「ブタのいた教室」を,レンタルで観た。

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 きっかけの一つは,昨年に発売された,
   「屠場(とじょう) みる・きく・たべる・かく
    - 食肉センターで働く人びと」

という本である。
(関西学院大社会学部の三浦耕吉郎教授の編著)

 本の内容を紹介した神戸新聞の記事(2008年8月18日記事→こちらより)によれば,次のとおりである。
 肉を食べる以上、動物の解体は絶対に必要な過程だが、そこには差別や偏見も深くかかわる
 執筆した四人も調査開始から二年が過ぎるまで写真撮影が許されず、センターで働く男性からも「見て、どないするの?」などと問い掛けられた。

 三浦教授自身、動物を解体する行為について、当初は「非常にかわいそうだし、ひどいこと」と考えていたが、その印象は初めて見学した日に大きく変わった。
 牛を失神させる役割の男性が、暴れる牛の額をなで、自分の手をなめさせる様子を見て「ひどいことをしているわけではないな」と思い込みが崩れるのを感じた、という。

 働く人の内面に踏み込みながら聞き取ったエピソードは時に明るく、時に深刻だ。
 内臓を洗う仕事を始めたことで親族と一時的に疎遠になったこと。
 職場に連れてきた息子が、現場に驚きながらもアルバイトに前向きな気持ちを示したこと。
 センターに就職した若者には「三カ月辛抱し。ええとこも分かるし、わるいとこも分かる」と励ましていること…

 かなり記事の表現は抑えめだけれど,本の方にはもっとリアルなことが記されている。

 こんなふうに,いのちを考えることの大切さは,日々の食卓に並ぶ食材を深く考えるところからも得られる。

 西宮市食肉センターの跡地は,うちの事務所から目と鼻の先にある。
 これまで無意識に通り過ぎていた場所から,得られるものも多い。

 ところで,「ブタがいた教室」のエピソードは,実話である。

 こちらの話も,川西から延びる能勢電鉄でちょっと行ったところにある大阪府の豊能町立東能勢小学校でで行われた実践授業であり,ここから近いところにある。
 一番近い屠場(食肉センター)は,やはり西宮市食肉センターである。
 主人公のブタさんも,うちの近くまで運ばれてきたのかな?と思うと,物語を身近に感じる。

 実話の方も,Youtubeで,観ることが出来る。



 もう既に何度かTV番組でレポートされているらしいが,私たちの世代でも「いのち」のリアル感を考えるには本当によい教材だと思う。
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