しばらく前から「法曹人口」が少ない,とよく言われています。
  (「法曹」=判事,検事,弁護士の三者の呼称です。)

 しかし,弁護士の数が足らないというよりも,
 私に言わせれば,裁判官や検察官の数が足らないことが,まず問題です。

 次の表は,今週末の兵庫県弁護士会の市民シンポで発表される図のひとつです。
housoujinnkou.jpg

 そうそう,ご案内を忘れてはいけません。
12月6日(土)午後1時30分から4時まで
兵庫県弁護士会において,
「法曹人口について語り合う」市民シンポジウム
を開催します。

 当日は,この「法曹人口の推移」のほか,たいへん盛りだくさんのデータや,分かりやすい事例を紹介しながら,市民生活にかかわる法曹人口に関する諸問題を衝撃的にレポートする予定ですので,乞うご期待です!


 さて,このグラフから一見して明らかなように,裁判官や検察官はほとんど増えていません。

 一般の方々はご存知かどうか分かりませんが,実際,裁判官といっても,全てが「判事」なのではありません。

 司法試験をパスしないでもなれる「簡裁判事」とか,
 経験10年未満の「特例判事補」といった,
 裁判官不足を補うためのピンチヒッター的な裁判官が大勢います。

 深刻な法曹人口不足で悩んでいた時代に編み出された埋め合わせ人材配置策が,現在も何ら変わりなく通用しているのです。

 検察官も同じように,全てが「検事」なのではなく,
 司法試験を通っていない「副検事」がたくさんいます。
 私の地元の尼崎の検察庁などでは,捜査に当たっている検察官は,「検事」よりも「副検事」の方が多いくらいです。


 法曹人口を増やすなら,特別扱いの職種(「簡判」「特例」「副検事」)を漸減して,増えた新法曹を充てるべきでしょう。
(たとえば,特例判事補をもって簡裁判事に当てるとか・・・)

 そのような,増えた法曹人をどこに充てるのかという具体的コンセプトもなしにむやみに激増させたら,いびつな法曹構成が助長されるばかりです。


 この点に関しては,京都弁護士会が,平成14年に「簡裁判事・副検事経験者に「準」弁護士資格を付与することに反対する決議」というのを出しています。
 テーマはちょっと違いますが,切り口は同じで,参考になるので,ご紹介しておきます。
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