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 昨日のニュースシグナルでは「運輸安全委員会」が取り上げられました。
 TASKの佐藤健宗先生の助言なども得て,分かりやすくまとまったので,TVだけではもったいないから,要点をダイジェストで残しておこうと思います。
 シナリオではありません。こんな感じだったかな,という程度のものですのでご了解下さい。

キャスター:法律シグナルのきょうのテーマは、10月にスタートする運輸安全委員会です。担当は,兵庫県弁護士会の津久井進弁護士です。

津久井:こんにちは

キャスター:飛行機や鉄道の大事故が発生すると国の事故調査委員会が原因などを調査しますね

津久井:航空・鉄道事故調査委員会は,国土交通省の中の一つの審議会として事故調査を担当してきました。この事故調を拡充・強化して再スタートするのが運輸安全委員会です。
キャスター:JR脱線事故では、事故調査委員会の調査官が現場にかけつけ事故の原因を詳しく調べ、運転士が日勤教育を恐れて車掌の報告に聞き入ってしまいブレーキが遅れたとする最終報告書を国土交通大臣に提出しました。調査に当たって、事故調は負傷者・遺族・JR西日本副社長・専門家らから意見を聞き、参考としました。JR事故での事故調の活動についてどうお考えですか?

津久井:一定の評価はできると思います。事故原因について,単に工学的な事故原因だけでなく,ヒューマンファクターや組織的背景などについても一歩踏み込んで検討した点は,高く評価に値すると思います。

キャスター:逆に,不十分だった点はありますか?

津久井:まず,多岐にわたった事故原因を,端的に説明できなかったことでしょうね。
 最も問題だと思うのは,国の責任に全く触れていないことです。県警が注目しているように,ATS(自動列車停止装置)の設置の遅れが原因だとしますと,ATSの設置義務の通達を廃止した国土交通省の責任も見過ごせないはずだったのですが,やはり,事故調は,国土交通省の中にあるワンセクションで独立性がありませんから,国の責任はどうしてもタブーになってしまうのでしょう。


キャスター:調査機関の独立性がポイントですね。事故の遺族からも、アメリカのような独立性を持った調査機関を求める声が出ていましたが、その点、10月からスタートする「運輸安全委員会」はどうなのでしょうか?

津久井:この運輸安全委員会は,海上保安庁とか,気象庁と同じように,ある程度の独立性を持った外局という立場に格上げされます。アメリカの国家運輸安全委員会(NTSB)のように完全に独立した調査機関ではありませんが,予算の編成、規則の制定、人事権なども与えられることになりましたので,わが国の実情からすると,かなりの独立性が保障されたと言えます。

キャスター:国の事故調査委員会は、1974年に、飛行機事故だけを対象とする「航空事故調査委員会」としてスタートしました。そして2001年には、鉄道事故も対象に加えて、「航空・鉄道事故調査委員会」となりました。そして今回の運輸安全委員会は、さらに調査対象が増えるのですね?

津久井:これまでは海難審判庁が担当していた船の事故も加わります。

キャスター:ほかに改善された点はありますか?

津久井:これまでと違って,事故を起こした交通機関に直接勧告できるようになります。これも大きな権限強化です。またスタッフがこれまでの3倍に増え,高い技術力のある調査官を育成することも可能になりました。

キャスター:被害者への配慮という点ではどうでしょうか。

津久井:JR事故での事故調は、何度か説明の機会を設けたり,意見聴取会への傍聴や参加の機会を設けるなどの対応をしました。今後は,このような被害者への情報提供が,制度として新設され,運輸安全委員会の重要な役割となります。

キャスター:津久井さん、これから,運輸安全委員会に求められる課題は何でしょうか。

津久井:名前や格付けが変わったとしても,中身が変わらなければ意味がありません。かなりの独立性が保障されたのですから,これをしっかり発揮して,専門性を活かしてもらいたいところです。

キャスター:JR福知山線のような悲惨な事故の再発防止は,運輸安全委員会の独立性や専門性にかかっているということですね。

津久井:そうですね,真実を知りたいという被害者の思いや国民の願いに応えるために独立性が与えられた,ということを決して忘れてはなりません。

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