に「本気で」迫ろうとすることが本当はどういうことなのか(≠加害企業のおざなりな対応),遺族の方々の取り組みに接することで,よく分かりました。

 それとともに,「遺族・負傷者の思い・願い」と題して,遺族,負傷者の方々の,3年経った現在の状況を赤裸々に語られる機会もありました。
 3年の時間によって,むしろ一層深刻になってきている姿が浮き彫りになりました。
 “もし「風化」があるとすれば,それは当時の状況が正しく伝わっていないからではないか”,という問題意識で,小椋聡さんが,当時の惨状を生々しく絵に描かれたそうです。
 思いを絞り出すような悲痛さが伝わってきました。

 また,兵庫県こころのケアセンターの加藤寛先生は「被害者の立ち直りについて」と題する講演をされました。
 被害者の立ち直りを阻害する要因の一つとして「社会が忘れてしまうこと」が挙げられていました。
 私たちにできることは,まず「忘れない」ということだ,と改めて認識しました。

 最後に,「追悼と安全のつどい2008」参加者一同の名において,JR西日本の安全を求めるアピールが宣言されました。
 おそらく誰も異論を呈することのできない真理だろうと思います。
 以下,引用させていただきます。
      ↓
   JR西日本の安全を求めるアピール
― JR西日本自ら事故の真相究明と説明責任が安全構築の土台である ―


 私たちにとっては忘れたくても忘れられないあの事故から3年です。
 私たち遺族の多くは、かけがえのない家族の尊さと生きていた尊厳の大きさを図ろうとする一方で、家族を失った奈落の底にポッカリとあいた空虚な時空の中で、自らの存在の認識と生きるすべを探し続けています。
 また、あの事故で心身ともに傷を負い、壮絶な体験の記憶や後遺症と向き合い続けている負傷者とその家族の苦悩は、3年という時間では、まだまだ癒されるものではありません。
 事故の被害は、今後もさまざまな面でいっそう深化、拡大していく危険性が増しています。
 
 JR西日本は、当初から、事故調の調査や県警の捜査を隠れ蓑に、加害者として自らの事故の真相究明と説明責任を拒否し続けています。
 そして、事故調の最終報告で指摘された数多くの問題点や課題を真摯に受け止める、とのスタンスに執着し続けています。
 また、事故の教訓をどのように受け止めているか、との私たちの問いに対しては、経営の根幹にかかわる組織的、構造的課題として事故の教訓を重く受けとめるとは言いますが、その内容について、口を閉ざしたままです。
 そして、安全基本計画を策定し、それで安全が確保できるかのごとく描きだそうとしています。

 私たちには、そうしたJR西日本の対応の中に、真に事故と正面から向き合い、心からこうした事故を二度と起こさない、との決意や姿勢が伝わってはきません。
 それは、とりわけJR西日本による今回の事故後の経営幹部の安全に対する認識の欠落をはじめ、組織ぐるみで事故と正面から向き合う姿勢の逃避や、遺族・負傷者に対する不真面目な対応などに現われています。
 その根底には、多くの事故被害者の切なる悲鳴や叫びを真剣に聞こうとしない、たびたびの社会的批判を謙虚に受け止めようとしない、独善的で反社会的言辞の分別さえわきまえない、上場企業としての社会的非常識な企業体質と、被害者の苦悩や状況を人間として理解しようとしない経営幹部、そして意見や情報が流れない梗塞状態の組織の実情が見透かされます。

 鉄道の安全性は、加害者自らが事故の実態や状況の整理、分析を通じて、事故の反省点や教訓を学ぶこと、それを経営幹部を先頭に組織全体に活かしていく努力と意欲の中でこそ、一歩一歩高まっていくものと考えます。
 安全の構築は、言葉ではなく、安全哲学とそれに基づく科学・技術を積み上げていく過程と到達点が問われるべきではないでしょうか。

 事故から3年を迎えた今日、「追悼と安全のつどい2008」に参集した私たちは、被害者の安全構築への切なる願いを、JR西日本に強くアピールいたします。

      2008年4月25日 
       JR福知山線尼崎脱線事故「追悼と安全のつどい2008」参加者一同
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