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 JR西日本の福知山線脱線事故について,本日,遺族35名が検察審査会に,歴代社長3人(井手氏,南谷氏,垣内氏)の不起訴処分の見直しを求めて,検察審査会に申立てを行いました。

 この件では,当時の鉄道本部長の山崎正夫氏だけが起訴されていますが,
 会社の組織的・構造的な問題が引き起こした事故であるというのが社会的な評価として定説となりつつあるのに,
 その組織的・構造的な問題を作り出した社長・会長らが,法的に免責されるというのはおかしいのではないか,
 という素朴な視点で捉えることができるでしょう。

 山崎氏が問われている過失は,
    急カーブに付け替えたのにATSを設置しなかった
というものです。

 しかし,ATSのない急カーブであっても,スピード違反がなければ事故は起きないというのが,一貫したJR西の反論でした。
 そうであるならば,
     ATS等の安全措置を講じないで速達化(スピードアップ)を行った
という行為も,山崎氏の過失とウラオモテの関係で,過失責任が問えるはず。
 それが,当時のトップである社長・会長らの責任だということです。

 検察庁が山崎氏ひとりに起訴を絞ったのは,山崎氏ひとりが安全に関する実質的権限を有していたからです。
 しかし,JR西の組織は,当時,社長・会長が絶大な権限を持っていました。
 安全に関する権限だけ切り離し,全て部下に丸投げするなどということは考えられないし,公共交通機関として許されることでもありません。
 (実際,JR西日本の「総合安全推進委員会」の委員長は社長です。)

 検察審査会の今後の検討に注目です。
  
神戸新聞の記事の引用です(写真は時事通信記事より引用)。
 乗客106人が死亡した2005年4月の尼崎JR脱線事故で、事故当時のJR西日本相談役井手正敬氏(74)と会長南谷昌二郎氏(68)、社長垣内剛氏(65)の旧経営陣3人を神戸地検が嫌疑不十分で不起訴処分としたのは不当として、兵庫県三田市の木下広史さん(51)ら20遺族計35人が21日、神戸第一検察審査会に審査を申し立てた。

 審査会の議決にはこれまで法的拘束力はなかったが、5月に改正検察審査会法が施行され、「起訴相当」を2回議決すると自動的に起訴される。

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 3人は1992年以降の歴代社長。申立書によると、それぞれ経営の最高責任者として安全体制を確立する義務があったのに、事故現場の急カーブに自動列車停止装置(ATS)を設置せず、無理なダイヤで高速化を進めた過失があり、業務上過失致死傷罪に当たるとしている。

 遺族らは事故の背景として、井手氏ら3人が高速化と合理化、経費削減の3点を柱として行き過ぎた利益重視の経営を進め、現場から意見や疑問を出しにくい上意下達の企業体質と社内風土にしたと主張。「余裕のないダイヤのもとで、運転士の人為的ミスで事故が起こりうることは明白に予見できた」としている。

 地検は今年7月8日、現場が急カーブに付け替えられた96年当時の鉄道本部長だった山崎正夫社長(66)1人だけを在宅起訴。井手氏ら3人は「安全対策を山崎氏に一任していた」などとして不起訴とした。

 この点について申立書は「部下に委任したとしても、3人は安全対策の根幹にかかわる部分について厳正な監督責任を負う地位にあった」とした。

 旧経営陣の不起訴に対しては遺族や負傷者の間で不満が強く、一部の遺族を中心に検察審査会への申し立て準備を進めていた。
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