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 「罹災都市借地借家臨時処理法」(りさいとし しゃくちしゃくや りんじしょりほう)という法律があります。
 (魔法の呪文みたいなワケのワカラン名前なので,略して「罹災法(りさいほう)」といいます。)

 罹災法は,災害に遭った被災地における借地契約や借家契約に関する特別法です。

 現在,日弁連では,罹災法の改正に関して検討をしています。

 このことが,本日の神戸新聞の一面記事にニュースで出ていました。
(→末尾に引用しました。)

 罹災法に関しては,私も,関西学院大学復興研究所の方に『災害復興理念を生かした罹災法のあり方』と題する論文を提出しています。
 しかし,この論文を載せた紀要が発行され,公表されるのは,今年4月以降の見通しとのことで,かなり先になりそうですので,ここに要約だけ掲載しておきます。

災害復興理念を生かした罹災法のあり方

【要約】
 罹災都市借地借家臨時処理法は、被災地の借地借家関係の処理にかかわる特別法であり、復興のあり方を考える上で重要な法制度であるが、もともと戦災復興を想定した法律であり、現代の都市の復興にそぐわない点も多く、以前から改正が叫ばれている。しかし、現在も改正されないまま放置されている。そこで、罹災法の趣旨である「早く元の場所に戻って暮らしを再建する」という復興思想を尊重しつつ、現代の復興理念にかなった改正の方向性を検討する。
 具体的には、優先借地権をはじめとする特殊な権利を廃止し、新たに仮設借地権を創設するとともに、既存の優先借家権を充実させ、この2本柱を軸として早期の復興を後押しする。そして、マンションや都市計画地区への適用除外を明記するとともに、隣接する借地借家法等との整合性を図り、司法手続(訴訟・非訴・調停)の調整規定も整備することによって、罹災法の制度を現代化する。そして、罹災法を単なる私法にとどめず、公の社会法的な役割も担わせることによって、災害復興の支援制度の一環に位置づける方向で改正の検討がなされるべきである。
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 2009年1月18日の神戸新聞の1面に掲載された記事を以下引用します。
 日弁連災害委
 罹災法 見直し提言へ
 家屋再建 借家人と家主双方保護


 大災害時に適用され、住居や店を失った借家人が借地権を取得して、その土地で家屋を再建する「優先借地権」を認めた「罹災都市借地借家臨時処理法」 (罹災法)について、日本弁護士連合会の災害復興支援委員会は、「一部が有名無実化し借家人、借地人双方の生活再建に役立たない」として、国に見直しを提言することを決めた。
 震災十五年の二〇一〇年にも、見直し案を公表する。

 罹災法は戦後の復興処理のため、一九四六(昭和二十一)年に制定。建物が倒壊、焼失した後の不動産賃貸借の権利調整を定めた。
 優先借地権は、借家を失った住民の居住権保護が目的で、当初は空襲の焼け跡でのバラック建設を想定していた。
 その後、六四(同三十九年)の新潟地震など災害でも適用されるようになった。

 大震災では九五年二月六日に適用。震災後、借地借家関係をめぐる法律問題は、罹災法に基づき解決が図られた。

 しかし、罹災法は、どんな場合に優先借地権が認められるのか判断基準を明示していない。
 震災後の法運用では、借家人がこの借地権の取得をめぐり、家主・地主と裁判となり、裁判所から高額な権利金を地主に支払うよう求められるケースが多く、資金力のない借家人には役立たなかった。

 一方、震災では家主側も被災。
 住居や収入源の借家を失った。実際に優先借地権を行使された場合、さらに経済的に追い込まれる恐れがあった。

 このため、同委員会は「借家人にとって実効性がなく、被災地主を脅かす余地を残す優先借地権は廃止すべきだ」と指摘。
 代わりに、借家人が、一時的な借地権を安価に得ることのできる「仮設借地権」(仮称)を提案し、借家人の生活再建と被災地主の権利保護の両立を目指すという。

 永井幸寿委員長は「仮設住宅などで居住権が保護される現在と、法制定当初は社会状況が違っており、早急な法改正が必要」と訴えている。
(増井哲夫)
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