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 目下のところ,「教育再生」が,政治の世界でも,私たちの身近な教育現場でも,熱い話題になっています。

 教育基本法の改正を検討する前に,まずやることがあるんじゃないのか?というのが私の考えですが,そういう点で参考になる本を読みました。
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 『競争やめたら学力世界一 フィンランド教育の成功』
 (朝日選書 福田誠治著)

です。

なお,副読本には,安倍晋三著『美しい国へ』の第7章「教育の再生」がお薦めです。

全く反対のことが書いてあるので,興味深い,というか,滑稽な感覚さえ覚えます。
「競争やめたら学力世界一」の中では,経済協力開発機構(OECD)が実施した2003年度の国際学力調査(PISA)の結果で,トップの成績を挙げた,
   フィンランド
教育の実態を報告しています。
(ちなみに,日本は,ベスト5ぐらいには入っているようです)

 フィンランドでは,1985年に教育改革を実施したそうです。
 そこで行われた教育の特徴は以下のとおり(特に,日本の現状と比べて,目に付く点を挙げました。)。
 ◆習熟度別編成(出来る子と出来ない子に分ける)のをやめた
 ◆生徒数は,15人程度の,少人数学級
 ◆異質な生徒も混合した学級にしている
 ◆テストなどは,ほとんど実施しない
 ◆ゆとり教育だとか総合学習などは,行っていない
 ◆いやがる生徒には,強制はしない
 ◆学校制度の監視のシステムを排除した
 ◆教育は現場が最高であり,国は支援をするのみ
 ◆教科書の選定をはじめ,教育方法は現場の自由に委ねる
 ◆教育の基準などを国家が画一的に決めていない
 ◆生徒の自主性,教師の自律性を重んじる
 ◆落ちこぼれをつくらないことを第一にしている
 ◆学費は全て無償である
 ◆教育とは,個人としての,子どもの成長と,人生のために必要な知識・技能の習得のためにある(同国の基礎教育法による)

 これらの結果,学力は世界一なんだそうです。
 また,社会における有為な人材もフィンランドには豊富なのだそうです。

 これって,理想ではなく,現実の話です。

 ちなみに,安倍晋三さんの掲げる教育再生では,
 ◇国定のカリキュラムを作る
 ◇共通学力テストを実施する
 ◇大量の教育査察官を派遣して教育内容をチェックする
 ◇水準に達していない学校は廃校にする
というイギリスに学ぼうというのを冒頭に掲げた上,
 ◇国が目標を設定する教育構造改革を行う
 ◇教育のクーポン制度を導入する
 ◇国に誇りを持つような教育を行う
 ◇学力向上のために教科書を見直し,学習指導要領も見直す
 ◇ダメ教師には辞めていただく
 ◇学校の管理運営,生徒指導などを,国の監査官が監視する
 ◇校長の権限を拡大する
という管理教育を念頭に置くという。さらに,
 ◇教育とは,志ある国民を育て,品格ある国家をつくることだ
などと言い切っている。

フィンランドとは,全く逆行していますね。
そもそも,安倍さんがお手本にしようと言うイギリスの教育レベルよりも,日本の方がレベルは上です。
いったい,そこから何を学ぼうというんでしょうね?


ところで,我が国の現状からすると,フィンランドでの成功は夢の世界だと思うかも知れません。
ところが,そうでもないんですよね。

教育基本
には,フィンランドとほとんど同じ教育方針が掲げられています。
 たとえば,
  ○教育の目的は個人の人間育成を期するところにあり,
  ○教育は自由であり,
  ○国家は教育内容には干渉せず,教育環境の整備を行うにとどめ,
  ○平等を重視し,
  ○義務教育は無償とし,
  ○ひとりひとりの人間性を重視しましょう,
と言っている。
 そっくりそのまま,フィンランドに輸出しても,そのまま使えるような法律内容です。

 フィンランドみたいに,教育再生を成功させたいというのであれば,まずは,手元に置いてある
 教育基本
をよく読んで,そこにあるとおりの教育を一度でいいから実施してごらんなさいよ,
とつくづく思います。


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