次のニュースシグナルの出番は11月20日ですが,テーマは非正規雇用の方々の問題を取り上げることになりそうです。

 ちょうど,労働者派遣法の改正が議論されているところなので,タイムリーな感じもしますが,目を向ければ向けるほど根の深い問題なので,不勉強な私にとっては,少々手に余る感じもします。

 政府案には,かなり批判が強いようで,
    要するに,「中途半端じゃないの?」
ということであり,抜本的な見直しが必要である,というところが共通見解のようです。

 しかし,どんなふうに抜本改正をすべきか,というところが難しい・・・。

 日弁連は,11月6日の会長声明(こちらです。以下引用しておきます。)で,「改正法は,むしろ現状追認する内容だから,改悪じゃないの!」というトーンの意見を発表しています。

 ただ,末尾の結論部分の「派遣労働者の雇用と生活の安定のための労働者派遣法の抜本的な改正」というふうになっていて,具体的にどんなふうにするのか,というところが議論百出でまとまらないような感じがします。

 正規社員への転換を進めるようにすべきだ,という総論的な結論は分かっているのですが。

 この点,産経新聞の社説でさえ「同一労働同一賃金に近づけるべき」などと言ってまして(→こちらです。),なんだか階級否定するような同社らしからぬ論調まで出ているようで(「同一労働同一賃金の原則」は北欧の労働組合が出元の考え方のようです),難しい問題です。

 あー,どうやってまとめようかしら~・・・・


 労働者派遣法「改正」案に反対し、真の抜本改正を求める会長声明

 本年11月4日、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案」(以下「派遣法改正案」という。)が閣議決定され、臨時国会に上程された。

 当連合会は、同年10月3日、人権擁護大会において「貧困の連鎖を断ち切り、すべての人が人間らしく働き生活する権利の確立を求める決議」を満場一致で採択し、非正規雇用の増大に歯止めをかけワーキングプアを解消するために、労働者派遣法制の抜本的改正を行うべきである、と提言した。 

 しかし、今回の派遣法改正案は、次のような問題がある。
 すなわち、

1 日雇い派遣について、これを全面的に禁止するのではなく、30日以内の期限付雇用労働者の派遣を原則禁止するに止まり、政令で定める広範な例外業務を認めて日雇い派遣を公認している。

2 30日を超える短期雇用を容認しているため、派遣労働者の不安定雇用を是正することにはならない。

3 派遣料金のマージン率について、平均的なマージン率の情報提供義務を課すに止めて、上限規制を設けていないため、派遣労働者の低賃金を是正し待遇を改善することにはならない。

4 派遣先に仕事があるときだけ雇用される登録型派遣については禁止の方向とはせず、派遣元事業主に対して、直接常用雇用を促進するなどの努力義務を課しているにすぎない。


 この他、全体として抜本改正には程遠い極めて不十分な内容となっている。

 したがって、今回の派遣法改正案は、ワーキングプアを解消し、派遣労働者の雇用と生活を安定させるものとはなっていない。

 よって、当連合会は、派遣法改正案に反対し、国会に対し、拙速な審議、改正を避け、派遣労働者の雇用と生活の安定のための労働者派遣法の抜本的な改正を早急に行うことを改めて求める。

                      2008年11月6日

                      日本弁護士連合会
                      会長  宮  誠


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