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 日本国憲法の前文は名文です。

 読めば読むほど名文です。

 なぜ名文か?というと,
 第1に,重要なことがらが無駄なく盛り込まれ,
 第2に,法文の形式を維持しながら“思い”と“決意”を巧みに表現し,
 第3に,文学的な格調の高さにまで配意している
と感じられるからです。


jiminto.jpg

 最近,
   「憲法の文章がヘンだ」
などという耳を疑うようなことを言う人が出てきましたが,

 どうやら与党の情宣にまんまと乗せられているようです。

(自民党が配っている改憲情宣のマンガがばらまかれています。 
 → こちら です)
(※引用絵図は,自由民主党「ほのぼの一家の 憲法改正ってなあに?」より)

jiminto2.jpg

 実際に憲法の文章にケチを付けている人々を見ると,一定の傾向がうかがわれます。

 第1に,重要な憲法のイロハを理解していない,

 第2に,自分たちの主義主張が強く,

 第3に,歴史的経緯について知識が浅い,

ということです。

 つまり,憲法前文の名文たる要点をサカサマにしたような感じです。




 日本国憲法の前文の起草には,山本有三さんが関わっています。

 国立国会図書館の「日本国憲法の誕生」のところには,次のようにあります。
(→ こちら です。)

ひらがな口語体によって憲法改正草案を準備することとなった。口語化作業は極秘に進められ、作家の山本有三に口語化を依頼し、前文等の素案を得た。

 山本有三が,日本国憲法の口語化に尽力した経過について,最近,
     『日本国憲法の初心 山本有三の「竹」を読む』(鈴木琢磨;編著)
に詳しく書かれていることを知りました。

 山本有三は,ご存じのとおり『路傍の石』や『真実一路』の作者です。

 戦後は,貴族院議員として,また参議院議員として,憲法制定にも関わった方です。

 日本を代表する作家が素案を作ったのですから,格調高い名文になるのもうなずけるところです。



 『路傍の石』の名言として,

「たったひとりしかない自分を、たった一度しかない一生を、ほんとうに生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか」


という一節はよく知られています。

 これこそ,憲法13条!

 一人ひとりの個人の尊厳と,幸福追求権の保障そのものを謳ったものだと思います。


 山本有三の『竹』の中の一節,

「いのちを投げ出すことを、最高の道徳と考えたり、それをほめたたえる思想は、封建主義的な思想です。やくざ仁義の思想です。軍国主義的な思想です」

 

 端的で分かりやすい言葉です。


 蛇足となりますが,GHQ案についても自民党は徹底的に批判をしています。
 しかし,GHQ案に大きな影響を与えたのは,日本の鈴木安蔵(南相馬市出身の憲法学者)らによる「憲法草案要綱」です。

 このことは,国立国会図書館の「日本国憲法の誕生」にも明記されています。
(※このことについては,以前に「2007.01.30 日本国憲法の作者は日本人(Made in Japan)」で詳しく書きました。)

  憲法研究会案とGHQ草案との近似性は早くから指摘されていたが、1959(昭和34)年にこの文書の存在が明らかになったことで、憲法研究会案がGHQ草案作成に大きな影響を与えていたことが確認された。




 原作も,仕上げも,そして手続きも,すべて日本生まれなのだから, もう純血主義,国粋主義はやめましょう。

 これにケチを付けて憲法を路上の石ころみたいに扱うのはやめましょう。

 イイものはイイ,でイイではないか
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