先日,驚いたというか,とてもがっかりしたニュースに接した。
 兵庫県が,佐用町や宍粟市などでの豪雨被害で浸水被害を受けた家屋に対し、被災者生活再建支援法や,災害共済制度以外の公的支援を見送る方針を固めた,というニュースである。

 朝日新聞の記者さんからの情報だったが
   被災者を救済する制度を作ったために,かえって救われない人が増える
 というのは,まさに本末転倒だと思った。
(その記事の内容は→こちら。末尾に引用します。)

 具体的に言うと,被災者生活再建支援法では,
    全壊・大規模半壊   → 支給あり
    半壊・一部損壊     → 支給無し
と二分されているが,
平成16年の台風23号被害のときには,この制度の穴を埋めるために,県の独自制度として,半壊・一部損壊の家屋にも,給付金を出していた。

 ところが,今回の災害には,このような手当をしないというのである。
 なぜかというと,平成17年に「住宅再建共済制度(フェニックス共済)」創設し、従来の災害支援制度を廃止したからだということだ。

 共済制度に加入していない場合は,あくまで自己責任・自力再建だということである。
 これでは被災者の方々が救われない。

 しかし,兵庫県は,即座に対応を改めることとした。
 (本日配信の神戸新聞の記事 →こちら 末尾に引用します。)

 半壊家屋や,一部損壊家屋にも,独自の支援策を講じるということだ。
 私は,この兵庫県の善処について,とても勇気ある方針転換だと感じる。
 兵庫県の独自支援策が,さらに,現地の被害実情に応じたものとなることを期待したい。
(朝日新聞 2009年8月15日夕刊より引用)

災害共済制度以外の公的支援を見送る方針、兵庫豪雨で県

 兵庫県は、佐用町などでの豪雨被害で浸水被害を受けた家屋に対し、阪神大震災を機に設けた災害共済制度以外の公的支援を見送る方針を固めた。「被災者をすべて救済するのは共済加入者にとって不公平になるため」と説明している。しかし、同制度は適用に厳しい要件を定めている上に加入率が低く、浸水が1700戸を超えた今回の豪雨では公的支援から外れる被災者が相次ぎそうだ。

 兵庫県によると、県内では15日午前9時現在で、今回の豪雨で585戸が床上浸水、1160戸が床下浸水した。多くの死者・不明者が出た佐用町では複数の川がはんらんし、1階部分や家財道具が使えなくなった家屋が多数出た。全半壊家屋は計59棟だった。

 同県は04年の台風被害で浸水を含む約5200世帯に約17億円を拠出している。その後、震災当時に損壊住宅への公的支援がなかったことを受け、年5千円の負担金を支払う家屋が全半壊したら最高600万円を給付する「住宅再建共済制度(フェニックス共済)」を05年に創設し、それまでの災害支援制度を廃止した。

 一方、フェニックス共済や、全半壊家屋に最高300万円が支払われる国の被災者生活再建支援制度は、浸水被害については住居部分の大半が水につかるなどの「全半壊と同程度」と認められることが要件になっている。また、同共済の県内の加入率は7.3%で、佐用町でも17.6%にとどまっている。

 水害被害への対応は自治体によって異なる。04年に台風被害や中越地震が起きた新潟県や06年に大規模な水害を経験した福井県では、国の再建制度からもれる床上浸水や一部損壊家屋に30万~50万円を支給する制度を設けている。

 日本弁護士連合会災害復興支援委員会の津久井進副委員長は「加入率が極めて低い共済制度の加入者だけしか公的支援を受けることができないというのはバランスを欠く。あらゆる災害に合わせた支援メニューを示すのが行政の役割ではないか」と指摘する。(渡辺芳枝)



(神戸新聞HP 8/27 22:25配信記事より引用)

豪雨被害、県が独自支援策 半壊世帯に25万支給 

 兵庫県西、北部豪雨で、県は27日、総合的な被災者支援策を発表した。被災者生活再建支援法では、支援金の支給対象にならない半壊世帯に25万円、床上浸水世帯に15万円を独自で支給。住宅を再建、購入する高齢世帯にも100万円を補助する。支援策は商業復興や農業対策など幅広く、今後、予算額を積算して、9月25日開会の県議会に補正予算案を提案する。

 支援法は、大規模半壊以上(半壊で住宅を解体する世帯を含む)が対象。家屋が全壊し、再建または購入する場合は最高300万円を支給する。しかし、27日現在、同法の対象にならない半壊が702棟、床上浸水は349棟に上り、このうち補修などをする世帯に、独自の救済策を設けた。

 2004年の台風23号などの際に設けた同様の施策に比べて支給額は少ない。その後に創設した県住宅再建共済制度(フェニックス共済)の加入者とのバランスを考慮したためという。

 また、支援法は既に適用されている佐用町と宍粟、朝来市だけでなく、全県に適用することを決めた。被害調査が進み「県内で全壊が100世帯以上」という適用要件に該当したため。

 住宅支援ではこのほか、住宅ローンを組みにくい高齢者向けに、世帯主が65歳以上で半壊以上となり、再建・購入する世帯に100万円を補助。住宅再建のため一時的に県内の民間賃貸住宅に入居する世帯には最長半年間、家賃の一部(最高3万円)を助成する。住宅再建で二重ローンを抱える世帯に、利子補給の拡充も検討する。(石崎勝伸)
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