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4・25ネットワークが,2005年に起きたJR福知山線事故から4回目の4月25日を目前に控えて,
    「尼崎脱線事故検証委員会」
を設置するよう,申入れを行った。

 ニュースなどでも取り上げられているので,参考にどうぞ(→たとえば神戸新聞の中島摩子さんのこちらの記事など

 今回の申入れのポイントを3点あげるとしたら,次のとおりである。

 ひとつは,JR西日本が,いつまで経っても今回の事故について,自らの手で原因を究明・検討しようとしないことから,今回の申入れに至ったという点である。

 被害者が事の真相を明らかにしたいと思うのは当然かつ自然な思いであるにもかかわらず,JRが固く口を閉ざしたままであるため,4年経ってもなおその目途がついていないというところが異常である。


 2つめは,事故の原因をあくまでも「科学的に分析し,組織的・構造的問題の所在と課題を明らかにする」としている点である。

 世間の人々は,被害者は感情的に流れるのではないかと先入観を持っているだろうが,今回の申入れは,「科学性」と「社会性」に軸足を置きながら,「謙虚に」かつ「客観的に」検討を進めようということを,被害者自身が言い切っている。そこは尊重されるべきである。


 3つめは,加害者・被害者・第三者の3つの立場が同じテーブルに就いて検討を進めようということを,被害者の方から申し出ている点である。

 第三者だけで進められた事故調査委員会が必ずしも支持されなかったのは,加害者が全面的に関与せず,また,被害者の声が十分に届かなかったからであろう。三者が,協働して検討し,教訓を紡ぎ出すという動きは,新しく・画期的とも言える。


 以下,4・25ネットワークがJR西日本に提出した申入書を引用する。
「尼崎脱線事故検証委員会」の設置を要望する
~事故の真相解明と教訓を共有するために~



JR西日本旅客鉄道株式会社
社長 山崎 正夫 様

                    2009年4月20日
                    JR福知山線尼崎脱線事故4・25ネットワーク


 貴社の起こした尼崎脱線事故からまもなく5年目にはいります。この間、私たち多くの遺族が、幾度となく、事故の真相解明と説明責任について元幹部と面会をし、交渉をしてきました。その中で貴社は、「会社が事故を起こした」、「事故の責任は100%当社にある」「誠心誠意きめ細かく対応する」と言明してきました。

 しかしながら、事故の因果関係や真相解明については、事故調の調査や県警の捜査を理由に、自らの調査・分析はおろか反省や総括、そして事故の教訓を学ぶという真摯な態度はうかがえず、ある意味では補償すればいいといった驕った態度に私たちは失望し、不信を募らせてきています。

 私たち多くの遺族はもがき、崩壊させられた家庭を立て直す必死の努力をしています。それに反して加害企業である貴社は、この事故の社会的影響や重大性を認識せず、自らその状況把握や因果関係、および真相解明という社会的責任を果たそうとする姿勢すら示さない態度に、私たちは憤りと同時に虚脱感を感じています。

 私たちは、当初から今回の事故の真相解明とその責任の所在についての説明を求め続けていますが、貴社は事故調の指摘を真摯に受け止めるとしつつも、指摘に関わるさまざまな要因について、企業として分析・解明し説明することから逃避しています。

 そして、「今回の事故の教訓をどう認識しているか」との私たちの問にかけに対して、「経営の根幹にかかわる組織的・構造的課題」との認識を示しつつも、その具体的内容について説明しようとしない、あるいは説明を拒み続けています。

 南谷元会長や垣内元社長は、それぞれの部署(司)の職員が法令や基準を守り、定められた業務を遂行することを当然のこととし、それが守られていれば安全で、こんな事故は起こらなかったとの認識です。元幹部は「事故の危険性について全く認識していなかった」、「危険性について指摘する意見すら挙がってこなかった」との姿勢に終始しています。そうした認識や姿勢がなぜ形成され、今回のような事故のリスクをチェックできなかったのか、そして、安全運行のためのセーフティーチェックのあり方など、事故に関する組織的・構造的な問題が内在しているものと考えます。

 また、JR西日本は、都市圏でのさまざまな都市活動の基盤を担っている公共輸送事業者でありながら、事故の重大性に関する認識の欠落した、事業者責任から逃避している姿はあまりにも社会と乖離したものであり、これまでの姿勢や認識に根源的な誤りを指摘せざるを得ません。こうした誤った認識を一掃し、貴社が示した事故に関わる「組織的、構造的な問題」の所在を具体的に解明し、検証することを通じて、新たなJR西日本の公共輸送における安全を再構築していくことが、事故を惹き起こした事業者自身の責任ではないでしょうか。

 昨今の被害者救済や裁判への被害者参加等の動向を鑑みながら、今回の事故の社会的重大性を認識したうえで、被害者である私たち遺族も今回の事故の真相解明を通して、JR西日本の組織的・構造的な問題の抽出と事故の教訓を共有することが、犠牲となった家族を無駄にしないための私たちの責務であり、二度と今回のような惨事を惹き起こさないための入り口であるとの思いを一層強くしています。

 そこで、遺族の代表者と貴社の関係者、および中立的立場の有識者による「尼崎脱線事故検証委員会」の設置を求めるものです。この委員会は、加害者と被害者という立場の違いを前提にしながらも、相互が、謙虚な姿勢で、できる限り客観的に今回の事故に向き合う場として、事故の真相解明を行い、そこから生まれた教訓を学び、JR西日本の安全への道筋を見出していくことを目標とするもので、その意義は計り知れないものと考えます。

 なお、この私たちの提案は、貴社の対応がさらに長引くことによる私たち被害者の一層の被害拡大を防止すべきとの願いでもあることを、敢えて付記しておきます。

「尼崎脱線事故検証委員会の目的」

①事故調の報告書における指摘を踏まえ、今回の事故を科学的に分析し、組織的・構造的問題の所在と課題を明らかにする。

②JR西日本の安全を再構築していく道筋をつける。
                                以上
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