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鳥取県知事だった片山善博さんからもらった名刺には,
ゲゲゲの鬼太郎
が大きくプリントされていた。

「なんとなく風貌が似てるぞ! 知事さんのイメージキャラクターか?」
と思って尋ねてみたところ,
どうやらそういうことではなくて,

ゲゲゲの鬼太郎の作者の水木しげるさんが,
鳥取県境港市のご出身であることから,

鬼太郎をモチーフにユニークなまちづくりを進めていて
「水木しげるロード」などという商店街もある,
ということを県を挙げてアピールする趣旨だということだった。


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そもそも,水木しげるさんの「水木」の名は,
神戸市兵庫区水木通に住んでいたころ,この地名にちなんでつけられたもの。

戦後に紙芝居屋さんをしているころの通り名だそうである。

水木通と言えば,阪神淡路大震災の激震地の一つ。

水木さんは,神戸や震災にもご縁のあるアーティストである,
と一方的に親しみを感じていた。


また,水木しげるさんの戦争体験(戦争に従軍して左腕を失っている)
に基づいて,2007年の夏にNHKスペシャルで放映されたドラマ
『鬼太郎が見た玉砕 〜水木しげるの戦争〜』
には,長田高校の同級生の娘さんが,水木さんの娘の子役で出演しているということで,
たまたま,しっかり見させてもらい(→HPはこちら
私の中で,
水木しげる~水木通~神戸の震災~悲惨~戦争~妖怪
というイメージ連鎖が出来上がっていた。

鳥取県西部に来た以上,絶対に行くべし!
ということで,
「水木しげるロード」
をのぞいてきた。
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いやあ,すばらしいというか,徹底的に鬼太郎にこだわったまちづくりに,
すごみのようなものさえ感じた。

JRの境港駅から,続く商店街には,120体の妖怪のブロンズ像が並ぶ。
商店街の案内図も,店の名前ではなく,妖怪の名前を並べて紹介している。
お店も,鬼太郎やら,ネコ娘やら,土産店以外も鬼太郎つながりのネーミングにあふれ,
道路脇に立ち並ぶ街灯の電球は,目玉の親父,という凝り様だ。
「妖怪神社」などというものもある。
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IMAGE_179.jpgお昼は,米子駅の食堂で,神戸大学の学生さんたちとご一緒したが,
私が注文したのは,当然,
「鬼太郎ラーメン定食」である。

まちが伝えたいことがこれほどはっきり分かり,
人物とまちがこれほど深く融合しているところはない。
いやはや,感動。
水木しげる=神戸市兵庫区水木通+紙芝居+震災
という連想から,次の記事に辿り着いた。
私の中では,相通ずる話だと感じたので引用しておく。
神戸新聞8月27日の記事より。

「震災紙芝居」に思い込め 妻亡くした神戸の男性 

1年がかりで震災紙芝居を完成させた桜井健さん=神戸市兵庫区水木通

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 阪神・淡路大震災で妻を亡くした神戸市兵庫区水木通、桜井健さん(80)が、自らの被災体験をもとにした「震災紙芝居」を作った。失意に暮れる中、「前向きに生きよう」と始めた水彩画で、地震直後のがれきに埋もれた街や救出活動の様子などを丁寧に描いた。「地震の恐ろしさと助け合いの大切さを伝えたい」と、震災の教訓を伝える「人と防災未来センター」(同市中央区)に寄贈した。(岸本達也)

 桜井さんは、妻の房子さん=当時(64)=と二人で暮らしていた築四十五年の木造二階建ての自宅が地震で倒壊。二階で寝ていた房子さんが亡くなった。外傷はなく、医師からは「ショック死」と伝えられた。一階で寝ていた桜井さんも柱や壁の下敷きとなり、六時間後に救出された。

 房子さんとは、桜井さんが東京の農業大学に通っていたころ出会った。海外での農業指導、帰国後の会社員生活、自宅での学習塾経営、と懸命に働いてきた桜井さんを房子さんは支え続けた。

 「カラオケが好きで、週二、三回は一緒にスナックに通った」という仲良し夫婦。元の場所に自宅を再建して娘家族と暮らし始めたが、妻がいない寂しさはどうしようもなかった。

 「妻の分も頑張って生きなければ」と始めたのが、以前から興味があった水彩画と短歌。自作の歌に植物などの挿絵を添えた絵はがきを作っては、友人らに送り続けた。その集大成にと昨年春に紙芝居作りを始め、一年がかりで完成させた。

 絵は全部で二十枚。自らの記憶と当時の写真をもとに、家の下敷きになった時のことから、地震後約一年間の出来事を街の様子とともに伝える。自宅跡の更地で行った妻の葬儀や、リュックサックを背負う「震災ルック」など、被災生活の様子も描いた。

 自分をがれきの中から助け出してくれた近所の人、仮住まい先を提供してくれた友人たちに感謝し、災害時の助け合いの大切さを説いた桜井さん。「地震後に生まれた子どもたちも、この紙芝居で震災について学んでくれたらうれしい」と話している。

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