今どきは,
   「欲しい」,「買いたい」
と思ったものは,TVショッピングでも,インターネットでも,通信販売でも,いろんな方法で好きなように買える。
 だから,昔のような“押し売り商法”は無用だし,“訪問販売”などというのも流行らない。

 “電話勧誘”も同じようなものだから,もうやめたらいい。


 先日,証券会社の保有する顧客データ(個人情報)が流出し,このデータが高値で売られて,悪質な電話勧誘が広がったという。
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 こういう事件が起きると,個人情報の管理を徹底するとか,流出者の責任追及をするというのがパターンだけれども,こんなのはモグラたたきみたいなもので,あんまり効果的・建設的な対策だとは思えない。


 だいたい個人情報なんて言っても,単なる名前や住所や電話番号みたいなもので,それ自体はたいした価値があるわけじゃない。

 これを,むやみに手厚く保護したり,やたら堅牢な金庫に入れるように隠したりするから,個人情報の価値がインフレを起こして,実価値以上に大事なものに思えてくる。
 ただの名前や電話番号に高い値が付いてしまうのである。

 そして,高い値が付けば付くほど,悪い輩はこれを欲しがるのである。


 むしろ,発想を逆転して,きっちりと出口規制をしたらいい。

 訪問勧誘や,電話勧誘をさせないようにしたらいい。

 そしたら,個人情報を入手しても使いようがないから,売買の対象にもならない。

 個人情報を過剰に守秘する必要もなくなる。

 セールス業者は息苦しくなるだろうが,市民の生活の息苦しさは半減するはずだ。


 理想論に聞こえるだろうか?

 しかし,すでにアメリカでは,こういう仕組みが広がっている。

 アメリカには,「Do-not-call」という仕組みがある。

 直訳すると「電話勧誘お断り」ということだが,本邦では「不招請勧誘の禁止」すなわち“招かざる勧誘は禁止”ということである。

 電話勧誘をして欲しくない人は,その旨を告げて自分の名前と電話番号を届け出ると,勧誘禁止リストができあがる。

 業者は,このリストに出ている人には電話を掛けてはならない。

 アメリカでは,これが徹底されていて,違反した場合は摘発もする。
 既に1億6800万件というから,アメリカ人の70%が登録していることになる。

 日本では,勧誘をされないように個人情報を隠そうとするが,
 アメリカでは,勧誘をされないように個人情報を開示するのである。


 どちらがよいか。

 電話勧誘なんて,いまどき流行らないのだから,そんなのをやめても実害は少ない。

 国民たちに自己防衛の負担を強いるような個人情報守護強化の方針は改めて,
 むしろ業者の電話勧誘をやめさせよう。
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