上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  民主党政権が発足するにあたって「期待」が高まっているようですが,
 国民としては,選挙で一票を投じた後も,まだまだやるべきことがあります。

 望む施策を単なる「期待」にとどめることなく,
 それを声にして具体的に要求していく必要があります。


  ところで,法律の条文で示されるメニューは,
 大事なことから順番に並べるのが常道です。

 これは憲法であっても同じこと。
 憲法の人権メニューは,バラエティ豊富に揃っていますが,次の順番に並んでいます。
 つまり,この順番で,大切な権利と位置付けられているということです。

   「幸福追求権」(個人の尊重/13条)
      ↓
   「平等権」(法の下の平等/14条)
      ↓
   「参政権」(公務員任命罷免権/15条)


 では,次の人権メニューの順番は何でしょう?
 参政権の次に期待される人権ってなんでしょう?


 たいへん地味な人権ではありますが,
   「請願権」(16条)
です。
憲法16条 何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。

 「請願権」は,政治に対し,いろいろな施策を要求する権利です。
 受益権といわれる種類の権利です。

  請願権は,歴史的には,近代人権宣言などにも見られる古くからある権利の一つです。
meijikennpoo.jpg
 民意を国政に反映させる方法として,あの明治憲法下でも保障されていました。
(大日本帝国憲法第30条「日本臣民は相当の敬礼を守り別に定むる所の規程に従ひ請願を為すことを得」)

 確かに,条文の体裁としては,請願する行為を保障するだけで,希望や苦情を国政に届けたからといって直ちに国が具体的責務を負うものではありません。

 しかし,参政権と同じように国政に注文を付ける機能を持つ点で重要な権利であることに変わりありません。
 参政権と請願権をセットにして能動的権利と呼ぶこともあります。

 実際,憲法が公布された昭和21年11月3日から
施行された昭和22年5月3日までの間の半年間の帝国議会では(→こちらから検索可能),
衆議院,貴族院に,それぞれ「請願委員会」などが置かれていた上,
数多くの請願が国会に上程され,
まさに,請願の花盛りの様相を呈していました。

 憲法黎明期に,請願権が数多く行使されたということは,
 政治だけでなく,国民も一生懸命に取り組んでいたということであり,
 新しい時代を物語るエピソードです。

 現代社会では,国民の国政参加の道が多様化していることから,請願権の意義が薄れているという指摘があります。
 あるいは,民主主義の成熟や,政党制度の定着により,請願の必要が低下したという指摘もあります。

 しかし,実質的な政権交代が現憲法下ではじめてのことであることを考えると,
 基本に立ち戻って,請願権をしっかり行使することこそ,
 今,新しい時代を迎えるタイミングに,
 憲法が国民に求めていることだと考えられます。


 幸い,現代は,昔ながらの足を運んでの陳情だけでなく,
 それぞれの議員たちが,メール等での意見の受付をしているほか,
 重要施策には,パブリックコメントの募集も行われており,
 請願権を行使するツールもたくさんあります。
 やろうと思えば,いくらでもできる!

 参政権の次は,請願権です。


Secret

TrackBackURL
→http://tukui.blog55.fc2.com/tb.php/829-bf4969a6
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。